勝沼のぶどう栽培用具及び葡萄酒醸造用具とは? わかりやすく解説

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勝沼のぶどう栽培用具及び葡萄酒醸造用具

名称: 勝沼のぶどう栽培用具及び葡萄酒醸造用具
ふりがな かつぬまのぶどうさいばいようぐおよびぶどうしゅじょうぞうようぐ
種別 生産生業用いられるもの
員数 500
登録年月日 2006.03.15(平成18.03.15)
所有者 甲州市(ぶどうの国文化館保管
所有者住所 山梨県甲州市
管理団体名:
備考 ぶどうの国文化館(甲州市勝沼町下岩崎保管
解説文: この資料は、山梨県甲州市勝沼町でおもに明治から昭和初期にかけて使用された、ぶどう栽培葡萄酒醸造に関する用具である。勝沼町は、甲府盆地東南端に位置し町域大部分扇状地となる傾斜地で、土壌肥沃水はけがよく果樹栽培には最適であったことから、古くからぶどうの栽培が行われてきた。わが国のぶどう栽培は、文治二年(一一八六)に甲斐国岩崎村(現勝沼町)で甲州種発見されたのが始まりともいわれているが、勝沼では、元和年間一六一五~二四)に造りによる栽培法考案され以降栽培面積飛躍的に拡大し、ぶどうは甲州特産物として全国的に知られるようになった
 ぶどうは、江戸時代生食が主であったが、明治になると殖産興業政策進められる中で葡萄酒醸造奨励され、祝【いわい】(現勝沼町)の二人青年フランス渡って初め本場醸造技術学び、彼らのもたらした技術をもとに本格的な葡萄酒醸造開始された。その後勝沼町では、昭和初期までに組合組織醸造会社だけでなく、一般のぶどう農家葡萄酒醸造を行うまでに醸造技術普及した
 本資料のうち、ぶどう栽培用具は、剪定鋏定規消毒器、傘紙、もぎ籠、棹秤木箱など、江戸時代から栽培盛んに行われてきた勝沼上岩崎下岩崎各地区の農家から収集されたもので、剪定作業から収穫出荷に至るまでの用具類から構成されるぶどうの栽培は、冬の間に伸びたぶどうの剪定し、樹形整え作業始まり春先発芽後は、ぶどう棚伸びた固定する付け、房の成長が始まると房造り、傘掛け袋掛け作業と続く。その間消毒除草が行われ、夏から秋にかけて収穫出荷となる。
 一方葡萄酒醸造用具は、破砕機圧搾機、平漏斗ボトル、打栓器などで、前記地区藤井地区中心に収集されたもので、農家使用していた小型醸造用具と、共同組合中小醸造会社用いられ比較大型醸造用具から構成される葡萄酒醸造は、ぶどうを計量した後、粒を破砕し、圧搾機果汁絞り出し発酵させ、さらに移して熟成させた後、瓶詰めにして出荷する
 本資料は、このようなぶどうの栽培葡萄酒醸造関わる用具工程ごとに収集されているもので、近代以降改良考案され用具多く含まれるなど、この地域生業を示す特色ある資料となっている。
登録有形民俗文化財のほかの用語一覧
民俗芸能、娯楽、遊戯に用いられるもの:  阿波木偶の門付け用具
生産、生業に用いられるもの:  伊達地方の養蚕関係用具  前橋の養蚕・製糸用具及び関連資料  勝沼のぶどう栽培用具及び葡萄酒醸造用具  狭山茶の生産用具  白沢の養蚕関係用具  若狭めのうの玉磨用具



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