鳥取県谷畑遺跡出土祭祀遺物とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 文化 > 国指定文化財等データベース > 鳥取県谷畑遺跡出土祭祀遺物の意味・解説 

鳥取県谷畑遺跡出土祭祀遺物

主名称: 鳥取県谷畑遺跡出土祭祀遺物
指定番号 511
枝番 00
指定年月日 1996.06.27(平成8.06.27)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 考古資料
ト書
員数 一括
時代区分 古墳
年代
検索年代
解説文: 本件は、古墳時代祭祀遺物である。
 谷畑遺跡鳥取県倉吉市上神【かずわ】、倉吉市内を流れ天神川合流する国府川の一支谷に向かって、南に張り出した丘陵奥部標高約六〇メートル地点所在する
 遺跡昭和五十七年ほ場整備先立つ分布試掘調査でその存在明らかにされ、昭和五十九年、倉吉市教育委員会による発掘調査が行われ、多数祭祀遺物出土した発掘面積は、五六平方メートルである。
 調査結果祭祀遺物見つかったのは谷の奥部で、遺物出土は、調査区東西箇所集中していた。東側は二・五×一・五メートルの狭い範囲に、人形動物形の土製品中心とした祭祀遺物密集し西側一五・五×五・〇メートル比較的広い範囲に、竈形【かまどがた】とともに玉類等が見つかっている。なお、祭祀遺物集中的な出土以外に、遺構認められるものは検出されていない
 祭祀遺物主体占めるのは多量小形土製品で、これに瑪瑙勾玉【めのうまがたま】と石製小玉一箇加わって全体構成される小形土製品内訳は、人形ひとがた五六箇、動物形【どうぶつがた】二一箇、鏡形五箇円板形【えんばんがた】一五箇、竈形【かまどがた】二箇、鉤形かぎがた七箇玉形五箇祭祀具と、碗形【わんがた】二四箇鉢形【はちがた】九九箇、壺形【つぼがた】二〇箇、甕形【かめがた】一八一箇、器台形【きだいがた】二箇、筒形【つつがた】二箇の、いわゆる手捏土器【でづくねどき】と呼ばれる祭祀用の小形土器である。そして、小形土器いくつかは、発見時に入れ子状態になっていたり、正立状態を保っていた。このことは、これらが特定の目的持って祭祀供された後、斎場【ゆにわ】に、そのまま遺棄されたことを示している。
 祭祀関係の遺物は、明確な出土状態をうかがえることが少ないが、本件出土状態が明らかで、しかも量が多く遺物種類多様であるなど、古墳時代祭祀関係遺物のうちでも、他に抜きんでた内容持っている
 祭祀内容対象は明確ではないが、このような土製人形動物形を主体とする祭祀は、静岡県大谷川河床遺跡三重県草山遺跡等、近年類例増加しつつある。これらは、群馬県舞台一号出土石製模造品のような古墳墳丘上の祭祀とは異な祭祀の形であり、古墳時代生活史精神史考えるうえで貴重な資料である。
 なお、同遺跡から一緒に出土した土器類から、これら祭祀遺物製作され時期は六世紀後半から七世紀前半であると考えられる
重要文化財のほかの用語一覧
考古資料:  鬼瓦  鬼瓦  鳥取県栗谷遺跡出土品  鳥取県谷畑遺跡出土祭祀遺物  鳥取県野口一号墳出土須恵器  鳳凰文甎  鴟尾



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「鳥取県谷畑遺跡出土祭祀遺物」の関連用語

鳥取県谷畑遺跡出土祭祀遺物のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



鳥取県谷畑遺跡出土祭祀遺物のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
文化庁文化庁
Copyright (c) 1997-2024 The Agency for Cultural Affairs, All Rights Reserved.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS