U-RU1H/1F/2F/3F系
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「日野・セレガ」の記事における「U-RU1H/1F/2F/3F系」の解説
セレガFDU-RU3FTBB 名阪近鉄バス 初代セレガは1990年7月、ブルーリボンRU60/63B系の後継モデルとして登場した。「セレガ」とは新しい車種のデザイン方針である「Sexy & ELEGAnt(セクシーで、なおかつ優雅に)」をそのまま車種名とし、従来モデルに比べてフラッシュサーフェス化と柔らかな前面造形を与えられた車体が架装されている。スケルトンRS以来のフルモデルチェンジとなり、車体の外観は一新されたが、構造面ではブルーリボンRU60/63B系と共通の部分が多い。キャッチコピーは「ドラマチック・メディア」で、バスとしては異例のテレビCMを放送した。 車種構成はほぼブルーリボンRU60-63B系を踏襲して次のとおりとなった。 セレガFシリーズ(他社のハイデッカーに相当)FM・高床III(ミドルデッカ、車軸懸架式) - 車高3165mm FS・高床II(スーパーミドルデッカ) - 車高3235mm FD・高床I(フルデッカ) - 3330mm FC(9m車) - 日野・セレガFCを参照。 セレガFMU-RU1FRAA昭和自動車 セレガFSU-RU2FTAB日ノ丸ハイヤー セレガFSU-RU2FTAB阿寒バス セレガFSU-RU2FNABシノヤマ観光自動車 セレガFDU-RU2FRAB中鉄バス セレガFDU-RU2FTABミヤコーバス セレガFDU-RU2FSAB京阪バス セレガGシリーズ(他社のスーパーハイデッカーに相当) - いずれも車高3630mmGD・超高床(前面1枚窓スーパーハイデッカ) GJ・超高床(前面2枚窓低運転席スーパーハイデッカ) GT(傾斜床シアターシート) セレガGDU-RU3FSAB九州産交バス セレガGJU-RU3FTAB東日本急行 セレガGJ 2扉車U-RU3FTAB千歳相互観光バス セレガGTU-RU2FTAB改三洋観光バス セレガGTU-RU3FTAB改 銀嶺バス 型式はエンジンとホイールベースによって決まり、以下のようになる。 WB5,480mm(全長10,990mm)WB5,980mm(全長11,490mm)WB6,480mm(全長11,990mm)F17D型 (310ps)U-RU1FNAB U-RU1FRAB U-RU1FTAB F17E型 (340ps)U-RU2FNAB U-RU2FRAB U-RU2FTAB F20C型 (370ps)設定なし U-RU3FRAB(FDのみ) U-RU3FTAB エンジンは、平成元年排出ガス規制に適合(識別記号:U-)した、F17D型 (310ps)、F17E (340ps)、F20C型 (370ps) の3種類が設定されている。各車種におけるエンジン設定は、FMは低出力のF17D型のみ、FSは低出力のF17D型と標準出力のF17E型、FDとGD・GJ・GTは標準出力のF17E型と高出力のF20C型の設定である。なお1992年にはF20C型エンジンの出力が380psに引き上げられ、高出力11.5m車の設定がなくなった。高出力エンジンのシャーシが3F、標準出力のシャーシが2F、低出力エンジンのシャーシが1Fとなり、これにホイルベースの長さで3種類(T、R、N)に分かれている。サスペンションは、FMを除き前輪独立懸架(FMは車軸懸架でアルファベットがAAになる。)・後輪車軸懸架方式のエアサスペンションで、電子制御フレキシブルショックアブソーバーがオプション設定されている。型式はエアオーバーブレーキ(空気油圧複合式)車がU-RU3FTAB、フルエアブレーキ車はU-RU3FTBBとなる(いずれもホイルベース6,480mm、F20C型エンジンの場合。他のエンジン・ホイールベースの場合は数字がそれにあわせて変化する。FMは設定なし)。トランスミッションは、6速マニュアルでロッド式パワーシフトと、FFシフトが用意されている。エンジンワンキー操作が標準設定された。 前モデルのブルーリボングランデッカのエンジンがスーパーハイデッカとしては330psと出力不足だったこともあり、当時路線開設が相次いだ夜行高速バスでのシェアが355psのエンジンを搭載したエアロクィーンMに対して劣勢だった。そのためセレガにおいては当時の2軸観光バスとしては最高出力である370psのエンジンを搭載した。これが後に、他のメーカーとの間で観光バスのパワーウォーズを引き起こし、数年後には400psを超えるエンジンを搭載するバスを各社が発売することになる。 内装も従来のモデルには見られなかった豪華仕様となった。エアコンは室内の4カ所できめ細かい温度、風量設定を変えられる仕様としたほか、スピーカーの音質向上を図るとともに見栄えを良くするためだけにダミーのスピーカーも配置された。 特に、1990年の発売直後に、GD/GJには夜行高速専用として「インターシティ」が追加された。これは3列独立座席、床下トイレ・仮眠室などの装備を一通り揃えたもので、従来ではシートピッチなどで座席により当たり外れが大きかった夜行バスの居住性を改善し、事業者にとっても購入しやすい仕様として提案された。同年秋から近畿日本鉄道・西東京バスなどを皮切りに採用された。なお、GJのインターシティ仕様の導入は中央観光バス(現・ジパング)に導入された「ジパング・プライオリティ」が唯一例である。 1994年1月にはマイナーチェンジが実施された。12m車は定員増に対応するため軸重配分の見直しとそれに伴うホイールベースの短縮とフロントオーバーハングの延長(当初はGD、GJ、FDで実施、後にFSでも実施)、フルトラスフレームの採用、など車体構造が大幅に変更された。従来の車体がブルーリボンRU60/63B系の外観を変えただけに近かったのに対して、大幅に手が入れられた。外観はホイールベースの変更以外に大きな変化は無い。 型式はエンジンとホイールベースによって決まり、以下のようになる。 WB5,480mm(全長10,990mm)WB5,980mm(全長11,490mm)WB6,480mm(全長11,990mm)WB6,200mm(全長11,990mm)F17D型 (310ps)U-RU1FNAB U-RU1FRAB U-RU1FTAB 設定なし F17E型 (340ps)U-RU2FNAB U-RU2FRAB U-RU2FTAB U-RU2FSAB F20C型 (400ps)設定なし 設定なし 設定なし U-RU3FSAB エンジンはF20C型の出力が400psまでにアップされ、前年にモデルチェンジしたニューエアロバス・エアロクィーンと肩を並べた。なおFMにおいてはホイールベースの短縮は行われず、外観の変化は少ない。また、GD・GJの標準出力のF17E型エンジン搭載車が廃止となっており、エンジンは高出力のF20C型に統一されている。シアターシートのGTはこのマイナーチェンジで廃止された。 なお日野車体のほか、富士重/西工ボディでも製造された。 セレガFD富士重7HDU-RU2FTAB新常磐交通 セレガFS西工SD-I(58MC)U-RU2FTAB改亀の井バス セレガFS西工C-II(58MC)U-RU2FTAB西日本鉄道 セレガFS西工C-II(92MC)U-RU2FTABシモデンツアーサービス セレガFS西工S(90MC)U-RU2FTAB亀の井バス セレガFM西工E(90MC)U-RU1FTAA西日本鉄道
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