アイビーの花言葉
アイビーの花言葉の由来
(1)「永遠の愛」はツタが際限なく伸びていく様子に由来するアイビーの代表的な花言葉は「永遠の愛」だが、これはアイビーの性質が由来となっている。アイビーは樹木や住宅の壁などを頼りにツタを伸ばし、上へ上へと成長していく性質がある。そして、そのツタの長さには特に限界がない。アイビー自身の重さがあるため、いずれは伸びなくなってしまうが、その自重さえなければ際限なく伸びていく可能性がある。そのことから、伸びていくツタを、終わることのない愛に例える形で、花言葉が「永遠の愛」となった。
また、アイビーは常緑の植物であり、秋に葉の色が赤や黄色に変わったり、冬に葉が枯れ落ちてしまったりすることがない。1年を通して葉が同じ緑であることを、変わらない愛に例えて、「永遠の愛」が花言葉になったという説もある。
(2)「結婚」はギリシャ神話にもとづく
アイビーの花言葉のうち「結婚」の由来には、ギリシャの神であるヒュメナイオスが関係している。ヒュメナイオスは祝祭や讃美歌を司る神であり、結婚行進曲に関係があるということで、結婚を司る神としても知られる。そのヒュメナイオスの祭壇には、アイビーが飾られることが多いため、「結婚」が花言葉となった形である。そして、「永遠の愛」という花言葉もあるため、アイビーは結婚式のブーケに取り入れられることが多い。
(3)「誠実」はツタや花の性質が由来になっている
アイビーは樹木や住宅の壁を伝って、上に伸びていくものだというイメージを持たれやすいが、ツタは地面にも這っていく。そして、しっかりと根を下ろして地面から栄養を吸収し、その栄養を上に伸びていくために活用する。その性質を、地に足を付けて生きていると捉える形で、「誠実」が花言葉となった。
また、アイビーの葉は緑色で、縁が黄色や白になっているという特徴を持つ。そして、葉のデザインのバリエーションは非常に豊富である。その葉が目立つため、一応花は咲くものの、花より葉がメインの植物として周知されている。その、花を目立たせないということを、派手な暮らしではなく着実に生きているという風に捉える形で、花言葉が「誠実」になったとする説もある。
(4)「友情」はツタが絡まり葉が密集する様子からか
アイビーの花言葉「友情」も、植物としての性質が由来となっている。アイビーは上に伸びるための支えとなるものに、強く絡まったり根を張ったりする。その様子を強い絆と捉え、花言葉が「友情」になった形である。また、アイビーの葉は、品種によっては所狭しと密集する。その葉の距離感の近さを、仲の良い様子に例えて、「友情」が花言葉になったという説もある。
(6)「信頼」の由来は支えを頼りにする様子から
アイビーはツタ属の植物であり、支えとなるものを頼りにツタを上へと伸ばしていく。ツタ自体は細い上に力がないため、支えがなければ上に伸びずに地面を這うこととなる。そして、支えとなるものが崩れてしまえば、伸びているアイビーのツタも同様に落下する運命にある。その、支えとなるものを頼りにしている様子から、「信頼」という花言葉が生まれた。
(5)「不滅」にはギリシャ神話が関係している
アイビーには「不滅」という花言葉もあるが、それはギリシャ神話で酒や豊穣を司る神ディオニュソスと、妖精であるキッソスに関する物語が由来となっている。神々の集まりの場でキッソスは、デュオニュソスに心を奪われる。そして、デュオニュソスの気を引こうと一心不乱に踊り続けた結果、力尽きて命を落としてしまう。それを哀れんだデュオニュソスは、キッソスをアイビーの姿で生まれ変わらせたという物語だ。この物語によって、アイビーはデュオニュソスの象徴とされることが多い。
また、デュオニュソスは、植物の葉でできた冠を被った見た目をしているが、冠の素材として使われているのは月桂樹とアイビーの葉である。そして、デュオニュソスは、いつまでも若々しい姿を維持し、不死の神であるとされている。そのことから、デュオニュソスの特徴である不死の意味合いも含んだ「不滅」が、デュオニュソスと繫がりの深いアイビーの花言葉となった。
また、花言葉である「永遠の愛」と同じように、常緑植物で姿が変わらないことが、「不滅」の由来となった説もある。アイビーは扱いが比較容易で、長期的に美しい状態を維持しやすい。最低限の手入れさえすれば、枯れてしまうことなく高い所へと伸びていく。その性質が「不滅」という花言葉に結びついたのだろう。
アイビーの英語の花言葉
アイビーの花言葉を英語で表現すると、「everlasting love(永遠の愛)」「marriage(結婚)」「sincerity(誠実)」「friendship(友情)」「trust(信頼)」「immortal(不滅)」となる。アイビーの色別の花言葉の解説
アイビーの花言葉は、花や葉の色によって意味が変わることはない。アイビーの本数別の花言葉の解説
アイビーの花言葉は、本数によって意味が変わることはない。アイビーの怖い花言葉
アイビーの花言葉には、「死んでも離さない」という、怖い意味になりかねない表現がある。これは、アイビーがツタ属の植物だということが由来になっている。アイビーはプランターに入れて、鑑賞用にすることもあるが、それだと伸びたツタは垂れ下がってしまう。成長するためには、支えになるものが必要で、野生だと背の高い木や岩を支えにすることが多い。そして、支えとなるものに、強く複雑に絡まる性質を持っている。その絡まっている様子から、何があっても相手と離れないという意味合いで「死んでも離さない」という花言葉が生まれた。植物であるアイビーは、支えとなる対象の都合は考慮しない。条件が合っていれば、一方的に絡みつき、支えを踏み台として成長していくのみである。その性質の表れである「死んでも離さない」という花言葉には、相手の意思を無視するという、独り善がりな意味合いが含まれる。したがって、アイビーを贈った場合、相手の事情や気持ちは無視した上で、絶対に離さないという意思表示になってしまう恐れがある。
また、アイビーには「永遠の愛」という花言葉があるが、これが独り善がりな「死んでも離さない」という花言葉と組み合わさった場合、病的な愛情を一方的に注ぐという意味合いになる。相手の気持ちが冷めてしまったり、他の人に向いてしまったりすることは関係なく、自身の命が尽きるまで相手を愛し続けるという意思表示である。このような、強すぎる愛情を一方的に向ける人は、不健全かつ怖い可能性が高い。相手を振り向かせるためであれば、手段を選ばない恐れがある。また、愛情と憎しみは表裏一体であるため、愛情が満たされないとなれば、その愛情は、大きな事件に発展するような憎しみに変わりかねない。
さらに、アイビーのツタは、一度剪定したとしてもまたすぐに伸びてくる。そのため、必要とされない場所では、厄介な植物として扱われることも珍しくない。そして、「死んでも離さない」という気持ちも、アイビーのツタと同様に非常に根深く、簡単になくなるものではない。一方的な愛情表現をされ続け、対策をしても効果がなく、やがて打つ手立てがなくなる恐れがある。そのような、歪んだ愛情を持った相手に振り回されるという状況は、非常に怖いと言えるだろう。その上、アイビーは成長すると、ツタが木のように太く硬くなっていく。それを「死んでも離さない」や「永遠の愛」といった花言葉に反映させるのであれば、時間が経過するに連れて気持ちが強くなり、離れるのが困難になっていくということになる。
※ 花言葉の内容は諸説あります。
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