BTの試験
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最初の拒否の後、BTグループは、1度のやりとりで、2007年に「プロトタイプ広告プラットフォーム」の小規模な試験を実行することを承認した。試験は何万人ものエンドユーザーを対象とした。BTの顧客は、試験からオプトアウトすることができる(BTは非cookieベースの改善されたPhormのオプトアウトを開発していると述べた)が、試験後のアプローチに関しては何も決定されていない。 The Registerは、BTが2006年に先行して秘密試験を実施し、その試験では、ブロードバンドの顧客のうち18,000人のウェブ閲覧が傍受され、プロファイリングされたことをレポートした。技術報告書では、検証の目的の1つが顧客の体験に影響しないようにするために、その試験に参加した顧客にはプロファイリングを知らせなかったと記述されている。 2008年6月4日、「PageSense External Technical Validation」というタイトルの、BT内部からのものとされる、52ページの報告書のコピーが、匿名で提出された機密文書をホストするサイトであるWikileaksにアップロードされた。この報告書は多数の市民を怒らせた。Oxfam、Make Trade FairおよびSOS Children's Villagesのチャリティ広告の関与に関する疑念があり、大勢の人が違法性の高いものと感じる技術試験に、彼らの広告が用いられていることについて彼らが承知していたのかどうかが問われた。また、報告書には、顧客からの1,800万超のウェブページのリクエストに対し、JavaScriptをレスポンスに埋め込んだことを示すデータがあり、このことも、それらの試験の法的立場に関する疑念をあらためて生じさせた。 FIPRのNicholas Bohmは、BTが実施した30,000人以上の顧客を巻き込んだオンライン広告システムの試験は、潜在的に違法だったと述べている。Channel 4のKrishnan Krishnan Guru-Murthyは、BTの付加価値サービス部門の部長であるEmma Sandersonに、彼らの試験に関するインタビューをした。 PhormのWebwiseシステムに関するBTの3回目の試験は繰り返し延期されている。この試験は10,000人の加入者を対象に約2週間続く予定で、当初2008年3月までに開始する予定だったが、その後、4月に延期され、再度5月末に延期された。その試験はいまだに開始されていない。同社は、ユーザーの同意なしに実行されたPhormの試験に関する訴訟に直面している。 2008年9月2日、ロンドン市警察は、反Phormの抗議者による苦情を調査している際、BTの代表者に会い、Phormの秘密試験について非公式に彼らに質問した。9月25日、警察は2006年および2007年のPhormの秘密試験を巡るBTの公式な調査はないと発表した。Alex Hanffによると、警察は、そこには犯意はなかったし、サービスが顧客の利益になることから、そこには黙示の承諾があったと、BTに代わって述べた。Bohmはその警察の返答について次のように述べた。 BTの顧客が黙示の承諾を与えていたと言うのは道理に合わない。黙示の承諾と解釈され得るBT顧客のいかなる振る舞いもいっさい存在しない。なぜなら、彼らは故意に知らされていなかったのだから。犯意があったかどうかの問題については、そう、BTは、通信を傍受することを意図していた。それがBTが行っていたことの目的だ。そこに犯意がなかったと言うなら、犯意の法的要件を誤解していることになる。 2008年9月29日、BTのサポートフォーラムで、PhormのWebwiseシステムの試験が翌日に開始されることが発表された。BTの広報担当であるAdam Liversageは、BTは、まだ、ネットワークレベルのオプトアウトに取り組んでいるところで、それはこの試験では提供されないと述べた。オプトアウトされたトラフィックは、Webwiseシステムを通過するが、ミラーされたり、プロファイリングされたりしない。BTの全国ネットワークへのWebwiseの最終的な全面的展開は、必ずしも作業の完了に依存しない。 市民の自由の運動家であるOpen Rights Groupは、BTの「フィッシング詐欺対策」機能が、すでにウェブブラウザに組み込まれている機能よりも優れていることはありそうにないとし、BTの顧客に対し、Webwiseの試験に参加しないよう説得した。 BTフォーラムの加入者は、ベータフォーラムを使用して、BTのPhormの実施を批判し、懸念を表明したが、BTは以下の声明で応じた。 弊社のブロードバンドサポートフォーラムは、顧客が技術サポートの問題について議論し、ソリューションを提供する場として提供しています。フォーラムが建設的な状態であることを確保するために、管理ポリシーを強化し、建設的なサポートを提供していないスレッドを削除します。つきましては、BT Webwiseに関する多数のフォーラムの議論を削除しました。BT Webwiseについて詳細をお知りになりたい場合は、www.bt.com/webwiseで多くの情報および弊社に連絡する手段を提供します。引き続きサポートコミュニティにご参加をいただけることを願っております。 Kent Ertugrulによると、BTは2009年末までにソフトウェアの展開を完了するという。しかし、ウォールストリート・ジャーナルは2009年7月、BTにはそれまでにそれを行う計画はなく、「他の機会」に専念しているとレポートした。Phormの株価はそのニュースにより40%下落した。 2009年7月6日、BTの元広報担当チーフのAdam Liversageは、Twitterを使用して彼の考えを次のように記述した。「個人の名声を破壊している最も激しい1年間のPR塹壕戦がすべて無に帰そうとしている……」彼のコメントは「Phantastic」で終わっている。
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