しゅく‐しゅ【宿主】
やど‐ぬし【宿主】
宿主
【概要】 ある生き物(例:HIV)が他の生き物(例:人間)の内部に住み着いているとき、住み着かれた方の生き物、"やどぬし"のことを言う。宿主に害を及ぼさない共存状態、あるいは利用しあっている寄生体は沢山ある。
《参照》 ウイルス

宿主
作者クリス・カーター
収載図書THE X-FILES STORIES 4
出版社徳間書店
刊行年月1996.8
宿主
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/02 14:18 UTC 版)
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宿主(しゅくしゅ、英語:host)あるいは寄主(きしゅ)とは、寄生虫や菌類等が寄生、又は共生する相手の生物。口語では「やどぬし」と訓読されるが、学術用語としては「しゅくしゅ」読みが正式である。
一般的な意味
寄生者などがその生活環の中で幼生期の一時期を過ごすに過ぎない宿主を中間宿主と呼び、寄生者によっては何段階かの中間宿主を渡り歩く。これらを順次、一次中間宿主、二次中間宿主と呼ぶ。寄生者の成体が寄生し、そこで有性生殖が行われる宿主を終宿主と呼ぶ。中間宿主を捕食した動物の体内に寄生者が移行し、終宿主による捕食を待つ場合があり、これを待機宿主と呼ぶ。
寄生する生物は宿主に大きな害を及ぼさないものが多いとされる。これは、宿主が死んでしまうと寄生している生物も死んでしまうからであり、確かにそういう宿主-寄生者の関係は多い。しかし、以下のように必ずしもそうとばかりはいえないとみなされるケースもある。
まず、寄生性昆虫(寄生性のハエやハチなど)や冬虫夏草のように宿主をかならずいったんは殺してから脱出して成虫になったり、胞子を産生して宿主を離脱するものもある。こうしたタイプの寄生様式は捕食寄生と呼ばれる。
また、寄生虫や菌類は宿主が決まっているが、寄生虫等が本来の宿主以外の生物に入った場合、もともと宿主に大きな害を与えない寄生者であっても、宿主の免疫系などとの相互作用がうまくいかないため、宿主が重篤な病気を起こしたり死亡させたりする場合もある。
さらに、寄生者は中間宿主の健康や生存に関しては終宿主ほど折り合いをつけてない場合が多く、例えば有鉤条虫はヒトを中間宿主にも終宿主にもすることができるが、腸に成体が寄生した場合にはそれほど重篤な症状を起こさないことが多いにもかかわらず、肝臓や脳に幼生である嚢虫が寄生すると、しばしば死亡に至ることもある重篤な症状を引き起こす。ヒトを中間宿主とする条虫の幼生が引き起こす深刻な疾患としては、エキノコックス症がよく知られている。
偶生宿主
偶生宿主(あるいは付随宿主, incidental host[1])、または終末宿主(dead-end host)は、寄生者がそこから他の宿主に感染を広げられないような宿主のことである。上出のエキノコックス症のうち Echinococcus canine(canine はラテン語で犬の意)によるものは、ヒトの身体や糞をイヌやキツネが摂食することが稀であるために、ヒトからそれらの動物への感染がまず起こらないことなどが例である。またエボラ出血熱のように感染後非常に短期間で宿主が死亡するために宿主から他の個体への感染が可能な期間が短い場合も終末宿主の性質が強くなる。
分子生物学における意味
ウイルスやプラスミドがある細胞内に内包されているとき、その内包している細胞を指す(この場合「宿主」を用いる)[2]。ウイルスは単独では増殖することができない(タンパク質合成に必要なリボソームや各種酵素をもたない)ため、感染した細胞のタンパク質合成機構によって自らのクローンを増やしていく機構であることから寄生者になぞらえ、この感染した細胞を宿主と呼ぶ。
脚注
- ^ incidental host 日本寄生虫学会用語集(平成7年度第二版)
- ^ ウイルス 日本薬学会編 薬学用語解説、(2005.10.25 掲載、2009.1.16 改訂)
関連項目
宿主
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/13 18:13 UTC 版)
イエダニはクマネズミに多く寄生する。伊豆諸島ではツツガムシとペストノミの主要寄主、小笠原諸島や南西諸島では広東住血線虫の主要寄主である。
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「宿主」の例文・使い方・用例・文例
- 生きている宿主の細胞内のみでそれ自身を複製する極微の感染性の病原菌
- 広範囲にわたる宿主(主に脊椎動物と節足動物)に影響を及ぼすアルボウイルスの大きな科
- バクテリア内に寄生するウイルスで、宿主の中で増殖する
- 腐食性の節足動物の中で生き、脊椎動物宿主の疾患を引き起こす非常に小さい桿菌(マダニ類やダニ)のグループの総称
- 宿主(別の動物または植物)で、または、の中で生息する動物または植物
- 生命周期の過程で寄生虫によって使用される宿主
- 下等脊椎動物および無脊椎動物を単一宿主とする寄生体
- 宿主の細胞に侵入して破壊する節足動物と魚類の寄生虫
- 宿主にくっつくための外側の吸盤を持つ寄生扁形動物
- ブタを媒介宿主として使い人間に寄生する条虫
- 人間や他の宿主の腸壁にしっかりへばりつくための鉤状の口部を持つ吸血寄生回虫
- 雌は、宿主の植物の葉や茎の組織に卵を産みつけるノコギリのような産卵管を持つ昆虫
- ライム病の宿主のダニ(セイブクロアシマダニ)でカリフォルニア州北部にいるもの
- 寄生生物のように宿主に住み着く
- 多数で占領する、または宿主に寄生する
- 寄生虫の宿主の特殊性
- 病原菌が保有宿主から人間ま広められるいずれかのメカニズム
- 寄生植物の根に似た付属物で宿主に貫入し栄養をとる
- アメリカでクリスマスに伝統的に用いられるヤドリギ:落葉高木上に育ち、宿主植物をひどく弱らせる
- 宿主の表面で粉末状の分生胞子を作るエリシフェ属の様々な菌類
宿主と同じ種類の言葉
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