バラエティ番組 バラエティ番組の概要

バラエティ番組

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/26 14:10 UTC 版)

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概要

元来はバラエティショーを放送メディアに移植したもので、台本の存在するシチュエーションコメディと、ライブの2種類のバラエティ番組が存在する。用語そのものは日本産の造語であり英語圏などではReality Showと呼称する。

種類と歴史

コント番組

1960年代から1980年代まではバラエティ番組やお笑い番組フォーマットといえば『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』等の例外を除き、基本的に「コント番組」若しくはコント主体の音楽バラエティ番組が主流であり、1980年代頃までは各局の看板番組や人気番組はコント番組も多く、芸人がブレイクするきっかけの番組も大半がコント番組であった。特に1988年~1989年にはフジテレビだけでも『おれたちひょうきん族』『とんねるずのみなさんのおかげです』『志村けんのだいじょうぶだぁ』『邦ちゃんのやまだかつてないテレビ』『夢で逢えたら』など、多数のコント番組が放送されていた。

1990年代の企画物バラエティの隆盛でコント番組は衰退する一方で、1998年から始まった『笑う犬』シリーズが人気になると、コント番組あるいはコントコーナーが存在する番組が再び増加した時期もあった。とくに2005年には、お笑いブームの影響もあり『ワンナイR&R』『リチャードホール』『はねるのトびら』『サラリーマンNEO』『落下女』『ミンナのテレビ』『歌笑HOTヒット10』と各局でコント番組が放送されていた。しかしその後、ゴールデンタイム進出を果たした『はねるのトびら』は2006年頃からコントが激減し、同年に『ワンナイ』は打ち切られ再びコント番組が衰退することとなった。

ドキュメントバラエティ・企画物

1990年代に入ると「ドキュメントバラエティ」と呼ばれるフォーマットの『電波少年』がヒットし、その後も各局で『めちゃ2イケてるッ!』『ウリナリ』や『生ダラ』『鉄腕!DASH!!』『学校へ行こう』『ぷらちなロンドンブーツ』『いきなり黄金伝説』といった企画物のロケが中心の番組が増加し、2000年代前半頃まで人気のジャンルとなっていた。

特にドキュメントバラエティ全盛期の2000年前後には各局で『ガチンコ』『マネーの虎』『あいのり』『サバイバー』など素人出演番組がブームとなっており、『学校へ行こう』に出演した素人は芸能人並みの知名度を得る状態にまでなっていた。こうした素人ブームは、2000年代中盤の『エンタの神様』や『はねるのトびら』『笑いの金メダル』などのヒットによる「お笑いブーム」が起こると衰退していった。

また、1990年代末から恋愛バラエティ番組が増加している。代表作は『あいのり』『キスイヤ』、初期の『ロンドンハーツ』『紳助社長のプロデュース大作戦』『もてもてナインティナイン』『ナイナイのお見合い大作戦!』『テラスハウス』『恋んトス』など。

トーク番組

21世紀の景気低迷とテレビ離れに加え、規制強化やネット炎上の恐れによって従来の総合バラエティ番組がやりにくくなっていた[1]。これに対して1990年代後半から続く『踊る!さんま御殿!!』『ダウンタウンDX』や2000年代から始まった『行列のできる法律相談所』『アメトーク』『すべらない話』『しゃべくり007』といった安上がりなトーク番組がお笑い・バラエティ番組の主流となり、2009年には「雛壇芸人」が流行語大賞にノミネートされている。

2010年代に入ってもその流れは続いており、2016年に『SMAP×SMAP』が終了してからはゴールデンタイムプライムタイムでのコント番組のレギュラー放送は民放からはほとんど消滅している。またSMAP×SMAPは音楽コーナーも存在していたため、テレビ黎明期から続いていた伝統的な音楽バラエティ番組も衰退に追い込まれたといえる。

傾向

1960年代までは視聴率が40〜50%を記録するバラエティ番組が日常的に存在していた。だが、時代の移り変わりと同時にテレビ番組の視聴率は年々全体的に低下しており(詳しくはテレビ離れを参照)、2020年代の現在ではゴールデンタイムの番組でも一桁が多くなっており、10%を取れば高視聴率扱いされることさえある。

2000年代後半から2020年代の現在にかけてトーク番組がバラエティ番組の主流になっており、その原因は製作費を抑えることができること、BPOPTAからの苦情やスポンサーへのクレームが比較的少ないと考えられるためである。

番組名のみを引き継ぎ、何の説明もなしに番組の内容が変わっていることも2000年代以降増えている。例として『行列のできる法律相談所』は当初法律を取り上げる番組だったが、現在では法律に全く関係のない話題で芸人やタレントをいじる雛壇のトークが主体となっており、『ロンドンハーツ』も当初は素人恋愛系の企画主体だったものが現在では女性タレントや芸人いじりの雛壇トークやドッキリ企画がメインとなっているほか、『Qさま!!』も当初とは全く違うクイズ番組となっていることが挙げられる。

ワイプ

ワイプとテロップの例

VTRと出演者のコメントを交互に配置する番組において増えた演出方式である。VTRの端(主に右上や右下)にそのVTRを見るタレントの顔を写すようになった。正式にはPinPと呼ぶ(Picture in Picture)。現在ではワイプの無い番組を探す方が難しくなっている。

テロップ

1990年代前半から増え始めた演出。『進め!電波少年』が元祖とされる説[2] と、『探偵!ナイトスクープ』が元祖とされる説[3] があるが、後者では『電波少年』が放送を開始する約4年前の1988年6月18日放送分で初めてコメントフォローテロップが使用されたとの記録があり、客観的な史実から見れば明らかに『探偵!ナイトスクープ』のほうが元祖である。宝くじを買う理由を道行く人にインタビューする際、ある老人が「難民に寄付する」と言ったところ泣き声になって聞き取りにくかったためテロップを出したのが始まりであり、『電波少年』ではプライムタイムの放送にもかかわらず低予算で組まれていた番組のためロケの模様を市販ビデオカメラ(民生用)で撮影する場合に、音声をうまく収音できなかったため、苦肉の策としてテロップを積極的に活用したものとされている[4]

『おすぎのピリ辛』(『朝日新聞』連載)では、少し前まではテロップは「うっとうしいからやめよう」という事にテレビ業界はなっていたが、小さくしたり消したりすると途端に視聴率が下がったため、余計にテロップが表示されるようになったと語られている。また、この現状について、「バラエティ番組の『突っ込みテロップ』は、誰かが突っ込みを入れてやらないと面白くならないようなことを、既に収録の時点でやってしまう。これはすごくおせっかいで、出演者をバカにしている」と語っている。

2000年代頃は各局のバラエティ番組でテロップが多用されており、出演者のほぼ全ての発言にテロップを出している時期もあったが、2020年代の現在ではテロップの使用は一時期よりは減少しており、出演者のオチボケツッコミの際に出されることが多い。

なお、日本韓国台湾などの東アジアのバラエティ番組では頻繁にテロップを表示しているが、韓国はコメントフォローテロップが頻繁に使用される。

効果音

こちらは1980年代後半〜1990年代前半に登場した手法。現在はテロップと一緒に登場することが多くなっている。

台湾中国香港なと中華圏のバラエティ番組では効果音が頻繁に流れる。これは撮影後に編集して加えたものではなく、鍵盤老師(中国では 音楽老師)と呼ばれる効果音専門の人がエレクトーンを使い、現場の雰囲気に合うように曲を入れたり効果音を付けたりしている。

なお日韓同様、テロップと一緒に効果音を鳴らすことも少なくない。

BGM

1970年代から始まった手法。当初は『8時だョ!全員集合』などでよく見られる生演奏が主流だったが、1980年代からは『オレたちひょうきん族』を筆頭に、フュージョン洋楽などの既存の楽曲や映画ドラマアニメサウンドトラックアルバムに収録された音楽などを後から付け加える事が多く見られるようになった。最近[いつ?]ではテーマに沿ったBGMが使用されることが多く、過去に使われたBGMが復活する例も少なくない。

CM中のチャンネル替え対策

21世紀に入ってから民放で一般的になった手法。出演者がクイズや質問への答えなど話題の要点を語るシーンを意図的に直前カットしたり伏字モザイクにしたりして、視聴者の興味を喚起した状態にした上でCMに切り替える。これにより、CM中に他チャンネルに替えられる恐れが減少し、継続的に番組を視聴してもらえると共に、スポンサーにとってもCMをきちんと観てもらえる効果がある。一方でCM前のテロップとCM後の内容が全く違っていることも多く、逆にクレームが入ることも多い。


  1. ^ 業界ノリ・内輪ウケ・瞬発力・バカ…すべてを封じられた『めちゃイケ』『みなさん』終焉の必然 (1) | マイナビニュース
  2. ^ ひろゆき『僕が2ちゃんねるを捨てた理由』巻末の土屋敏男との対談より
  3. ^ 松本修著『探偵!ナイトスクープ アホの遺伝子』P139
  4. ^ 『TVの現場はどうなっている!? 「テロップ編」』(民放プロデューサー・谷スグル) 日刊ゲンダイ 2010年3月3日付(2日発行)
  5. ^ 日本のアニメ>>>日本の地上波テレビ(特に民放のバラエティ) 茂木健一郎 公式ブログ
  6. ^ 放送倫理検証委員会 (2009年11月17日). “最近のテレビ・バラエティー番組に関する意見”. 放送倫理・番組向上機構. 2013年1月27日閲覧。
  7. ^ P2
  8. ^ III バラエティーが「嫌われる」5つの瞬間
  9. ^ a b V バラエティーが成り立つ公共空間
  10. ^ a b I はじめに――バラエティーを検証しても意味がない?
  11. ^ II バラエティーを考えるということは、大変なのだ
  12. ^ VII おわりに――バラエティーに新しい力と魅力を
  13. ^ 民放側が本音の議論 バラエティー番組 BPO意見書巡り”. 朝日新聞 (2010年3月16日). 2010年3月16日閲覧。
  14. ^ 月間民放2010年5月号 特集「バラエティーなう」
  15. ^ a b 「最近のテレビ・バラエティー番組に関する意見」を受けての民放連の取り組み


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