パケット通信の歴史とは? わかりやすく解説

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パケット通信の歴史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/25 15:59 UTC 版)

パケット通信 (アマチュア無線)」の記事における「パケット通信の歴史」の解説

無線パケット通信そのものハワイ大学1970年代研究されていたALOHANETに始まる。アマチュア無線への適用1970年代後半から、ヴァンクーヴァーグループ (VADCG) によるTNC開発通信実験起源といわれるそれ以前にも流行し始めたマイクロコンピュータアマチュア無線機接続してRTTY通信を行うなど、データ通信通じ試み行われていたと思われる。 しかし組織的に、かつ世界的な標準目指し企画されたのは、米国アリゾナ州ツーソングループであるツーソンアマチュアパケット通信英語版) (TAPR) がアメリカ無線中継連盟(ARRL) と共同制定したAX.25(英語版プロトコルである。これは、商用X.25プロトコルリンク層実装したもので、アマチュア局間の2局間通信規定したのである当時は、上位レイヤとしてX.25応用したプロトコル規定する構想があり、「AX.25 layer2」と呼ばれた。 TAPRはAX.25を用いた通信実現するため、1981年からTNC開発をはじめ、翌1982年6月26日に初の交信がWA7GXD(Lyle Johnson) - KD2S(Den Connors) 間で実現した試作版のTNC元にTNC-1、後に小型版のTNC-2が開発され直接およびライセンス受けた多数アマチュア無線機メーカー通じて全世界配布された。 日本でもAX.25プロトコル規格書入手して独自のTNC開発したグループ活動や、日本製アマチュア衛星BBS機能実装するためにAX.25パケット通信普及活動始まり1984年頃から日本でもパケット通信利用徐々に始まった無線によるBBSRBBS(英: Radio Bulletin Board System)という。 初期には個別掲示板メールボックスアプリ開発していたが、1985年頃からW0RLIが開発した転送RBBSポピュラーになった。これは転送RBBSとも呼ばれ、これによって築かれるネットワーク転送系と呼んだりした。これは、当時パソコン事業から撤退したXEROXの820型PC英語版)のマザーボードジャンク市場出回ったため、この上で動くCP/Mベースソフトウェアとして開発された。後に、WB7MBLによってIBM PC互換機にも移植されハードディスク等の豊富な資源用いてより便利に使えるようになって普及進んだ上位レイヤー開発進み、NET/ROMなどの実装もあったが、KA9Q(英語版)(Phil Kahn) のTCP/IPソフトウェア発表され事実上の標準になった当初は、VHF/UHFのFMトランシーバーマイク端子Bell 202規格英語版)の音声周波偏移変調(AFSK)を入力して1200bpsで通信するのが一般的であったが、後にG3RUHによって高速広帯域な9600bpsのFSKモデム開発され普及するようになった更には、同じ9600bpsながら、信号処理に、より効率良いフィルタ処理施したGMSK方式一般的となった。尚、一定の条件下で、G3RUH方式ガウス最小偏移変調(GMSK)方式相互間では通信可能である。9600bpsの広帯域信号VCO変調する為に無線機内部直接配線注入する必要があったが、アマチュア無線機メーカーでもパケット通信信号端子装備した無線機や、TNC内蔵した無線機準備するようになった1994年頃から転送BBSソフトはW0RLIからF6FBB(英語版)に変わり始めパケット通信運用局や転送RBBS局の増加と共にPC/AT互換機普及高性能化もF6FBB化を後押しして数年日本国内はF6FBBにほぼ統一された。F6FBBは、複数無線ポート複数の局が同時にアクセス可能であること、メッセージ転送複数メッセージまとめて圧縮バイナリで送る点に特長があり、転送効率従来転送BBS比べて格段にアップした。両ソフトウェアとも元々は英語圏開発されたため、日本国内でも同様な転送機能実現するソフトウェア開発するグループ出てきた。 転送RBBS局を始めとするアマチュア局相互間による、無線伝播経路等のネットワーク開拓努力により、ほぼ日全国津々浦々、あるいは、海外転送RBBS局とのゲートウェイ局までネットワーク化された転送RBBSであるが、近年通信多様化対応する為に無線機電話インターネット回線相互接続可能になったのを期にインターネット等を経由して相互にデータ転送を行う転送RBBS局が出てきた。これによりデータ転送回線信頼性向上する反面アマチュア無線独自の無線伝播経路的なネットワーク損ねられるという意見も多い。

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