ずく〔づく〕【▽尽く】
読み方:ずく
[接尾]
1 名詞に付いて、その物・事に任せる意、または、その物だけを頼りとして強引に事を運ぶ意を表す。「力—」「腕—」「かね—」
2 名詞、動詞の連用形などに付いて、数人の者が、互いにその事をしたり、一緒にそういう事を行ったりする意、あるいは、ともにその事で結ばれる関係にある意を表す。「相談—」
「いぢのわりい、友達—といふものはさうしたもんぢゃあねえ」〈滑・八笑人・初〉
3 形容詞・形容動詞の語幹や動詞の連用形などに付いて、もっぱらその状態で満ちているさま、それの最上の状態であることなどの意を表す。
[下接語] 相対尽く・意地尽く・因縁尽く・腕尽く・面白(おもしろ)尽く・金(かね)尽く・勘定尽く・義理尽く・金銭尽く・計算尽く・権柄(けんぺい)尽く・承知尽く・相談尽く・算盤(そろばん)尽く・損得尽く・談合尽く・力尽く・得心尽く・納得尽く・欲得尽く
ずく〔づく〕【木=菟】
ずく〔づく〕【×銑】
ずく
方言 | 意味 |
ずく |
まま。「ずく」は「つく(尽)」,または,「続(つづ)く」の略だろうといわれている。 例 「行(い)かんずくにおわった(行かないままに終わった,または,行かないままにすんだ)。」「知らんずくにすんだ(知らないままに終わった)。」 |
ずく
ズク
ヅク
附
銑鉄
(ずく から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/13 23:52 UTC 版)

銑鉄(せんてつ)は、高炉や電気炉などで鉄鉱石を還元して取り出した鉄のこと。銑鉄を生産する工程のことを製銑(せいせん)と呼ぶ。古くは銑(ずく)と呼ばれた。
概要
純鉄の融点よりも低い融点の鉄-炭素系状態図の共晶点(炭素4.25%)で鉄を取り出すため、炭素含有量が高い。銑鉄は硬いが、衝撃を与えると割れやすいので、構造用材料には使われない。融解した銑鉄を急冷すると、主成分がセメンタイトである「白銑鉄」となる。
鉄鉱石を還元する際に使用される装置によって、「高炉銑」と「電気炉銑(電気銑)」に大別される。前者は高炉を用いて製銑された銑鉄、後者は電気炉(電炉)を用いて製銑された銑鉄である。現代日本では前者が主流で、後者の生産はほとんど行われていない。高炉による製銑は、高炉#高炉による銑鉄生産に詳しい。高炉や電気炉から取り出されたままで溶解した銑鉄のことを「溶銑」、冷やされて固まった銑鉄のことを「冷銑」と言う。冷銑は、形状によって型銑(鋳型で成型された銑鉄)、粒銑(粒状の銑鉄)がある。
銑鉄の用途は主に製鋼と鋳物である。製鋼用銑鉄は、転炉や平炉を用いて、炭素の含有量を4%前後から2%以下へ下げる処理が加えられる。この工程(これを「製鋼」と言う)によって鋼が生産される。また、電気炉でスクラップ(屑鉄)を溶かして製鋼する際にも、成分調整用に添加される。鋳物用銑鉄(省略して「鋳物銑」とも呼ばれる)は、成分を調整されて鋳型に流し込まれ、鋳鉄となる。
大日本帝国陸軍は各種の野砲・山砲向けに、通常の榴弾を補う代用品として、弾殻を銑鉄製とした「銑製榴弾」を制定していた。銑鉄は硬くもろいため、破裂した際に生じる破片が鋼製の榴弾よりも細かくなりやすく、殺傷能力の面で不利となる。同様の銑鉄製榴弾は他国にも事例があり、いずれも鋼製の榴弾よりも肉厚にして、効力を稼ぐように設計されていた。
生産地
銑鉄自体は世界各国で生産されているものの、生産量は中国が突出している。
1993年には1位の中国が9000万トン弱であったが、経済成長に支えられて2000年の時点では約1億3000万トン、さらに2000年以降は生産量が急増して2005年には約3億3000万トンと、2位の日本や3位の旧ソ連諸国と比べるとその差は4倍ほどある。
2005年時点での生産量2位は日本で8200万トン余り、3位は旧ソ連諸国(独立国家共同体)でおよそ8000万トンである[1]。
銑鉄メーカー
日本
日本において銑鉄を製造する企業は、2006年度時点で8社ある。多くが最終製品の鋼材まで製造する高炉メーカー(銑鋼一貫メーカー)であるが、それらから分離され製銑などの工程を専門に担当するメーカーもある。歴史的に見れば、製鋼用銑鉄専門あるいは鋳物用銑鉄専門のメーカーも存在した。
銑鉄メーカーの一覧は以下のとおり。製鋼用・鋳物用の区別も示した[2]。
出典
関連項目
外部リンク
ずく
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 20:13 UTC 版)
熱心さ、ことをする気力、やる気。例.ずくのある人だ(やる気があり、従って根気もあり、精出し、骨惜しみをしない)。「怠け者」は「ずくなし」、「怠ける」は「ずくを病む(ずくーやむ)」もしくは「ずくを抜かす(ずくーぬかす)」と言う。また派生語に「まともな仕事をやり遂げる気力」「大きな仕事はするが小さな仕事を嫌う」「仕事が遅い」などを意味する「おーずく」、「細々とした仕事に精を出す」ことを意味する「こずく」がある。前者は形容動詞、後者は名詞。意味合いの独特さ、信州らしさなどの理由から長野県ではポピュラーな方言である。伊那谷ではずくの有無は人を評価する上での指標ともなっており、「ずくがある」か「ずくなし」かによって将来までも予告されてしまうほどであったという。語源にはさまざまな説があるが、そのいくつかを以下に示す。
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銑
「ずく」の例文・使い方・用例・文例
- 賛成してうなずく
- 私を力ずくで従わせようとしてもだめですよ
- 傘からしずくがたれていますよ
- 雨のしずくが雨戸に落ちた
- 力ずくで,強制的に
- こらえきれずくすくす笑う
- 同意してうなずく
- 露しずく
- 雨のしずくをふき取る
- 料理人が多いとスープがまずくなる;船頭多くして船山に上る
- 警察は力ずくでドアを開けた
- 彼がいつも黒ずくめのスーツを着る
- 雨のしずくが窓に落ち始めた。
- 彼女の彼に対する態度は計算ずくの行動だと私たちは考えている。
- 計算ずくの予算修正
- そろばんずくの人間がビジネスには必要だ。
- 片ひざをついてひざまずく
- 両ひざをついてひざまずく
- 料理はまずくはないです。
- あなたを見るたびに胸がうずく。
ずくと同じ種類の言葉
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