AIネットワーク「愛国者達」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/17 06:58 UTC 版)
「愛国者達 (架空の組織)」の記事における「AIネットワーク「愛国者達」」の解説
ビッグ・ボスが離反した後にゼロが造り上げた、5つの代理AIから構成されるネットワーク。ビッグ・ボスの離反という出来事によって人間不信に陥ったゼロが「愛国者達」という存在を永遠に安定、持続させる為に創り上げた。代理AIの役割は、ゼロ少佐の意志である「思想・意識の統一化により完成する統一世界」の実現のために、政治・経済・文化などのあらゆる領域における統制を達成することだった。そのために、代理AIは予算の算術分配などを通じて米国社会のあらゆる領域の支配・管理を行った。そのため、代理AIはいつしか米国の「規範」を作り出す存在になった。しかし、時代の流れとデジタル化の加速は、代理AIが個人の発する情報とその伝播を押さえることを不可能とさせた。デジタルの加速は、代理AIの目的とする「思想・意識の統一化」という目的を阻害する要因だったのである。そこで、代理AIは、一計を案じた。それは、ナノマシンを通じて、個人に与えられる情報を制限し、個人の思想・行動を無意識下でコントロールすることにより、個人から愛国者達の意に反する情報を発しないようにさせ、また、愛国者達の意に反する行動をさせないようにするプログラムの開発である。それが、ビッグ・シェル占拠事件で明らかになったS3計画である。代理AIは、ビッグ・シェル占拠事件におけるS3計画の最終演習を通じて「人の無意識を統制することによる人間の精神と行動の制御」という手法を確立する。だが、そうして作出されたプロセスは、ゼロが理想とした「思想・意識を統一化することによる争いのない世界」の実現ではなく、人間の精神をコントロールすることで戦争のビジネス化を成功させた「戦争経済」を作り出し、世界中に争いの種を拡散していくことになった。 「J・D」(ジョン・ドゥ) 「愛国者達」を形成するAIネットワークの頂点であり最高意思決定を司るAI。衛星軌道上のデブリ帯に軍事衛星のひとつとして擬装されながら周回していた。 通常核兵器などの大量破壊兵器は一般兵器の統御機構である「SOPシステム」とは別に、それよりも上位の命令系統としてJ・Dによる直接管理が為されており、たとえ何らかの手段をもってSOPシステムに介入が出来たとしても、それによって無断で核発射などは出来ず、J・Dの有る限り核兵器自体に干渉する事も出来ない。 このJ・Dを頂点として、その統制下には「G・W」「T・J」「A・L」「T・R」という4つのAIが置かれていたが、G・Wはソリダス・スネークによるビッグ・シェル占拠事件に伴い投棄されたため、それ以降は3つのAIによって世界経済、政治、法律、規範、文化、ライフライン等の管理を行っていた。しかしG・Wは後にリキッド・オセロットによって回収・修復され、あらかじめネットワーク内のヘイブンに侵入させられていた(G・Wは元々ネットワークと繋がったAIの一つとして開発された為に、ネットワーク内に存在してもシステム側からは認識できなかった)。 J・D以外の4つのAIには、ラシュモア山に彫られた4人のアメリカ合衆国大統領から採られたイニシャルで名称が付けられている。 「G・W」→初代大統領 ジョージ・ワシントン(George Washington) 「T・J」→第3代大統領 トーマス・ジェファーソン(Thomas Jefferson) 「A・L」→第16代大統領 エイブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln) 「T・R」→第26代大統領 セオドア・ルーズベルト(Theodore Roosevelt) 「J・D」は人名では無く、「名無しのジョン」という意味合いで身元不明の男性の死体に名付けられる名称、ジョン・ドゥ(John Doe)が由来となっている。かつて、ビッグ・ボスはパラメディックから本名を尋ねられた際「ジョン・ドゥ」と名乗って答えをはぐらかしたことがあった。 また、G・Wが機能を停止した際には別のAIが「愛国者達」の代弁者として雷電に語りかけているが、これが最上位のJ・Dなのか他の3つのAIの内の一つなのかは語られていない(脚本段階では予備のAI「J・F・K」(ジョン・F・ケネディ)とされている)。この時AIが姿を借りていた「大佐」は、人類を「適切に管理しなければならない存在」として見下していた。
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