チロの「活躍」は続くとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > チロの「活躍」は続くの意味・解説 

チロの「活躍」は続く

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 11:01 UTC 版)

チロ (犬)」の記事における「チロの「活躍」は続く」の解説

「星のチロ像」の製作の話とほぼ同時期にチロにかかわるもう1つ計画天文ファンの間で持ち上がっていた。それは、「星空への招待会場運び込むことができる世界一大移動望遠鏡第10回(そして最後開催でもあった)にあたる1984年の「星空への招待開催までに星仲間たち力を合わせて手作りし、みんなでチロの星」を見つけようというものだった。この計画発案したのは大野で、第8回星空への招待開会挨拶のときに言葉詰まり、「星になったチロちゃんのための口径84センチ大望遠鏡をこの会場披露しようと考えています」などと言ってしまったことから始まった話でもあった。84センチメートルという数字は、「星空への招待」の最後開催となる10回目が「1984年」に開催されるという理由からであった。 この計画は、日本全国の星仲間たちの間で大きな反響呼んだ。ただし、計画されたのは反射凹面鏡直径84センチメートルに及ぶ大口望遠鏡だったため、星仲間たちの誰1人としてそれほど規模のものを作った経験がある者はいなかった。それに、そのような大型望遠鏡用鏡材に使うガラス入手できるかさえ不明であった。 困難と思われたこの計画成功導いたのは「なあに、チロのことだもの、きっとうまくいくさ」という合言葉の力であったチロにかかわるさまざまな計画は、非常な困難と思われてもいつもちゃんと実現するのが常のことであった。星仲間たちはこの合言葉信じて行動し、すぐにただ1枚だけ日本国内にあったパイレックス」という反射望遠鏡鏡面作成向いたガラス格安値段入手できた上に、浅草橋に住むガラス切り名人老人が「お代はいらねえ、チロ望遠鏡とやらが完成した土星の輪っか見せてくんねぇ…」などと言いながらガラス円形切り出してくれた。次の課題は、凹面鏡カーブ削り出す作業だった。これも白河天体観測所近くにある給水塔てっぺんから長い鉄棒吊り下げてその先端にダイヤモンド付きカッター取り付け振り子のように左右に振らせながら少しずつガラス材を削り込むという方法を採ったところ、わずか1日作業凹面鏡カーブ完成した。続く凹面鏡のアルミメッキ作業も、仏具メーカー協力得てメッキ釜を借り、8,000円という破格安値仕上げることができた。 完成した凹面鏡と星仲間たちそれぞれ手分けして作り上げた望遠鏡部品1984年第10回星空への招待会場運び込まれその場組み立て作業進められた。完成したチロ望遠鏡」の巨大さは、組み立て作業携わった仲間たちでさえ驚くほどのものであったその後チロ望遠鏡NHK教育テレビジュニア大全科実写星空図鑑」という番組使用され多く視聴者大望遠鏡が見せ星空素晴らしさ伝えた。 後にチロ望遠鏡には車輪とりつけられた。これは「星空への招待会場だけではなく日本各地開催される天体観望会にも望遠鏡自身自分の「足」で参加できるようにとの配慮であった陸運局許可車両ナンバーをもらうときには折しも大きな話題となっていたハレー彗星引き合い出して全国皆さんハレー彗星見てもらうためのキャラバン実施するつもりです」と言ったところ運輸省からの特別の許可がすぐに下りた。 さらに口径60センチメートル口径50センチメートル、および口径20センチメートル小型チロ望遠鏡作られ同じく日本全国出かけるようになった口径50センチメートルチロ望遠鏡日本航空協力得てジャンボジェットによってオーストラリア空輸されハレー彗星テレビ生中継で星仲間たちとともに活躍したチロに関しては、その存命中から別の計画持ち上がっていた。その計画チロ天文台長になったころからあったもので、赤道はさんで地球反対側にあたる西オーストラリアにももう1つ天文台作ろうというものであったオーストラリアの星仲間たち協力得て1995年にこの計画実行移されチロ記念してチロ天文台」と命名された。 資金面では藤井執筆して80部を売り上げた星になったチロ』によるところが大きくチロ日本オーストラリアの星仲間たちの夢を実現させたという面もあった。チロ天文台敷地はおよそ1万坪(約33,057.9平方メートル)で、甲子園球場並み広さであったオーストラリアチロ天文台にも、白河天体観測所30センチメートル反射望遠鏡とほぼ同じものが設置された。 1997年スペースシャトルコロンビア号」(STS-87)でチロ宇宙旅立った。これはコロンビア号乗り組み日本人宇宙飛行士として初の船外活動行った土井隆雄が、「チロ宇宙につれていってほしい」という星仲間たち願い受け入れてチロイラスト描いたステッカー宇宙持参したものであったオーストラリアチロ天文台からは、コロンビア号飛行を1晩のうちに2回も好条件で見ることができた。藤井オーストラリアの星仲間たち毎晩のように夜空見上げながら、遥かな宇宙飛び続け土井チロに手を振って声援送っていた。土井はのちに白河天体観測所訪問し、ともにSTS-87宇宙旅立ち、そして帰還果たしたチロステッカーを星仲間たち手渡している。

※この「チロの「活躍」は続く」の解説は、「チロ (犬)」の解説の一部です。
「チロの「活躍」は続く」を含む「チロ (犬)」の記事については、「チロ (犬)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「チロの「活躍」は続く」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「チロの「活躍」は続く」の関連用語

チロの「活躍」は続くのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



チロの「活躍」は続くのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのチロ (犬) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS