さんか‐ぼうしざい〔サンクワバウシザイ〕【酸化防止剤】
酸化防止剤
常温において、空気中の酸素の影響で酸化反応する物質に対し、この酸素の作用を防止する性質をもたせるために添加する物質のことで、物理的・化学的性質が劣化するのを防止する。ゴム、プラスチック、燃料などの酸化安定性を確保するための添加剤としては、アミン系酸化防止剤とフェノール系酸化防止剤がある。
酸化防止剤
酸化防止剤
酸化防止剤
抗酸化剤(酸化防止剤)
酸化防止剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/04 08:17 UTC 版)
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酸化防止剤(さんかぼうしざい、英語:antioxidant)とは、製品中の成分の酸化を抑制するために添加される食材、抗酸化物質である。例えば食品、化粧品、合成樹脂、ボディソープなどに使用されることがある。
食品添加物
食品の酸化、特に油脂類の酸化は色や風味の劣化、褐変や退色、栄養価の低下の原因になる[1]。酸化防止剤は食品成分の代わりとなって酸化されることにより食品の酸化を抑制する[1]。代表的なものに清涼飲料水の酸化防止に使われるアスコルビン酸(ビタミンC)がある[2]。
酸化防止剤として用いられる抗酸化物質には、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE(トコフェロール)、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)、BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、エリソルビン酸ナトリウム、没食子酸プロピル、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、ピロ亜硫酸カリウム、二酸化硫黄、コーヒー豆抽出物(クロロゲン酸)、緑茶抽出物(カテキン)、ローズマリー抽出物などが挙げられる。
ペットフードへの酸化防止剤
ペットフードに使用される酸化防止剤やその他の添加物についてのパッケージへの表示は、最近の法律・規定制定によって義務化されている。酸化防止剤については、特に何が使用されているかの明記が必須である。各社の製品パッケージには、クエン酸やローズマリー抽出物等の自然派成分として知られているものから、BHA、BHT等の合成酸化防止剤が表示されている。
合成樹脂への酸化防止剤
脚注
参考文献
- 西岡一『添加物のQ&A―食品・化粧品は安全か(シリーズ・暮らしの科学)』ミネルヴァ書房、1997.10、ISBN 4-623-02801-1
- 渡辺雄二『暮らしのエコ・チェックQ&A』ほんの木、1992.6、ISBN 4-938568-29-2
- 増尾清『食べてはいけない! 添加物年間摂取量5kgの恐怖』徳間書店、2004.1、ISBN 4-19-861796-1
- 増尾清『農薬・添加物を落とすコツ―これなら安心して食べられる!』健学社、1994.6、ISBN 4-906310-09-5
酸化防止剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 07:11 UTC 版)
潤滑油の酸化を防止し、かつ、油の酸化に起因するワニスやスラッジの生成を抑制する。酸化防止剤は、ワニスやスラッジの生成要因である遊離イオンや過酸化物と反応して安定な物質に変換する。ジチオリン酸亜鉛、有機硫黄化合物、ヒンダードフェノール、芳香族アミン、N,N'-ジサリシリデン-1,2-ジアミノプロパンなど。通常、添加量は0.1~1%。 潤滑油は空気中の酸素分子によって酸化され、潤滑油成分はアルコール類やケトン類となる。下記に潤滑油の酸化反応を示す。 RH(炭化水素) + エネルギー(熱、光、触媒) → R*(ラジカル) ・・・(1) R* + O2 → R-O-O*(遊離基) ・・・(2) R-O-O* + RH → R-O-O-H + R* ・・・(3) 上記(1)~(3)はエネルギーが付加された際に潤滑油中の炭化水素が酸化される過程である。 酸化生成物であるラジカルや遊離基はそのまま別の炭化水素の酸化反応を引き起こす。したがって、一度でも炭化水素からラジカルが生じると酸化は下記の終結反応まで繰り返される。すなわち、潤滑油の酸化は連鎖反応である。終結反応を下記に示す。 2 R* → R-R ・・・(4) R* + R-O-O* → R-O-O-R ・・・(5) 2 R-O-O* → R-O-O-H + O2 ・・・(6) これら高活性な有機物が蓄積して重縮合するとスラッジとなる。潤滑油の酸化は使用時の高温作用、剪断による撹拌作用、および金属表面の活性金属の触媒作用により促進される。ここで不活性金属とは第一に遊離の金属イオンや過酸化物であり、金属表面の摩擦により生成される。第二に、金属石鹸といった潤滑油添加剤である。また、使用中だけでなく、保管条件によっては保管中にも酸化は進行する。 連鎖反応停止剤: (4)~(6)の終結反応の基質となり、ラジカルや遊離基を安定な物質に変える。これにより潤滑油成分の酸化生成物の重縮合反応を停止させ、スラッジへと成長することを防ぐ。フェノール系酸化防止剤とアミン系酸化防止剤がある。 過酸化物分解型: 潤滑油成分の過酸化物を分解し、酸化の進行を止める。ジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)や有機硫黄系酸化防止剤がある。 金属不活性化剤: 金属表面を不活性化させ、潤滑油の酸化劣化を防止する添加剤。金属は活性化すると触媒となり、潤滑油の炭化水素や添加剤を酸化させる。含窒素化合物:ベンゾトリアゾール、N,N'-ジサリシリデン-1,2-ジアミノプロパン、2,5-ジアルキルメルカプト-1,3,4-チアジアゾールなどがある。通常、添加量は0.3%未満。
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