富士川とは?

ふじかわ ふじかは 【富士川】

姓氏の一。

ふじ かわ -かは 【富士川】 ◇

山梨県北西部流れる釜無(かまなし)川を上流とし,同県北東部流れ笛吹川甲府盆地合わせて南流し,駿河湾に注ぐ川。日本三急流の一。長さ128キロメートル。ふじがわ。

富士川

治水歴史豊かな自然に彩られた急流
富士川は、その源を釜無川本谷として山梨県北巨摩郡白州町長野県諏訪郡富士見町境の鋸岳に発し、途中多く支流合わせ山間渓谷部を抜け山梨県甲府盆地をを南流し、甲府盆地南端西八代郡市川大門町において支川笛吹川合流した後、再び山間渓谷部に入り静岡県富士市庵原郡蒲原町の境において駿河湾に注ぐ、流域面積3,990km2幹川流路延長128kmの一級河川であります

1.甲府盆地南端で釜無川(左)と笛吹川(右)が合流し富士川と呼ばれます
1.甲府盆地南端釜無川(左)と笛吹川(右)が合流し富士川と呼ばれます

2.富士市を流れ駿河湾に注ぐ富士川
2.富士市流れ駿河湾に注ぐ富士川
河川概要
水系富士川水系
河川富士川
釜無川
笛吹川
幹川流路延長128km
流域面積3,990km2
流域内人160万人
流域関係都県長野県山梨県静岡県

富士川流域図
○拡大図
1.富士川の歴史
"富士川は古来より水害に悩まされており、信玄堤始め万力林雁堤などの歴史的治水施設や「出し」が数多く残っています。
こうした伝統聖牛や三基工などととして現在の河川改修にも活かされています。"

河川水害と闘った甲斐駿河の人たち


万力林と石堤
万力林石堤
山梨には昔から三川落合(さんせんおちあい)という言葉あります
急流河川三つ合流する場所で、急流落合う場所は水害難所でした。笛吹川の「万力林(まんりきばやし)」と「近津堤(ちかつてい)」、釜無(かまなし)川の「竜王堤(りゅうおうづつみ)」で、いづれか堤防抜ければ、甲府盆地水浸しとなってしまいます。水防に関しては、平安時代は神に祈ることが主でしたが、南北朝時代(1,300年代)には「万力」の地名現れることから、その頃には治水整備川除(かわよけ))がなされていたと思われます。

出し
出し
竜王堤とカエデの大木
竜王堤とカエデ大木
戦国武将武田信玄」は1452年から大規模治水システム20年近い歳月をかけて築いています。これは、流路安定出し(だし)」、河川分流将棋頭(しょうぎがしら)」、釜無(かまなし)川へ合流河川平野部大地部の二つ分け平野部の「竜王堤」が受けていたエネルギー減殺堤防に「聖牛(せいぎゅう)」を配し、破堤しても濁流が川に戻るよう「(かすみ)提」とし、土石流木防御のための堤防付近植樹堤防守り集落租税免除水防重要性知らせるための「御幸祭(おみゆきまつり)」の奨励行いました。甲斐侵攻した徳川家康は「竜王堤」に立ち、「一之出し新設を命じました。江戸時代には大規模補強が行われています。
江戸時代編纂(へんさん)された「堤防溝洫志(ていぼうこうきょくし)」(治水方法編纂)には甲州川除術(かわよけじゅつ)として紹介全国奨励しました。竜王堤を信玄堤(しんげんづつみ)と呼ぶようになったのは江戸時代からです。信玄堤一連施設のうち、分流した川の一つ明治洪水消滅しましたが、信玄堤は現在まで甲府盆地を守っています。

雁堤(空から見ると雁が羽を伸ばしているように見える)
雁堤空から見ると雁が羽を伸ばしているように見える)
一方静岡においては江戸時代1621年古郡(ふるごおり)氏(後の富士代官)が静岡県富士市を富士川洪水から守る「雁堤(かりがねづつみ)」の整備着手しましたが、工事は、堤防を築いては流される事の繰り返しで、親子孫三代にわたる難工事で、人柱(ひとばしら)を建て、ついに完成に至ったと伝えられており、現在でも富士平野治水の要として機能しています。
2.地域の中の富士川
"淳和天皇勅使呼びかけ始まり武田信玄奨励した御幸祭市川大門花火水難者の霊を慰め南部の火祭りなど、富士川の歴史に彩られた祭り数多く引き継がれていると共に市民とのふれあい深める各種行事が行われています。"

歴史とともに今に生きる川の祭り

甲州鰍沢から見た富士川と富士山
甲州鰍沢から見た富士川と富士山
富士川と人のかかわりは、古く万葉集平家物語にも詠(よ)まれ、江戸時代には漁夫投網(とあみ)をしている様子葛飾北斎浮世絵富嶽(ふがく)三十六景」にも描かれています。

御幸祭
御幸祭
上流域の釜無(かまなし)川では、毎年4月信玄堤御幸祭(おみゆきまつり)が行われます。古くから親しまれている祭りで、西暦825年、純和(じゅんな)天皇のときに勅使(ちょくし)を下(くだ)し、支川笛吹(ふえふき)川流域一宮二宮三宮の各神社に命じ、釜無川水防祈願を行ったのが始まりと言われています。武田信玄は、この祭り治水祭りとしました。
秋には、「信玄堤ウオークが行われ、ウオークしながら施設関連河川学習出来ます
支川笛吹川流域では、春は桃の花、秋の葡萄が有名です。流域石和温泉では、笛吹川鵜飼(うかい)が夏に行われます。平安時代に始まったと言われていますが、鵜匠(うしょう)と徒歩で川に入る「徒歩鵜」と呼ばれる漁法で、昭和51年蘇りました。「みずウオーク石和温泉大会には県内外から多くの方が参加しています。

神明の花火大会
神明の花火大会
釜無川笛吹川合流する市川大門(だいもん)町の和紙は、シェア40%を誇ります。市川和紙隆盛貢献した紙工を祭る「神明(しんめい)の花火」が毎年8月、富士川で行われ山梨県下一の花火として、多く観客にぎわいます。この花火は、武田氏狼煙(のろし)の打ち上げから始まったと言われています。

南部の火祭り祭
南部の火祭り
中流域山梨県)の身延町には、日蓮上人(にちれんしょうにん)創建久遠寺あります
南部町では、富士川の河原で「南部の火祭り」が旧盆行われます。大松明(たいまつ)や燈籠とうろう)流し投松明(なげたいまつ)など、美しい炎で仏を供養し、川を鎮める勇壮お祭りであります

下流域、静岡県富士市では、古郡(ふるごおり)氏が整備した「雁堤」において、古郡氏の偉功感謝する「かりがね祭り」が毎年秋に行われています。
3.富士川の自然環境
"富士山始め、3,000m級の山々に囲まれた富士川は、蛇行繰り返す砂礫河原を呈しており、清流生息環境とする多く魚類両生類鳥類等がみられると共に湿地環境河口部の海浜砂丘など多様な環境を有しています。"

自然環境

富士川河口部
富士川河口
富士川は、日本一霊峰富士山をはじめ、南アルプス八ヶ岳秩父山地等の3,000m級の急峻山々に囲まれ、その大部分フォッサマグナ呼ばれる比較新し地層構成されており、特に流域西側には日本列島東西分断する「糸魚川静岡構造線」が走っています。このため極めてもろい地質構造になっており、豪雨による崩壊土砂流出及び流れの緩やかな箇所への堆積により、河道は低水路内で蛇行(だこう)を繰り返す砂礫河原(されきかわら)を呈しています。

サツキカマキリ
サツキカマキリ
メダカカワセミ
メダカカワセミ
源流から甲府盆地流下する釜無川上流部の山には、サツキ・コナラ等の自然植生が残され、数多くの川は四季折々山岳渓谷美に富んだ渓流となって、岩肌削りながら流下しています。水中には清流の礫質河床(れきしつかしょう)を産卵場とするカワヨシノボリ・カマキリ等、流れの緩やかな箇所ではコイ・フナ類、メダカ等の魚類やカワセミ・サギ等の鳥類生息しており、河原にはカワラヨモギハリエンジュ群落点在しています。また、釜無川笛吹川との合流点付近は、広い砂礫河原環境水辺湿地環境併せ持ちサギ類やガン・カモ類など多く鳥類生息しています。

ツメレンゲ
ツメレンゲ
甲府盆地より下流の富士川中流部は、途中早川はやかわ)と合わせ急峻きゅうしゅん)な山地を縫(ぬ)うように蛇行繰り返し流下しており、岩肌川面(かわも)が織りなす自然豊かな景観となっています。連続する瀬や縁には、アユ等の魚類や、カジカガエル等の両生類カワセミ等の鳥類多く生息しています。河畔にはヤナギ・ケヤキ等の樹林広く分布しています。また、堤防玉石護岸にはツメレンゲ見られます。

コアジサシ
コアジサシ
雁堤かりがねづつみ)から河口までの区間については、河口部で約2,000mの広大川幅を有し、低水路部網状(あみじょう)の流れ形成しています。駿河湾に注ぐ直前では、砂礫地・海洋砂丘干潟(ひがた)や湿地等の多様な環境見られコアジサシカモ類等多く鳥類生息するため、野鳥観察場として有名です。また、干潟湿地にはヨシ等が群生しています。
4.富士川の主な災害
"記録最古河川災害西暦825年です。近代では、明治10年台風死者115人、昭和34年8月7号台風では死者不明者884人、家屋全壊半壊流失6,536戸となっています。富士川水系急流河川で、家屋倒壊流失災害特徴となります。"

主な災害の表

発生発生原因被災市町村被害状況
昭和10年8月29日 台風山梨県死者 44
床上浸水 1,146
昭和34年8月14日 7号台風山梨県死者行方不明 884人
損壊家屋 6,536
家屋浸水 14,495
昭和41年9月25日26台風山梨県
富士川流域
富士川流域
死者行方不明 306
損壊家屋 122
床上浸水 4,714
昭和47年9月17日 20台風山梨県
富士川流域
富士川流域
死者 18
損壊家屋 1戸
床上浸水 62
昭和57年8月2日3日 10台風山梨県
富士川流域
富士川流域
死者行方不明 35
損壊家屋 46
床上浸水 523
昭和58年8月15日18日 5号、6号台風山梨県
富士川流域
富士川流域
死者 2人
損壊家屋 6戸
床上浸水 142
昭和60年6月30日7月1日 6号台風山梨県
富士川流域
富士川流域
死者 1人
損壊家屋 2戸
床上浸水 37
平成3年9月19日18台風
秋雨前線
山梨県
富士川流域
富士川流域
死者 1人
損壊家屋 2戸
床上浸水 102

5.その他
"不思議な名前の富士川。美し響き笛吹川伝説が、釜無川は川のようすが関 係していそうです。"

川の名前の由来

※富士川(ふじかわ)の名前の由来
富士川と富士山
富士川と富士山
駿河人(するがびと)による「不尽河」と詠んだ万葉の歌があり、平安時代更級日記に「富士河は富士山より落ちたる・・・」との文があるようです駿河では富士山集め流れる河との認識があって富士川と呼んだと考えられます。ところで、富士山芝川から富士川に注ぎます(河口から約13km上流)が、多く南アルプス八ヶ岳秩父(ちちぶ)山地等の集め流れています。その意味では不思議な名称と言えます。
下流域の呼び名長い歳月(さいげつ)をかけて中流域でも呼ばれるようになったようです甲府盆地から上流二つ大河川に分かれていて、それぞれ固有の名称(釜無川笛吹川)で呼ばれています。なお、藤川が富士川になったとの説もあるようです

笛吹川ふえふきがわ)の名前の由来
笛吹川と差出の磯
笛吹川差出の磯
笛吹権三郎
笛吹権三郎
笛吹川美し響きの名前です。古歌に「・・・子酉(ねとり)流れ笛吹の川」と詠まれ、子酉川と呼ばれていたともいわれています。笛吹権三郎悲しい伝説あります
笛吹権三郎は、上釜口(今の三富村)で、丸太に乗って流れながら笛を吹くのが得意であった。聞くものはそれを愛(め) で、且つ感嘆したものである。大水のとき、いつものように丸太に立っていたが、水流にのまれて沈んだのを目撃した村人が淵から骸(むくろ)を得てをあげて供養した。一方、川に流された母を慕って三郎が笛を吹いた、とする話も流域各地に残されているようです

釜無川かまなしがわ)の名前の由来
釜無川と八ヶ岳
釜無川八ヶ岳
諸説あります。釜の様に深い底が無い川(淵が無い)だとか、釜にはご飯がこぼれないように縁(ふち)がありますが、縁(堤防)が無い川だからとかです。
伝説あります。昔浅原(あさはらむら)(今の南アルプス市)に旧家があり、その妻女釜無川水害を除こうと心痛し、ある暴風雨の夜意を決して釜の(ふた)を持ち出し逆巻く水の流れ投げ入れ自らそのの上飛び乗った。妻女蛇身じゃしん)と化して怒濤(どとう)の上とともに見えなくなった。その後水害は起こらなくなった。村人恐れて釜を用いなくなったからというものです。

(注:この情報2008年2月現在のものです)

富士川

読み方:フジガワ(fujigawa)

所在 北海道

水系 石狩川水系

等級 1級


富士川

読み方:フジガワ(fujigawa)

所在 宮城県

水系 北上川水系

等級 1級


富士川

読み方:フジガワ(fujigawa)

所在 福島県

水系 阿賀野川水系


富士川

読み方:フジガワ(fujigawa)

所在 千葉県

水系 利根川水系

等級 1級


富士川

読み方:フジガワ(fujigawa)

所在 長野県山梨県静岡県

水系 富士川水系

等級 1級


富士川

読み方:フジガワ(fujigawa)

所在 宮崎県

水系 富士川水系

等級 2級


富士川

作者鬼丸智彦

収載図書富士川
出版社山梨日日新聞社
刊行年月2006.6


富士川

駅名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

富士川

読み方
富士川ふじかわ
富士川ふじがわ

富士川

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/03 23:48 UTC 版)

富士川(ふじかわ)は、長野県山梨県及び静岡県を流れる河川一級水系富士川の本流であり日本三大急流の一つに数えられている。




  1. ^ 電源周波数地域(50Hz地域/60Hz地域)について サポート・お問い合わせ(シャープ株式会社)
  2. ^ 旧富士川町と富士市の合併以降は、東部と中部の境は富士川より西に移動した。


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