VDP RAMとGraphics Programming Language
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/12 22:21 UTC 版)
「TI-99/4A」の記事における「VDP RAMとGraphics Programming Language」の解説
マシンはシステムRAMとして256バイトしかアクセスできないため、TIの技術者はTI-99/4AのグラフィックコプロセッサTMS9918Aに別途記憶領域として16KバイトのVDP RAMを持たせた。VDP RAMはDRAMであり、VDPがリフレッシュを行う。 VDP RAMは一時的にユーザが作成したBASICプログラムのコードとデータを格納するのにも用いられた。BASICはTI-99シリーズではインタプリタ言語 Graphics Programming Language (GPL) を使って実装されている。GPLインタプリタはROM内にあり、電源が入るとまずGPLインタプリタに制御が渡る。GPLはTI-990シリーズ(ミニコンピュータ)の機械語によく似たコードであり、TI-99/4Aのアーキテクチャに合わせていろいろなタイプのメモリに統合的にアクセスする機能やメモリコピーやディスプレイのフォーマットなどの機能を持っていた。BASICプログラムを書くとそのコードとデータはVDP RAM上の空き領域に置かれ、実行時にはGPLインタプリタがそれにアクセスして解釈する。従って、TI BASICではVDP RAMをフルに使用する表示モードを使えない。拡張メモリを追加した場合、VDP RAMの代わりにそちらを使用する拡張BASICにアップグレードする必要があった。 同じ VDP TMS9918 がMSXやコレコビジョンのマシンでも使われていた。V9938やV9958はTMS9918の機能や仕様を包含する形でヤマハが設計、製造している。TI-99/4Aの基板はVDPを置き換えることを考慮した設計になっており、それによってグラフィック能力を向上させることができる。V9938では、512×424ピクセルで16色表示または256×256ピクセルで256色表示が可能。単にチップを置き換えればアップグレード可能というわけではなく、VDPと通常128Kバイトの VDP RAM を搭載したドーターボードを必要とする。これらのVDPはソフトウェア的にはほぼ互換だが、ROM内のバグが非互換を発生させているという問題がある。例えば、Mechatronic製の80桁表示カードはV9938を使っており、TI BASIC に入る際にあるボタンを押す必要があった。こういった80桁表示カードは広く使われていた。
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