チェリー山岡とその関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 03:17 UTC 版)
チェリー 山岡( - やまおか) 演 - 名取裕子 本名は山岡桜子。美容師。あぐりの師となる人。大正11年にアメリカから帰国していて、英語が話せる。銀座に店を構え、女性らしさと高級感を売りにしている。 世津子や鈴音とは顔見知り。生活費を借りに行った「カフェ・セ・ラ・ヴィ」での講習会に偶然参加したことから交流が始まる。あぐりに洋髪を勧め、急遽マネキン(=モデル)の仕事を依頼するなどする。「女性それぞれが美しさを持っている」「女性も自立すること」などを教えてくれた。 あぐりが通例よりも早く独立することを許可したり、「女性が働く」ことを後押しし、支店を出すことを提案するなど、交流は続く。 戦時中は埼玉に疎開していたが、戦後、銀座で美容院を再開。沢田と戦争未亡人のための美容師教習所を開設し、講師としてあぐりを呼び戻した。あぐりの美容師復帰の意思を知ると、沢田に融資を頼んで復帰を後押しした。 既婚であり、夫はアメリカに残り別居、事実上離婚と言う状況であったが太平洋戦争中の収容所暮らしで体を壊し自力で歩けない所まで悪化し彼の最後を見届ける為アメリカに戻る。最終週には夫を亡くした後帰国し光美堂の事業拡大後のあぐりを訪ね、最終話では光美堂副社長を辞め独立するあぐりから業務を引き継ぐ。 モデルは山野千枝子。 山岡 真知子(やまおか まちこ) 演 - 吉野紗香 チェリーの娘。仕事優先で自分に構わない母に反発し、平気で嘘をついてあぐりを困らせる。 燐太郎を好きになったことがきっかけで心を開き始め、淳之介と離れて暮らすあぐりを見るうち、チェリーへのわだかまりが解ける。この頃から詩を創作し始め、雑誌に入選する。 通いを許されたあぐりには淳之介へのプレゼントの靴を渡して送り出した。 山岡 さち(やまおか -) 演 - 大森暁美 チェリーの母。外国かぶれした娘が子供を顧みず仕事に明け暮れていることを快く思っていない。 山岡 武史(やまおか たけし) 演 - 平松卓真 チェリーの息子。姉の真知子同様の理由であぐりに意地悪をするが、姉より先にあぐりに心を開く。 川田 雪(かわだ ゆき) 演 - 多田慶子 チェリーの一番弟子。秋田出身。比較的温厚。美容技術が高く、名のある客からの指名が多いが保守的。「皆の客」との意識が強く、時子と反発することが多い。 横浜支店を任されなかったショックから石坂和子の引き抜きに応じてチェリーの元を去るが、体よく捨てられ、新橋の焼鳥屋で働くまでに落ちぶれる。そこをあぐりに見つけられ、詫びを入れたことでチェリーの元へ戻った。 戦後はアメリカへ移ったチェリーの店を引き継いだことがチェリーの口から語られている。 市川 和代(いちかわ かずよ) 演 - 及森玲子 チェリーの弟子。仙台出身。辰子曰く「雪の腰巾着」。技術は高いが口下手で、辰子からは「雪がいないと何もできない」と思われている。 雪と一緒に石坂和子のところへ移るが、雪とほぼ同様の経緯でチェリーのところへ戻って来た。 石森 時子(いしもり ときこ) 演 - こだま愛 チェリーの弟子。大阪出身。はっきり言う性格で他者に手厳しい。チェリーから、新しい髪型への感性を評価されている。雪とは価値観が合わないことが多い。 石坂和子への対抗策から、横浜の支店を任せられる。 山本 花枝(やまもと はなえ) 演 - 洪仁順 チェリーの弟子。「岡山の隣」の姫路出身。お節介でお喋り。 時子とともに横浜の支店に移ることになる。 岩崎千代子(いわさき ちよこ) 演 - 吉本多香美 チェリーの弟子。美容師になって地元で店を持ちたいという強い思いがあるが、ドジな面や要領の悪さが目立ち、なかなか見習いから抜け出せずあぐりに追い抜かれる。チェリーの家ではあぐりと同室になる。通称は「千代ちゃん」。 あぐりが独立する直前、郷里・北海道での縁談話が持ち上がったために退職。 松島絹代(まつしま きぬよ) 演 - 小林千晴 千代子の後任の弟子。 沢田 稔(さわだ みのる) 演 - 中条きよし チェリーの「支援者」。「パトロン以上の関係」である。 戦後はチェリーと共同で戦争未亡人のための美容師教習所を開設。市ヶ谷の土地を担保にあぐり美容院再開資金を出資する。さらに美容院チェーンの経営に乗り出し、あぐりを責任者に指名する。 健太郎があぐりのために支店候補地を探して来た際、その話が詐欺であったことを確認、すんでの所で被害を防いだ。 石坂 和子(いしさか かずこ) 演 - 高橋ひとみ フランス帰りの美容師。断髪やレザーカットを日本に持ち込み、女らしさと高級感を売りにするチェリーのライバル。 チェリーの横浜支店開店のゴタゴタに乗じ、店を潰そうと雪たちベテランの弟子を引き抜いた上、ぞんざいに捨てた。 長堀 喜美子(ながぼり きみこ) 演 - 岩本多代 山岡美容院の客。小説家・長堀俊介の妻。 来店した際にあぐりからエイスケの小説を読んでほしいと渡される。 夫と芸者時代の世津子の関係にいまだ根に持っており、出版会社には世津子たちの出す予定の婦人雑誌を出版させないよう圧力をかけた。 鈴音によると、喜美子が誤解をしているのは、世津子がエイスケの小説を売り込むために、長堀を利用したとのこと。ただ、喜美子の執念深い恨みの理由には、あぐりが好きな長堀の小説「烏丸物語」にあるらしい。 しかし、あぐりが誤解を解こうと土下座で嘆願したため、出版会社に婦人雑誌出版の白紙を撤回させた。 戦後、夫・俊介より先に亡くなったことが世津子とあぐりの会話で明らかになる。
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