議会制共和国とは? わかりやすく解説

議会共和制

(議会制共和国 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/29 07:34 UTC 版)

議会共和制英語: parliamentary republic)とは、議院内閣制の下に施行される共和政であり、そこから行政府(政府)は正当性を得る一方、立法府(議会)に対する説明責任を負っている。議会共和制には幾つかの変化形がある。その大半には政府の長国家元首との明確な区別があり、立憲君主制と同様に政府の長が実権を握っている[1][2]。ただし一部の国の国家元首には、その国が議会共和制か立憲君主制であるかに関わらず、その裁量による「留保権」が与えられており、一連の政治過程での党に属さぬ「審判員」役を務め、その国の憲法が守られるのを保障するようにしている。 国家元首と政府の長の役割を統合させて大統領制のようであるが、議会の権限に依拠するものもある(議会統治制)。

上記の最初の場合は行政府の形式が、政府の長と国家元首を分ける半大統領制やその他とは異なっており、首相(またはプレミア)を議会の信任にかけて任期が柔軟である一方、国家元首は議会に依拠することがなく行政権の大部分を政府の長に委任している。

権限

大統領制半大統領制の下で施行される共和政とは対照的に、国家元首には行政大統領が持つような行政権がないのが普通であり(「留保権」やそれ以上の影響力を持つこともあるが)、それらの権限の多くは政府の長首相)に付与されている[1][2]

ただし国家元首の任期が議会に依拠している議会共和制においては、政府の長と国家元首が一体になりうる(ボツワナマーシャル諸島ナウル南アフリカのように)、そしてその大統領は多くのウェストミンスター制における首相とほぼ同じように選出される。これは通常、その者が議会で最大の政党または政党連合の党首であることを意味している。

大統領が法的に行政権を持って日々の政権運営にあたることが認められる場合もあるが(オーストリアアイルランドのように)、慣例によりこれらの権限は行使されないか、議会または政府の長の助言に効力を与えるためにのみ行使される。したがって一部の議会共和政は、半大統領制によるが議院内閣制の下で行われると見なされている。

関連項目

脚注


議会制共和国

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 02:49 UTC 版)

西パキスタン」の記事における「議会制共和国」の解説

独立以降西パキスタンは公式の事務所政府の長としての首相元首としての大統領がいる議会制共和国であった今日においてさえ議会制度パキスタンの公式の政治制度である)。 1956年憲法英語版)は半大統領制の国と定め同年大統領府開設された。経験のある中央上級官吏英語版)で(退役少将のイスカンデル・ミルザ(英語版)が初代大統領になったが、ミルザ1958年戒厳令発令すると、3年以上務めることはできなかった。ミルザ首席戒厳令管理官英語版)として陸軍最高司令官英語版アユーブ・カーン将軍任命したが、後に大統領見限り軍事政権発足するイギリス亡命したパキスタン最高裁判所英語版)はパキスタンの国会役割軽視しながら主要な役割演じ国政黒幕である司法権威であった最高裁判所1965年イスラマバード移され、アルヴィン・ロベルト・コルネリウス(英語版裁判長英語版)は調停官職員注目を浴びる事件全てイスラマバード移行させた。最高裁判所の建物は、イスラマバードで最も魅力的な場所の一つであり、首都で最も美し建物である。 この暫定議会には西パキスタン情勢永続的な効果はなかったが、議員政治に関係のない事柄討論しに集まる儀礼的な議会であった1965年議会アユーブ・カーン巨大な議事堂建設するイスラマバード移動した議会パキスタンの国会改名し、高級行政官のみで構成された。

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「議会制共和国」を含む「西パキスタン」の記事については、「西パキスタン」の概要を参照ください。

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