感性
「感性」とは、物事の印象や性質などを感覚的・直感的に把握する能力や心の動きのこと、あるいは、感覚的で繊細かつユニークな印象やニュアンスを表現する能力のことである。前者は「感受性」と言い換えられ、後者は「センス」と言い換えられる。
「感性」はたいてい「感性が豊かだ」「感性が乏しい」といった言い方で表現される。相対的な多寡を表現する意味で「感性がある」「感性がない」と表現する場合はあるが、全く欠落・欠如しているという意味で「感性がない」と表現される場面は想定しくい。
哲学の分野における「感性」は主にカント哲学の用語であり、「悟性」および「理性」と対比される概念である。「感性(Sinnlichkeit)」は外界から刺激を受けて得られる感覚的所与である。「悟性(Verstand)」はそれを概念として統合または区分し、対象を認識する。「理性(Vernunft)」は感性や悟性のはたらきを統括制御して概念の整理や体系化を行う、人間の認識能力の根幹である。
「感性」の語源・由来
「感性」という言葉は、明治以降に西欧の概念の訳語として案出された「和製漢語」の一種とされる。今日では中国語においても一般的な語彙として取り入れられている。「感性」の類語
対人関係での感情の変化に対応する能力として「感受性」「感度」「感じやすさ」、外界からの刺激に対する反応の意味で「センシビリティ」、本質的な能力を表す言葉として「感覚」「センス」「勘」「察知」などが挙げられる。「感性」を含む熟語・言い回し
「感性が豊か」
「感性が豊か」とは、感性の程度が優れているさまを表現する言い方である。外部の物事から受け取った刺激や印象を強く受け止める、その刺激や印象から想像力をはたらかせることができる、あるいは、独創的な発想を生み出せる(それを表現できる)、といったさまが「感性が豊か(だ)」と表現しうる。「感性が乏しい」
「感性が乏しい」とは、感性の程度があまり優れていないさまを表現する言い方である。物事から印象を受け取る感覚や反応が鈍い、内包する印象を表現する能力が高くない、他者の気持ちなどを推し量る能力が低い、人に共感しにくい、場の空気が読めない、センスが悪い、といった意味合いで用いられる表現である。外部から刺激を受けても反応がにぶい(感受性が乏しい)という意味で用いられることもままある。
「感性が鋭い人」
「感性が鋭い人」とは、おおむね「物事の本質を直感的に見極める能力が鋭い人」や「多くの人が気づかない(見過ごす)ような細やかな点に気づく能力が高い人」、あるいは「常人が思いつかないような、発想があったとしても表現する術を見いだせないような、独創的な表現ができる人」を指す意味で用いられる表現である。かいつまんでいえば「独自のセンスがある」「独創性がある」ような人ということである。「感性を磨く」
「感性を磨く」とは、おおむね「物事からより多くの刺激や印象を受け取る(読み取る)ことができるよう努力や勉強をする」「より豊かな・より洗練された・より独創的な表現ができるよう修練を積む(=センスを磨く)」といった意味で用いられる言い回しである。感性(感受性)そのものは天賦的な能力かもしれないが、見識を高めたり技術を学んだりすることによってインプット・アウトプットの能力を高めることは可能である。
「共感性」
「共感性」とは、他者の喜怒哀楽などの感情を推し量ることができる気質のこと、または、相手の感情を写し取って自分のことのように感じてしまう気質のことである。「共感性」は「共感するという性質(共感-性)」という意味の言葉である。「共-感性」ではない。その意味で「感性」の語そのものとは直接の関係はない。
「共感性羞恥」「共感性羞恥心」
「共感性羞恥」とは、他人が恥をかいたり笑われたりしているのを見聞きした時に、自分を同じ境遇に位置付けて(同じような目にあっているように)恥ずかしさを感じることである。「共感性羞恥」は「共感+性+羞恥」という構成の言葉であり「感性」の語そのものと直接的な関係はない。
かん‐せい【感性】
感性
感性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 01:21 UTC 版)
「芸能人格付けチェック」の記事における「感性」の解説
レギュラー時代は第3チェック、特番時代は主に第5チェック(第17弾は第3チェック、第18弾・第19弾は第4チェック)で行われる。問題及びチェック名は毎回異なる。宝石、絵画、陶芸品などは本物と模造品の見比べ、書道、写真、生け花などはプロの作品とアマチュアもしくは素人(主に堀部や番組スタッフ)の作品の見比べ、ダンスや日本舞踊などのアクション問題はプロとアマチュアもしくは素人がアクションする様子をシルエットで見比べ、犬や猫は血統書付きの品種と雑種の見比べ。
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「 感性」の例文・使い方・用例・文例
- 感性豊かな演技
- 子どもはみんな、そういう感性を持っている
- あなたは感性が豊かですね。
- あなたは彼と同じ感性を持っている。
- 感性で買い物をします。
- 感性で買い物をする。
- こんな感性が好き!
- あなたは素敵な感性をしています。
- 私はこのような感性を大切にしたい。
- どちらの表現があなたの感性により一致しますか?
- どちらの表現があなたの感性に合いますか?
- 私は感性が豊かです。
- そしてあなたはとても良い感性を持っていました。
- 彼らは自由に彼らの感性を表現している。
- 感性が豊か
- 少女の鋭い感性に触れている。
- エマが才智にたけて活発だったのに対してフロレンスは感性豊かで繊細だった.
- 交感性
- 美的感性が欠如しているさま
感性と同じ種類の言葉
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