バリアブル印刷
別名:可変印刷,バリアブルプリンティング,バリアブルデータプリンティング
【英】Variable Data Printing, VDP
バリアブル印刷とは、印刷物の1点1点に異なる内容が含まれるような印刷を可能とする方式である。
バリアブル印刷の典型例としては、氏名が1点ごとに異なる感謝状や、宛先が1点ごとに異なるダイレクトメールの印刷といった用途が挙げられる。宛名だけでなくメッセージや案内内容を顧客ごとに変更するといったマーケティング上の試みとしても活用が進みつつある。
バリアブル印刷は製版が必要ないプリンター型の印刷方式によって実現される。その意味でオンデマンド印刷の一種として扱われることが多い。
VDP
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/04 23:13 UTC 版)
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VDP(ブイディーピー)とは Video Display Processor の略称であり、コンピュータの機能ブロックとして映像出力全般を担うプロセッサに対する呼称の一つである。
概要
VDPという名称はテキサスインスツルメンツ社のチップ(TMS9918など)で主に用いられた言葉だが、その後、ヤマハ(V9938、V9958など)をはじめとして各社がこの言葉を使うようになった。
同様の概念としては、CRTC(Cathode Ray Tube Controller)、グラフィックスコントローラ(Graphics Controller)、GDC(Graphics Display Controller)などが存在する。
なお、GPU(Graphics Processing Unit)はNVIDIAがGeForce 256の発表時に提唱した概念であり[1]、当初はMicrosoft DirectX 7のハードウェアT&Lに対応した3Dジオメトリエンジンを搭載するリアルタイム画像処理チップの総称だったが、のちにプログラマブルシェーダーや汎用計算(GPGPU)にも対応するようになり、(CPUほどの汎用性ではないものの)単なる画像処理チップの域を超える機能と演算性能を獲得しているため、VDPと同列に語るのは無理がある。GPUはグラフィックスプロセッサと呼ばれることもある。
特徴
CRTCを用いたシステムでは、原則としてCPUからVRAMにバスが繋がっており、VRAM自体の操作をCPUが直接行うことが前提であるアーキテクチャが多い事に対し、VDPではVRAMはVDPに直結され、VRAMの操作はVDPのみが行うアーキテクチャを取る場合が多い。CPUからの操作を受け付ける場合でも、VDPを介して間接的に操作する例が多い。
TMS9918/V9938/V9958とその他の画像出力LSIとの大きな違いとしては、VDPがRGB信号(R,G,B,VSYNC,HSYNC)のほかにもNTSC/PALコンポジット映像信号(=複合映像信号=ビデオ信号)そのもの、またはそれに近い信号を直接出力している点にある。これは、CRTCやGPUではパソコン等の高解像度ディスプレイを接続する前提となっているのに対し、VDPがテレビに直接画像を出力するためである。CRTCなどでは外部にビデオD/Aコンバータやビデオ信号生成回路を構成しなければならないことが多い。なお、CRTCでもリコー製RP5C16Yなどのように、NTSC信号のインタレース表示のみではあるがコンポジット映像信号出力を行っているものがある。
応用例
汎用チップであることから、入門用の8bitホビーパソコンや、同世代のゲーム機、カーナビやケーブルテレビのセットトップボックス、パチンコ台や携帯電話、映像機器等への内蔵等、多岐に渡る。
脚注
関連項目
- ブラウン管(CRT)
- CRTC (LSI)
- Graphics Processing Unit(GPU)
- VRAM
- ウィンドウアクセラレータ
- グラフィックアクセラレータ
- スプライト (映像技術)
- ディスプレイ (コンピュータ)
- TMS9918:NTSCビデオ信号が出力可能なVDP
- V9938:TMS9918A/TMS9928A/TMS9929A互換の上位VDP
- V9958:V9938上位互換のVDP
- V9990:V9938/V9958の後継を目指し、開発されたVDP
- セガ・マークIII
- メガドライブ
- セガサターン
VDP
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 18:20 UTC 版)
VDP(Video Display Processor)はCPUなどがVDPにデータや命令を送ることで画像の描画や表示を行うデバイスで、セガサターンを特徴付ける描画の多彩さを担っている。セガサターンでは2基のVDPを搭載し、変形スプライト機能(VDP1)と、BG(バックグラウンド画面)機能(VDP2)に処理を分散している。 VDP1 VDP1は変形スプライトやポリライン、ラインなどを描画するデバイスで、スプライトゲームのデカキャラから3Dゲームのポリゴンオブジェクトまで様々な表現が可能である。4MビットのVRAMと2Mビット×2個のフレームバッファを接続しており、320×224から704×480までの解像度に対応している。旧来のゲーム機において標準的だったラインバッファによる横方向の表示制限はなく、フレームバッファ上に描画して出力する構造である。 スプライトおよびBGに関しては、セガが当時主力としていた業務用ゲーム基板のシステム32以上の機能や性能を有しており、同時代のゲーム用VDPとしては最高水準の一つだった。その一方で、例えば半透明処理に機能的な制約がありメッシュ機能で代用される場合も多いなど、ポリゴン描画機能にはいくつかの制限があり、3D表現の自由度は競合機、特にプレイステーションのGPUと比較し低かった。 VDP1単体の描画性能は最大90万ポリゴン/秒、テクスチャ付きでも30万ポリゴン/秒だが、セガサターンのシステムとしてみた場合、ピクセル描画性能やCPUが担当するジオメトリ演算性能などに制限され、最大描画性能が出ることはない。 VDP2 VDP2が担当するBG機能は、拡大縮小・回転等が可能な独立したBGを5面もつなど、当時の水準ではきわめて強力なものを搭載しており、特に業務用ゲームなどの移植においてはその威力を遺憾なく発揮した。VDP2から見たVDP1はBG面の1つという位置付けであり、他のBG面と同様な合成処理が可能である。
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