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げんがっき ―がくき 3 【弦楽器/▼絃楽器】
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弦楽器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/12/29 03:25 UTC 版)
弦楽器(げんがっき)(絃楽器とも)とは、弦に何らかの刺激を与えることによって得られる弦の振動を音とする楽器の総称である。弦の振動を得るために、弦とそれを張力をもって張っておく装置を備え、多くの場合は得られた音を共鳴させて音を拡大するための装置を持つ。
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音の出し方
弦をはじく、または弓のつるで弦をこする、または弦を叩くことによって、弦に刺激を与えると、弦が振動して音が得られる。刺激の与え方により、撥弦楽器、擦弦楽器、打弦楽器に分類することができる。
- 撥弦楽器
- 弦をはじく。はじくには、指、爪、またはそれに変わるもの(義甲、プレクトラムという)を使う。箏、ギター、エレキベース、チェンバロなどがこうして音を出す。
- 擦弦楽器
- 弦を弓のつるでこする。ヴァイオリンの仲間や、胡弓の仲間、モリンホール(馬頭琴)の仲間などがこうして音を出す。弓のつるは馬の尾の毛のような摩擦の大きいものを使い、さらに松脂などによって摩擦を大きくする。韓国の牙箏(アジェン)のように、弓ではなく木の棒で擦るものもある。
- 打弦楽器
- 弦を打つ。ピアノ、一部の打楽器や、和楽器の一部もこれに入る。弦を打つのは、ハンマー、ばちなどである。
ただし、これらの奏法は必ずしも楽器ごとに固定しているわけではなく、例えば擦弦楽器であるヴァイオリン属の楽器には弦を撥弦楽器のように弾いて音を出すピチカートという奏法があり(コントラバスをポピュラー音楽で使う場合にはむしろその方が一般的である)、撥弦楽器である箏には弦を叩いて音を出す打ち爪という奏法がある。その他三味線の撥音には弦だけでなく皮の振動音も複合されており打楽器的な効果もあり、ギターの胴を手で叩いて打楽器的効果を出したり、三味線、箏には「すり手」「すり爪」といって、爪で弦をこすって「ズー」という効果音的な音色を出す技法がある。但し、チェンバロ、ピアノ等は普通弦楽器ではなく、鍵盤楽器に分類される。
弦楽器では、共鳴体によって音の高さが決まる管楽器と違い、発音体たる弦の振動数(周波数)によって音の高さが決まる。弦の振動は一般には非線形現象だが、多くの弦楽器では以下のような1次元の波動方程式によって十分に近似できる。

また、多くの弦楽器では弦の両端は固定されているため、以下のような境界条件を満たさなければならない。
u(0,t) = u(l,t) = 0
この偏微分方程式の解は一般に、

ただし、
であり、Cn,ϕnは初期条件に依存する定数。
で表される。この解のうち音として現れるのはcosの部分である。これは振動数
の波の和になり、n=1の波が基音、n=2,3,…の波がそれぞれ第2倍音、第3倍音に相当する。これらの倍音の比率は弦楽器の音色を決定する要素となる。弦の基本振動数は次の式によって得られる。

f: 周波数 (ヘルツ)
l: 弦の長さ (m)
T: 張力 (ニュートン)
σ: 単位長さあたりの質量 (線密度, kg/m)
このように、振動数は弦の長さ、弦の張力、弦の単位長さあたりの質量(弦の太さ、弦の密度)によって変わるので、複数の高さの音を得るためにはこれらを変更すればいいことになる。そのために次のような工夫がされる。
- 弦の振動する長さを変更する。
- 弦の張力を変更する。
- 得られる音の高さの異なる複数の弦を張る。
多くの弦楽器は、これらの中から1つ以上の方法によって音の高さを変更している。例えば、エレキギターでは、異なる高さの弦を6本張り、弦の振動する長さを短くするために指板やフレットと呼ばれる装置を備え、さらに演奏にあたって弦を横に引くこと(チョーキング)により張力を変える。
共鳴の仕組み
弦楽器では、弦と空気の音響インピーダンスマッチングが悪いので、弦の振動だけではかすかな音しかしないことが多い。聞こえる音量を増大させるために、いったん弦の振動を空気の音響インピーダンスに、より整合した別の振動体(振動版)に伝えてから空気中に輻射させる、いわゆる共鳴の原理が用いられる。
ほとんどの弦楽器の「胴」はこの共鳴を実現するために作らた「共鳴胴」である。その形状は大きく分けて
となるが、最初の2種は位相幾何学的には同一である。ピアノのように単一の板の共鳴体を「響板」と呼ぶ。
共鳴胴の形状は特定の周波数での鋭い共振を避け、幅広い音域で滑らかに共鳴させるために、曲面や曲線で囲まれた平面で構成される。たとえばリュートやウードにでは一面は平面であるが他面は半球である。希に裏板が平面であるコントラバスが存在するが、これはヴィオール属の名残であり、現在は多くが曲面である。ギターでは表裏の板は平面であるが側板は曲面であり、さらに胴の内側で部分的に振動を抑制するような構造(ブレーシング)で共振点の分散を図っている。
共鳴胴から発する音は通常、楽器の音量の大きな部分を占めるので、その材質、寸法、形状、仕上げ、他の部品との接合の具合などは、楽器に音質に大きな影響を与える。共鳴胴の材質は、その適度な内部損失、加工のしやすさ、耐久性、入手の容易さから、木の薄板や組み木を板状にしたものが多く、三味線のように一部に動物のなめし革を使ったものがある。共鳴胴の最初は太鼓であっただろうと考えられている。
分類
楽器分類学的には、共鳴胴を中心とした楽器の構造で分類される。それぞれに含まれる楽器は後述。
- 楽弓 - 湾曲した弓状の棒の両端に弦を結びつけて張ったもの。
- ツィター属 - 共鳴胴の上に(自由な振動ができる程度に共鳴胴から離して)弦を張ったもの。
- リラ属 - 共鳴胴に2本の柱を立て、柱の間に横木を渡して、共鳴胴と横木の間に弦を張ったもの。柱が共鳴胴となっているものや、全体が共鳴胴と一体となっているものもある。
- ハープ属 - 長細い共鳴胴の端に、くの字に棒を付け、共鳴胴と棒の間に弦を張ったもの。支持するためにくの字の両端に支持棒を付けて三角形とすることが多い。
- リュート属 - 共鳴胴に棹を取り付け、棹の上に弦を張ったもの。弦の一端を棹の先に、もう一端を共鳴胴に結びつけるものが多い。棹の上に弦を張ることで、音高を変えるために弦を押さえやすくなる。なお、有棹弦楽器と呼ぶことがある。
構造
弦
弦 (本来は「絃」) は、和楽器においては「糸」と呼ばれ、古来、絹糸、羊腸(ガット)などを材料に作られてきたが、現在では均質性、安定性、耐久性などの点から、合成繊維(ナイロン)の弦を使うことが一般的である。ピアノでは張力が非常に大きい(1本当たり平均約80kg重)ので、特殊な鋼線(ミュージックワイヤー)を使う。低音用の弦では、質量を稼ぐためにナイロンや鋼の芯線の周りに銅などの金属の線やテープを巻く。エレキギターなどの電気楽器は通常電磁ピックアップで弦の振動を拾うので、鉄やニッケルなどでできた弦を使う。
コース、ユニゾン、複弦
弦が複数張られる時、必ずしもすべて違う音の高さに張る必要はない。2・3本ずつ並べて同じ高さの音に張り、まとめて演奏することもある。このひと組をユニゾンといい、ユニゾンの数によって何コースの楽器と呼ぶ。たとえばマンドリンは2本ずつ4コース8弦の楽器である。ピアノは鍵盤の数(普通は88)だけコースがあるが、超低音域では1弦1コースだが、低音域では2弦1コース、その他の音域では3弦1コースである。
これは音量を増したり、2本を同時にはじこうとすると少しずれて2度鳴ることなどを目的とする。
共鳴弦
多くは演奏弦と表板の間に張られ、直接弾かれることはないが、演奏弦の特定の音に共鳴して響きを豊かにし残響を持たせる。シタール、サロッド、サーランギなど、インドの楽器に特に発達しており、また中央アジアの楽器にも多いが、西洋楽器にもヴィオラダモーレなど共鳴弦を持つ楽器がいくつかが知られている。現代のピアノでも、ハンマーが叩かない共鳴弦を持った製品が市販されている。また共鳴弦を持たない楽器でも、演奏弦の解放弦は共鳴弦と同じ働きをする。
緒止め・糸巻き
弦の端を楽器に固定するために、結びつける部分を緒止め(テールピース)という。三味線、胡弓では根緒(音緒)という。
一方、棒に巻き付けて、棒を回すことにより張力を変えられるようにしたものを糸巻き(ペグ)という。和楽器では糸巻きのほか、ねじ、転手(てんじゅ)、転軫(てんじん)などとも呼ぶ。
ギターのようにフレットが付いていたり開放弦を多く使う楽器や、コントラバスのように弦の張力が大きい楽器では、演奏中の調弦の安定性を高め微調整がやりやすいようにウォームギアを使った機械式のものを使う。
「糸巻き (弦楽器)」も参照
駒、柱(箏)
弦の途中で弦を押さえ(実際には下から押し上げるような形になる)、弦の振動長を限定するとともに弦同士の間隔を適正に保つ(複数弦の場合)部品を駒(ブリッジ)という。駒は、緒留めや糸巻きの手前に付けられる。特に共鳴胴や響板の上に付けられる駒は、弦の振動を共鳴胴に伝える重要な働きを持つ。糸巻き側を「上駒」、胴側を「下駒」ということがある。
エレキギターなどでは、下駒の位置を各弦ごとに弦の長さ方向にねじで微調整できる「イントネーション」機構を持つものが多い。これは、弦を押さえたときの張力の増大による弦の「延び具合」が弦の材質や太さによって微妙に異なるため、実効的な弦長が設計値と一致ぜず、高フレット位置で音程が全般的にずれることを補正するためである。イントネーション機構は、弦高(弦と指板との距離)の微調整機構も兼ね備えていることが多い。粗悪な製品では、そもそもイントネーション機構がなかったり、あっても音程のずれが調整範囲を超えていたりして、あるフレットポジション(例えば開放弦)で音高を正確に調弦しても他のフレットを押さえたときに音程が明らかに狂っている、いわゆる「フレット音痴」のことがある。
駒には、ツゲや竹な木材や、牛骨や硬質プラスティックのような、内部損失が少なく軽くて変形しにくい材質が用いられる。エレクトリックギターなどでは、弦の振動を積極的に胴に伝える必要があまりまいことや、上記のような調整機構を容易に実現するために、金属製の下駒が用いられる。
ことのほか三味線では、その音楽ジャンルにより、きわめて多彩かつデリケートな駒のヴァリエーションが存在する。さらに個別のジャンル内においても、いくつもの種類の駒が使用される。特に地歌では、一人の演奏家でも、その日の天候や曲の雰囲気、皮の張り具合などによって多数の駒を使い分けることが普通に行われる。
指板・勘所
詳細は「指板」を参照
弦の振動長を自由に短くするためには、指や爪やそれに変わるもので弦を押さえるが、弦を押さえつける板を指板という。リュート属の楽器では、ネック(棹)と指板とが一体化しているものも多い。
フレット、柱(琵琶)
指板に指で弦を押さえつけると、指が弦の振動を吸収する。これは高音の撥弦で著しい。このため、指が弦の振動に直接当たらないように、指板上に駒状のものを取り付けることが行われる。これをフレットといい、ギターなどで備えている。フレットは半音刻みの間隔で打たれている。フレットのある楽器では、フレットを挟んで振動しない側の弦を指で押さえる。琵琶では
響口、f字孔
共鳴胴に穿った通気口を
魂柱
ヴァイオリン属の楽器では、表板と裏板の間に魂柱という柱が立っていて、駒から伝えられた弦の振動を裏板に伝える。
ブレーシング
ギターでは、響板の裏に複数の角材を貼り付け、薄い(約3mm)響板を補強するとともに、固有振動数を分散させて音色をまろやかにする。
サワリ
琵琶(楽琵琶を除く)、三味線、シタール、タンブーラなどでは、楽器、フレット、駒などに、弦が振動したときに一部が触れて「ビーン」という音が出るしくみがある。これを日本では「さわり」、インドでは「ジャワリ」「ジュワリ」という。
用語
開放弦
指で弦を押さえて音を変える楽器において、指で押さえていない状態を開放弦という。ヴァイオリン属の楽器のようにフレットのない楽器では他の(指で振動が吸収される)音と音色が違ったり、ヴィブラートがかけられないので、使用が控えられることがあるが、音としては、指押さえて出す音よりも、音量も大きく、豊かな良い音がでるので、意図的に指定して使用することもある。バッハの無伴奏チェロ組曲の後半の作品は、5弦のチェロでの演奏を前提としており、これを現代の4弦のチェロで演奏しようとすると、本来あるべき5番目の弦の開放を使用できないので、苦労することになる。
逆に三味線などの和楽器は、開放弦に音階上の主要音を設定し多用することが多い。こうすることにより、演奏をしやすくしたり、共鳴を豊かにする効果がある。同様の例は、西洋楽器でもヴィオールなどにみられる。
調弦、チューニング
調弦、チューニングとは、糸巻きで弦の張力を変えるなどして、(開放弦の)音の高さを設定すること。
作曲者の指示などにより、楽器本来の調弦法と違う音に合わせることを、スコルダトゥーラという。ヴァイオリン族ではほとんどの場合どんな曲でも同じ調弦で演奏されるが、三味線や箏にはたくさんの調弦の種類がある。また途中で調弦を変える曲も非常に多い。ギターでは、ほとんどの場合標準チューニングが使われるが、変則チューニングを好む奏者も多い。また、スティールギターではスライドバーを使って弦の振動長を変えるため、和音の音程(音高ではない)が開放弦といつも同じなので、調弦の異なる複数のギターを並べて演奏することがある。
チョーキング、押し手
弦の張力を変えて音の高さを変える奏法。楽器によって、弦を横に引いたり、縦に押し込んだりする。
ピッツィカート
ピッツィカートとは、撥弦楽器でない楽器で弦をはじく奏法。 撥弦楽器であるギターでは、ブリッジ上またはその近くの弦上に手の平の小指側を置き、弦の振動を制限することにより、濁ったポツポツをいう音にする奏法のこと。
ヴィブラート
ヴィブラートとは、音を揺らす奏法。弦を押さえる指などを揺らして、弦長、張力、弓の当たり方、楽器全体の位置を変えることにより、音高、音色、音強、響き方を小刻みに変化させる。ヴィブラートは耳には音色の変化として捉えられることが多い。ヴィブラートの使用により、音に空間的な響きが与えられ、ピチカート奏法では音の持続時間を多少長くすることができる。また、音高に幅ができるため、音程が合わない不快さが軽減される。和楽器では意味のニュアンスは若干異なるが「揺り」という。
弱音器
ヴァイオリン属の楽器では、駒に弱音器を付けて、音色を和らげ、音強を弱めることがある。三味線には「忍び駒」という弱音用の駒がある。
地域ごとの弦楽器とその大まかな歴史
西洋
- ツィター属
- ハープ属
- リュート属
東洋
日本
- ツィター属
- リュート属
中国
モンゴル
朝鮮
インド亜大陸
中東
弦楽合奏
弦楽合奏(ストリングス・オーケストラ)とは、弦楽器の合奏形態あるいはその形態で演奏される楽曲のことを指す。ここでいう弦とは、ヴァイオリン属の楽器のことをさす。すなわち、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスで編成される。
弦楽器の合奏形態は他にギターオーケストラ、マンドリンオーケストラなどがある。
三曲合奏
江戸時代、当道座に属する盲人音楽家が専門とした三種の弦楽器である地歌三味線、箏、胡弓を総称して三曲と呼び、またこれらの音楽のことも指した。また三曲による合奏を三曲合奏と呼ぶ。幕末、明治以降尺八が参入し、現在は三味線、箏、尺八の編成で行なわれることが多いが、本来の胡弓入り合奏も行なわれている。
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弦 (楽器)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/02/07 18:35 UTC 版)
弦(げん)とは、弦楽器の発音体、すなわち、最初に振動する部分である。糸状になっており、材質や太さはなるべく均質に作られている。両端または片方の端は、さまざまな方法によって弦楽器の本体に固定され、張力を持って張られている。表記については、絃とするのが正式である。また、和楽器においては糸 (いと)と呼ばれる。
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解説
弦の振動は、安定した音の高さと、規則的な倍音を得ることができるのが特徴である。一方、弦の振動はそのままでは効率よく空気へ伝わらないため、色々工夫を凝らして改良し、振動をボディ内で共鳴させたり、アンプによって電気的に増幅する仕組みが生まれていった。
なお、基本的に弦は消耗品であるため、劣化したり切れたりした場合には交換する必要がある。交換の時期は各個人の好みや、演奏者の手の汗や脂の量、使用状況、演奏時間、保管状況・時間・環境、材質や製造方法などで異なるので一概にはいえない。また、弦にはいろいろな材質、種類、メーカー(ブランド)、ゲージ(太さ)があるため劣化していなくても、サウンドやゲージや演奏する際の感触を変えたい場合にも交換を行う。弦を張った直後には必ず調律(チューニング)という作業が必要になるので、通常は音叉またはチューナーなどを用いて調律する。ピアノなどの楽器の場合は専門知識や技術が必要なため、素人はピアノ調律師などに依頼するのが一般的である。ヴァイオリンやギターなどは通常、自分で交換する事になる(プロミュージシャンの場合は専属スタッフやマネージャーが行うこともある)。
弦を販売する際には長いため直径8cm程に巻いた状態で、紙またはビニール製の封筒状のケースに入れられている(稀に巻かないで売られているものもある)。また、金属製のものは空気中にさらして保存しておくと、錆を生じてしまい、弦楽器に張る前に劣化してしまい、音も悪くなる。そのため一部のメーカー(ダダリオなど)ではビニールで完全密封されているものもある。
弦のバリエーション
弦には様々なバリエーションが存在し、楽器の特性や演奏者の好みなどにより使い分ける。通常は各楽器毎の専用弦として販売されている。一般に各楽器の種類と同じ弦であれば使用可能であるが、一部ではフェンダーのエレクトリック・ギターのトレモロ・ユニット専用の弦など、特殊な弦も存在する。
プレーン弦
プレーン弦は、芯線のみで成り立つ単線の弦である。材質は金属弦の場合は合金が使われ、通常いわゆるピアノ線が使用される。糸と呼ばれる弦の場合絹が使用され、原料としては春繭が良いとされる。古来より琵琶湖北岸地域に名産地があり、現在も全国の総生産量のうち、かなりの割合を占めており、品質も高い。三味線用や箏用では様々な太さ(正確には重さ)のサイズがある。和楽器では単線弦は三味線,及び胡弓の最高音弦のみに使用される。ただし三味線ではジャンルにより耐久性に優れるナイロン製を使用することもある(津軽三味線など)が、音色技法が非常に発達している古典三味線音楽では、現代でも音色の良い絹製が普通に用いられる。また、元来ガットが使用されてきた弦も、現在ではナイロンや金属で代用されるが、ヴィオールなどの古楽器ではガット弦を愛用する人も多い。ギターの場合は一般にアコースティック・ギターでは1~2弦、エレクトリック・ギターでは1~3弦に用いられる。ガット弦は独特の音色が得られるが、調律が狂いやすく、寿命も短い。音量も小さいなどのデメリットがある。
撚弦
和楽器弦の多く(三味線及び胡弓の最高音弦以外)の弦は、四本の単線を撚り合わせて作られる。箏では耐久性や価格の点でポリエステル(テトロン)で代用されることも多いが、音色では絹が優れている。
巻弦
巻弦は、芯線を中心に巻線を巻いた弦である。ピアノ線で出来た芯線に、ニッケルやステンレスなどの巻線を巻く。複数の巻弦を巻く多層巻きの弦もある。稀にナイロンなど伝導体以外の素材を巻線として使う弦もあるが、芯線が金属であれば電気楽器に対して使用できる。現在は巻線が緩みにくいように(よく締まるように)芯線を六角形にしたものが主流である。クラシック楽器用の弦では、タングステンや銀を巻いた高価な弦も使用される。また、芯線に金属線ではなくガットやナイロンを使用した巻弦も存在する。あるいは、複数の弦を練り合わせた芯線を使用することもある。そのため高価であり、ヴァイオリンに使用するものでは4本セットで3万円を超える価格のものも珍しくない。
- ラウンド・ワウンド弦 (Round wound string)

- 丸い断面の巻線を使用するもので、最も一般的な巻弦。音の立ち上がりが早く、ブライトな音質で、サステインが得られやすい。ギターでは現在最も一般的な弦として4~6弦に使われるが、一部3~6弦のセットというものも存在する。
- フラット・ワウンド弦 (Flat wound string)

- 平らな断面の巻線を使用する巻弦。表面が滑らかになっている。ウォームな音質で、フレットノイズが出ない。
- ハーフ・ラウンド・ワウンド弦 (Half round wound string)

- ラウンド・ワウンド弦の表面を削って滑らかにした巻弦。ラウンド・ワウンド弦とフラット・ワウンド弦との中間的な性質を持つ。
- ヘックス・ワウンド弦 (Hex wound string)

- 正六角形の芯線と六角形の形に密接に巻き付けた巻線で構成されている。一般的にはエレクトリックベースに使用される。芯線が六角形なため、指の腹の当たりは快適ではなく、フレットの擦り減りがラウンド・ワウンド弦と比べて早くなってしまう欠点がある。
- ナノウェブ弦 (Nanoweb string)
- エリクサー・ストリングスが発売している比較的新参のタイプの弦。通常エレクトリックギター、エレクトリックベースに使用する。ワウンド弦の表面を樹脂でコーティング加工しているため、音の減衰の要因である錆が生じにくく高音質を長く(従来より3~5倍ほど)維持できる。コーティング自体は超極薄のためコーティング無しの通常の弦と音質が殆ど変わらず、ブライトで迫力のある音質である。また、巻き弦の出っ張りが抑えられているため、フィンガーレスノイズは発生しにくいのも利点である。また、2005年から2011年までのセットでは、巻き弦だけではなくプレーン弦にもコーティングが施されていた(現在は施されていない)。価格は加工している分割高となっているが、長寿命の利点で考えれば価格バランスは適正ともいえる。
- ポリウェブ弦 (Polyweb string)
- エリクサー・ストリングスが発売している比較的新参のタイプの弦。通常フォークギターで使用される。ナノウェブ弦より厚めの樹脂コーティング加工がされており長寿命が特徴。
ストリングスメーカー/ブランド
三味線
ギター/ベース・ギター用
- ダダリオ (D'Addario)
- アーニーボール (Ernie Ball)
- DRストリングス (DR Strings)
- ピラミッド (Pyramid)
- リッケンバッカー (Rickenbacker)
- ギブソン (Gibson)
- エピフォン
- フェンダー (Fender)
- スペクター (Spector)
- ワーウィック(Warwick)(ベース用のみ)
- ガリストリングス(Gallistrings)
- オ-ガスティン
- サバレス
- ラ・ベラ
- ハナバッハ
- ヤマハ
- ラミレス
- フェルナンデス (楽器メーカー)
- エリクサー・ストリングス[1]
- ghs
- カート・マンガン(Curt mangan)
- ナックルヘッド(knucklehead)
- ディーン・マークレー
- ロトサウンド
スティールギター用
- アーニーボール
バンジョー用
- アーニーボール
- ダダリオ
マンドリン用
- ダダリオ
ウクレレ用
- ダダリオ
ヴァイオリン属
- ピラストロ
- トマスティーク・インフェルド
- ダダリオ
- ヤーガー
- レンツナー
- ラーセン
- クラウン・ストリングス
- サバレス
- フロジェル
- スーパーセンシンティブ
- ワーシャル
関連項目
弦楽器と同じ種類の言葉
「弦楽器」の用例一覧
寺田寅彦 日本楽器の名称 (青空文庫)
の類似の名前がヨーロッパ、アジア、アフリカ、南洋のところどころに散在しているのが目につく。たとえばリュート類似の弦楽器として概括さるべきものに、トルコのコプズ、ルーマニアのコブサ、またコブズ、ロシヤ、ハン...
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寺田寅彦 踊る線条 (青空文庫)
を見ながら同時にこの曲を聞いているといくらかこの映画作者の気持ちを理解することができるような気がする。 その他の曲にはなかなか複雑な仕組みのものもあったが、たとえば大小の弦楽器が多くは大小の曲線の曲線的運動で現わされ 真鍮管楽器 ( しんちゅうかんがっき ) が短...
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寺田寅彦 音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」 (青空文庫)
が姫君を診察するとき、心臓の鼓動をかたどるチンパニの音、 脈搏 ( みゃくはく ) を擬する弦楽器のピッチカットもそんなにわざとらしくない。 モー...
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