「不死王」と「魔神マイルフィックの大災厄」とは? わかりやすく解説

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「不死王」と「魔神マイルフィックの大災厄」(短篇『不死王』)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/02 04:12 UTC 版)

小説ウィザードリィII 風よ。龍に届いているか」の記事における「「不死王」と「魔神マイルフィックの大災厄」(短篇不死王』)」の解説

物語中盤ジヴラシア幻視によって今回危機関連する過去あらゆる歴史光景見せられる。その中の一つに、剣を持つ男が天空飛翔し巨大な怪物立ち向かう光景があった。その世界激しい風と覆われ、男が飛ぶ空にはひときわ明度を増す満月があった。 これは本作時代から約千年前、当時からは想像つかない高度な魔法文明によって栄華極めていた時代光景であり、新装版収録された短編不死王』で描かれている。その時代、超魔法によって人々あらゆる恩恵享受し文明担い手たる魔導師達は生命摂理をも操ろうとしていた。しかし高度な文明を誇る一方魔法知識独占する少数魔導師による専制支配や、魔力持たない人間奴隷支配などの腐敗蔓延し彼方の国「ファールヴァルト」は、その神をも恐れぬ魔力へのあくなき追究によって崩壊していた。 そして世界全体降り止まぬ暴風雨によって、今や危機瀕していた。その暴風雨引き起こしているのは、魔界覇者といわれる魔神マイルフィック」で、その妖力によって作り出された無数の大竜巻海水舞い上げ、それによって降り注ぐ豪雨が、世界中都市水没させようとしていた。また各地魔界の住人出没し人間襲い始めていた。 この事態受けて各種族の魔導王が集結天空に浮かぶ魔神を超魔法によって攻撃する計画立てられた。しかしこの計画成功させるには、魔神接近し魔法誘導する避雷針となる魔剣突き立てなければならない。それが可能なのは世界でただ一人不死身存在といわれる不死王」だけであった。しかし「不死王」は、「ファールヴァルト」崩壊の原因となった恐るべき魔人悪魔同等に人類にとって危険な存在であったエルフ王アルドウェンは勇敢にも、「不死王」の説得のため、今や不死怪物の都と化した「ファールヴァルト」に向かい途中出会った恋人行方を「ファールヴァルト」に捜し求める奴隷剣闘士と共に不死王」と遭いまみえ、紆余曲折の末「不死王」の助力取り付ける。しかし「不死王」が魔神に剣を突き立て、それを標的天空から降り注いだ魔法魔神をこの次元から消滅させたと同時に魔法行使した魔導王たちも魔力反動によって全員落命する。 世界危機から救われたが、暴風雨による世界中都市崩壊と、魔神との戦いで高度な魔法習得した魔導師たちが全て斃れたことによって、魔法文明終焉迎える。実はマイルフィック魔界勢力出現は、当時世界魔力世界の理を歪める力)を行使しすぎたせいで、別次元との境界薄くなってしまったのが原因である。更に回復蘇生呪文発達が、かつては不老不死種族であったエルフ族を、老衰し死を迎え種族変えた。 アルドウェン王は最後不老不死エルフで、行き過ぎた魔法文明発達が、世界均衡崩し崩壊を招くと考え、更に今後エルフ族も他の種族も、均一寿命になるであろうということ予見していた。マイルフィックによる攻撃とは別に、アルドウェンは密かに魔法文明抹消図っており、息子命じて各地魔法文献道具破棄して回っていた。「ニルダの杖」に守られリルガミンにだけは侵入できず、魔法文明遺産が遺される事になるが、それが後の時代禍根となるとは、知る由もなかった。 「不死王」はアルドウェンの策略で高度な魔法封じられ同時に不死王」の目前で、魔神を倒すために多く同胞死に追いやった贖罪と、不老不死自分存在後の世にあってはならない考えたアルドウェンが自ら命を絶つ魔法文明を知る者として一人残された「不死王」は、その後千年、影から人の世見守り続ける。 この新装版加えられ短編不死王』は、本作伏線となっている作品であり、「世界均衡」というテーマ共通している。星の均衡司るル'ケブレス本作タイトルで「龍」として表されているように、短編不死王』では、過度な魔術発達によって世界崩壊危機招いたことや、生命倫理無視した魔術研究で「不死王」が生まれた事、そして魔法によって繁栄しすぎたこととバランスをとるようにエルフ族の寿命短くなりつつあるのを、最後不老不死エルフ、アルドウェンの悲哀通して描かれるなど、「生命に関するテーマ色濃く描かれている。 魔法文明崩壊後、ただ一人永遠の命持ち主として残された「不死王」は、本作主要登場人物として登場するが、彼が「梯子山」の戦い挑む目的は、アルドウェン達の遺志をついで、世界均衡を乱す者、「不死」を騙る者を自分の手で討つためである。

※この「「不死王」と「魔神マイルフィックの大災厄」(短篇『不死王』)」の解説は、「小説ウィザードリィII 風よ。龍に届いているか」の解説の一部です。
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