【水平尾翼】(すいへいびよく)
飛行機の尾部に水平に取り付けられた翼で、垂直方向の安定性を担う。
ただし、F-4やハリアーなどのように下反角のついたものもある。
水平安定板と昇降舵から成る。
関連:スタビレーター
水平尾翼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/16 06:43 UTC 版)
水平尾翼(すいへいびよく、(英語: Tailplaneまたはhorizontal stabilizer)は、飛行機を始めとする航空機の尾翼の一種の名称である。固定翼航空機、およびヘリコプターやジャイロ飛行機などの他の非固定翼航空機の主な揚力面の後ろの尾翼にある小さな揚力面。すべての固定翼航空機に水平尾翼があるわけではなく、カナード、無尾翼機および全翼機には個別の水平尾翼がない。V字尾翼航空機では、垂直尾翼と方向舵および尾翼と昇降舵が組み合わされて、Vレイアウトで2つの対角線面を形成する。
水平尾翼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/12 20:56 UTC 版)
水平安定板とも呼ばれる水平尾翼は、乗客や貨物の搭乗/搭載位置によって変わる重心の変化に余裕をもって対応するためや音速近くでは小さな翼面の舵角を大きく取ると音速を超えた領域が生まれて衝撃波が発生し、舵の利きが不安定になるため、昇降舵のトリムタブだけではなく、水平尾翼全体の取り付け角が変わる全遊動式になっており、これは調整式安定板と呼ばれる。大型旅客機の水平安定板の構造には2つの形式が存在し、1つは主翼の中央翼に相当する構造部材が存在し、これはキャリスルやセンターセクションと呼ばれ、左右の水平尾翼を機体内でつないでいる。もう1つは左右の水平尾翼のトルクボックスを機体内部まで延長して中心線上で結合したものである。調整式安定板ではこの全体が前桁部分を中心に取り付け角が油圧で変更できる。水平尾翼もわずかに上反角が付いているが、主翼の後流の影響を避けるためと、地上での機体の引き起こし時に左右に少し傾いても接触しないためである。
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水平尾翼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/20 03:52 UTC 版)
「サラマンダー (ゾイド)」の記事における「水平尾翼」の解説
尾部先端に装備。飛行時には機体を水平に保つほか、急激な方向転換の際にも用いられる。また、サラマンダーは尾部で敵機をはじき飛ばす事も可能としている。
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水平尾翼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 04:56 UTC 版)
概ね水平に設置された尾翼である。 水平尾翼の働きは、主翼との釣り合いによって機体にピッチング軸周り(垂直方向)の安定性を与えること、および昇降舵によって機体の機首上げ・下げの運動を制御することである。通常の飛行機及び滑空機の設計では、揚力の中心が重心より若干後方に位置するように主翼を配置し、水平尾翼にはマイナスの揚力を発生させて水平飛行のための釣り合いを取ることで、機体垂直方向の自然安定性を確保する。初期の飛行機及び滑空機には、主翼の配置を、揚力の中心が重心より若干前方に位置するようにして、水平尾翼にプラスの揚力を発生させる揚力尾翼方式の機体も存在した。しかしこれでは逆に垂直方向に対して不安定になるために、安定操縦に問題を生じる。このため通常はこの方式は採用されなかった。 1970年代以降、CCV技術の確立により、戦闘機においては自然安定性を犠牲にして運動性能を追求するようになった。このため主翼の揚力中心を重心に近づけて配置し、あるいは重心より前方に配置する事によって、垂直方向の安定性を低減もしくは意図的に不安定にするようになった。その場合の水平尾翼は揚力を発生しないか、もしくはプラスの揚力を発生する事になる。また、旅客機では、尾翼のマイナスの揚力を減らし、ひいては尾翼面積を減らす事で空気抵抗を低減し、ひいては燃費を向上させる目的で、揚力の中心を重心に近付ける思想で設計された機体もある(MD-11)。これらはいずれにしてもコンピュータにより操縦が補助される。 水平尾翼の場合は必ずしも主翼後方に装備されるわけではなく、主翼より前方に水平尾翼が装備されるエンテ型飛行機も存在する。その場合の主翼より前方に存在する尾翼を先尾翼(カナード Canard)という。エンテ型飛行機の場合も主翼の揚力中心は重心より後方に位置するのは同じであり、そのため先尾翼はプラスの揚力を発生する(揚力カナード)。ただし主翼自体でバランスを取り、あるいは上述のCCV技術を採用した機体では主翼配置を重心に近づけ、先尾翼では揚力を発生しないものもある(制御カナード)。 固定した尾翼に昇降舵を備えた水平尾翼のほか、水平尾翼全体が可動する全遊動式(オールフライング・テール)があり、戦闘機や前述の制御カナードでよく見られる。 全遊動式を含め水平尾翼舵を差動させ、ロール制御に用いる場合もあり、テイルロン(テイル+エルロン)とも呼ばれる。
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