3期生の誕生とは? わかりやすく解説

3期生の誕生

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 00:42 UTC 版)

楯の会」の記事における「3期生の誕生」の解説

1969年昭和44年1月18日から19日東大安田講堂事件起きた翌年第二次安保改定70年安保)に向けて全共闘機動隊との攻防戦全国各地広まり緊張を増す中、楯の会山本舜勝1佐は自衛隊治安出動備えて分析続けていた。 2月1日論争ジャーナル組(楯の会)と日学同との架け橋であった森田必勝が、論争ジャーナル組側に完全に傾き仲間小川正洋明治学院大学法学部)、田中健一亜細亜大学法学部)、野田隆史(麻布獣医科大学)、鶴見友昭(早稲田大学)、西尾俊一国士舘大学と共に日学同脱退した。 この6名は田中健一下宿先である新宿区十二社西新宿4丁目)にあるアパート小林8号室をたまり場にしていたため「十二社グループ」と呼ばれテロル辞さない一匹狼集団であった日学同宮崎正弘追随者を出さぬよう森田ら6名の日学同脱退除籍処分とし、除籍理由を「共産主義に魂を売り渡したため」と『日本学生新聞』に書いた2月15日謄写版楯の会機関誌創刊号限定100部)が発刊され三島隊長として以下のような文を寄せた。 いよいよ今年は「楯の会」もすごいことになりさうである。第一会員九月には百名になる予定第二時代の嵐の呼び声がだんだん近くなつてゐることである。自衛隊羨望の的なるこの典雅な軍服を血で染めて戦ふ日が来るかも知れない期して待つべし。そのためには、もう少し諸君ピリッとしたところが見たい例会集合時の厳守や、勧誘提案対す活潑な反応など。 — 三島由紀夫「『楯の会』の決意2月19日から23日まで板橋区松月院合宿し山本1佐の指揮の下、三島含めた楯の会28名の特別訓練が行われた。厳寒の中、暖房もない吹きっさらし本堂で、夜は寝袋食事持参缶詰の生活での講義や座修業朝霞基地周辺視察・潜入実習という過酷な教育訓練だった。 3月1日から29日まで、第3回体験入隊陸上自衛隊富士学校滝ヶ原駐屯地行われ27名が参加した。この第3回体験入隊で、小川正洋鶴見友昭、田中健一の「十二社グループ」、福田俊作、勝又武校、金森俊之、藤井雅紹、仲山徳隆の「尚史会」、川戸志津夫(社会人)、村上健夫(京都大学工学部)、細郷輝久、牧野隆彦、柳川一彦栗原智仁などが3期生となった。これで楯の会会員は全70となった。 これと並行し3月9日から15日には、体験入隊経験者会員)を対象とする上級者向けのリフレッシャーコース(Refresher Course)の訓練行われ24名が参加した。「玩具の兵隊さん」と世間から呼ばれていた楯の会実態は、自衛隊将校も驚くほど精鋭されていった。リフレッシャーコースは、3・6・911月の年4回行われるようになったイギリス人記者ヘンリー・スコット=ストークスがこの第3回体験入隊取材しロンドンの『ザ・タイムズ』に記事掲載した。4月13日には、ストークス記事読んだロンドンのテムズ・テレビが、市ヶ谷会館での楯の会4月例会取材来て訓練様子撮影した4月16日から、毎週水曜日空手稽古後の午後3時から5時まで、銀座画廊月光荘」の地下1階にある会員限定高級クラブ「サロン・ド・クレール」で、三島会員たちが自由に談話できる場を設けた。「サロン・ド・クレール」は中村曜子中村紘子母親)が経営する店で、政財界著名人多く会員となっていた 4月28日沖縄デーの日、三島山本1佐は、新左翼全学連ゲリラ活動激し渦巻きデモ視察した中核派などに破防法適用されて965人が逮捕された。視察の後、三島山本1佐を皇居面する国立劇場に連れて行きエレベーター舞台下の奈落案内しながら、「奈落は、私の信頼する友人管理してます。いつでもお使い下さいと言ったこの頃山本1佐指導訓練はさらに強化されていたが、三島山本1佐との訓練とは別に自身主宰する劇団浪曼劇場」の建物拠点として楯の会の独自訓練展開していた。三島生活時間大半楯の会訓練没入していた。

※この「3期生の誕生」の解説は、「楯の会」の解説の一部です。
「3期生の誕生」を含む「楯の会」の記事については、「楯の会」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「3期生の誕生」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「3期生の誕生」の関連用語

1
2% |||||

3期生の誕生のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



3期生の誕生のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの楯の会 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS