乱流(流体・空力)
速度が時間的に変動する流体の流れを乱流という。一般には速度の変動に伴って、密度、温度、濃度そのほかの物理量が不規則に変動する。変動しない流れが層流である。流れが乱流になる場合は非常に多く、むしろ層流が保たれるのは特殊な場合である。乱流の発生を組織的に研究した最初の人はイギリスのレイノルズ(1842~ 1912年)である。レイノルズは1883年、管の半径をa、流速をU、水の動粘性係数をνとした場合、aU/νがある値を超えると層流から乱流への遷移が起こることを明らかにした。aU/νは無次元の数であって、レイノルズ数と呼ばれ、遷移が起こる境界のレイノルズ数は臨界レイノルズ数と呼ばれる。
参照 層流、乱流損失、乱流生成ポット乱流
乱流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/14 02:06 UTC 版)
厳密に言えば、冒頭の小川の例は定常状態ではない。なぜなら、小川の表面に波が立つのを見れば分かるように、小川の流れは周囲の影響を受け時間とともに変化しているからである。実際の自然界において厳密な定常状態の存在を確認することは難しいだろう。たとえば大気にしても、低気圧や高気圧などのように定常状態からの乱れが常に存在する。このような定常状態からの乱れを擾乱といい、擾乱のある流れを乱流という。 ただし乱流の理論解析では、このような擾乱を確率過程としてとらえることがあり、このとき、擾乱の統計量が時間変化しないことを定常な乱流という。
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乱流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 13:44 UTC 版)
「ナビエ–ストークス方程式」の記事における「乱流」の解説
乱流は流体の多くの流れで見られる時間依存のカオス的な振る舞いである。全体としての流体の慣性にそれがしたがうことが一般に信じられている。それゆえ慣性の効果が小さな流れは層流となる傾向がある。移流と粘性の強さの比率はレイノルズ数と呼ばれる無次元量であり、レイノルズ数がある閾値を越えると微小なかく乱が移流項の非線型性により拡大していくことで流れ場は非定常な乱流となる。一方、右辺の粘性率を含む項(粘性項)は乱流の変動を抑制する効果を持つ。正確に理解されていないにもかかわらず、ナビエ‐ストークス方程式が乱流の性質を記述することが信じられている。計算に対して計算時間が有意味に解き得るようになるちょうどよい計算メッシュによる解のようなこの要求条件の安定した解または直接数値シミュレーションの、乱流に関するナビエ‐ストークス方程式の数値解は極度に困難である。難易度はその乱流に含まれている混合長さの尺度の違いに強く依存する。適当に変換するのに役立たない、層流を解くものを用いて乱流の流れを解く試みは非定常解で典型的な結果を残す。これに反して、乱流モデルを補った、レイノルズ平均ナビエ-ストークス方程式(RANS)のような時間平均方程式は乱流をモデル化するときに実用的な数値流体力学(CFD)の応用で用いられる。追加の方程式を加えてRANSを導く、Spalart-Allmaras乱流モデル(英語版)、k‐ω乱流モデル(英語版)、k‐ε乱流モデル(英語版)を含む幾つかのモデルは、Large eddyシミュレーション(英語版)(LES)がこれらの方程式を数値的に解くように用いるようにもできる。RANSよりも計算時間と計算機メモリーの面で、これらのアプローチは電子計算機で行うには大変コストがかかる。しかしそれは陽的に大きな乱流の尺度を分解するのでより良い結果を生み出す。
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乱流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 13:08 UTC 版)
詳細は「乱流」を参照 流体力学において乱流とは、無秩序かつ確率的に変化する特性を持つ流れの状態である。乱流は運動量の拡散が小さく伝達量が大きく、流れの圧力や速度が時間や空間と共に急激に変化する。
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「乱流」の例文・使い方・用例・文例
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