『スコブル』以降とは? わかりやすく解説

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『スコブル』以降

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 05:55 UTC 版)

宮武外骨」の記事における「『スコブル』以降」の解説

大正4年1915年)、第12回衆議院議員総選挙立候補し政界廓清かくせい)・選挙違反告発候補者」を名乗り選挙違反片っ端から告発落選運動走り存在といえた。結果259票と、法定得票には辛くも到達した落選一部高額納税者にしか選挙権が無いという当時選挙制度正面から批判した大正5年1916年)、月刊誌スコブル』を創刊し軌道乗せた大正6年1917年)、第13回衆議院議員総選挙でも再び選挙違反告発目的として立候補。『スコブル』に選挙違反告発目的達成できなくとも「自己の賣名」は達成できる開き直ったり、投票日前に落選報告演説會」の告知出したりした。この時代総選挙厳密に立候補制ではなくどこの選挙区運動することも可能だったが、東京市大阪市それぞれの選挙区いずれも3票と惨敗したちなみに落選報告演説會」は落選予定どおり開催され、外骨の他、外骨を下回る2票で惨敗した職工厚田正二、1295票で法定得票には到達したが及ばなかった講釈師伊藤痴遊弁士として出席し盛況であった入口に「入場料金三銭、貧民無料新聞記者貧民同様無料」と掲げたところ新聞記者たちは始めそのまま入場しかけたが、「貧民同様」の文言プライド刺激されたのか慌てて入場料支払ったという。 また、社会主義には当初は「到底世人賛同得られまい」「今の政府者がコンナ社會主義者怖がるのは何故であるか、我々は其の理由判らない」(『滑稽新聞通巻125号)と冷めた見方をしていた。その後は「極端な社會主義実行には不賛成」だが「(政府を)普通尋常の手段で攻撃してもその功は無い、これは社會主義おどかして改心せしめるより外に途はない」(『滑稽新聞通巻139号)と間接的に評価するようになった。さらに思想的には距離を置きつつも森近の『大阪平民新聞刊行援助し平民新聞提灯持ち」を自称したため、特別高等警察に「社會主義派」の「特別要視察人」としてマークされた。森近師事した幸徳秋水にも好意的面識はないが幸徳死刑廃止論評価し第二次大戦後になって明治社会主義文献叢書』(龍吟社)の秋水文集編纂協力している。その後吉野作造民本主義傾倒し大正8年1919年3月には雑誌民本主義』を創刊した。しかし創刊からわずか4日後に即発禁処分となり廃刊させられている。大正13年1924年)に吉野明治文化研究会立ち上げた際にも、外骨は同人として名を連ねている。 昭和2年1927年)、博報堂創業者で外骨の友人瀬木博尚寄付により、東京帝国大学法学部明治新聞雑誌文庫通称明治文庫」)が創立された。外骨は事務主任東京帝国大学嘱託)となり、吉野作造とともにその充実貢献した。外骨は全国旧家を回るなどして新聞・雑誌収集行った。これらの資料文化史的に価値のあるもので、広く研究のための利用供されている(後に明治新聞雑誌文庫は、東京大学大学院法学政治学研究科附属近代日本法政史料センター」の一部門に改組)。 終戦後GHQによる検閲発禁処分を度々受け、「何が言論の自由か」と言論規制敷いている点では戦前日本政府GHQ大して差が無いことを批判した昭和24年1949年)に東京大学昭和22年1947年)に東京帝国大学から新制東京大学改称)を退職昭和30年1955年7月30日文京区駒込追分町自宅老衰により死去享年89戒名質直院外骨日亀居士。晩年容姿ガンジー似ているといわれた。

※この「『スコブル』以降」の解説は、「宮武外骨」の解説の一部です。
「『スコブル』以降」を含む「宮武外骨」の記事については、「宮武外骨」の概要を参照ください。

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