親政の開始とポンパドゥール夫人とは? わかりやすく解説

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親政の開始とポンパドゥール夫人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/19 08:58 UTC 版)

ルイ15世 (フランス王)」の記事における「親政の開始とポンパドゥール夫人」の解説

フルーリー枢機卿死去して親政開始した時点で、ルイ15世33歳になっていた。彼は肖像画通り美男子であり、体格良く教養富んでいたが、内気臆病な性格であり、政治にあまり関心持たずもっぱら趣味狩猟興じる日々送り狩猟のための馬や調教に熱心で「王は犬馬のために、犬馬の労厭わない」と評された。 1744年ルイ15世オーストリア継承戦争で戦う軍隊指揮執るためアルザス出征したが、この出征シャトールー夫人同行したことが世間不評買っていた。8月ルイ15世メスで病に倒れ重体陥った従軍聖職者赦罪のために愛妾別れることを求めルイ15世はこれに従って懺悔しシャトールー侯爵夫人追い返された。ルイ15世回復し国民は彼を「愛しの君」と呼んだしかしながらルイ15世女性関係はすぐに元に戻ってしまった。この年終わりシャトールー侯爵夫人死去し国王寵姫の死をひどく悲しんだ。 後にポンパドゥール夫人呼ばれることになるジャンヌ=アントワネット・ポワソン1745年2月仮面舞踏会ルイ15世出会った知的教養がある彼女は国王魅了し5月に彼女はポンパドゥール侯爵領を与えられ正式にルイ15世公妾となったそれまで国王愛人はみな貴族階層出身だったのに対し、彼女がブルジョワ階層出身であることが人々には不評で、彼女は様々な誹謗さらされることになる。 ポンパドゥール夫人ヴェルサイユ宮殿3階住まい、ここで国王は退屈で煩わしい宮廷儀礼から逃れて寛ぎブルジョア風の生活好んだポンパドゥール夫人体を壊したため1750年以降公妾退き国王とは友人として付き合った性的関係なくなったものの、彼女は国王から深く信頼され有力な助言となったポンパドゥール夫人政界ポンパドゥール派と呼ばれる派閥形成し、「私が支配する時代」と自ら言うほどの権勢を持つことになる。ポンパドゥール夫人奢侈浪費当時の人々から非難されたが、彼女は芸術家のパトロンとなり、ルイ15世時代フランス芸術発展無視しえない貢献をなしている。セーヴル王立磁器製作所設立してセーヴル焼完成させたこと、パリ陸軍士官学校fr)を設立させたのもポンパドゥール夫人貢献である。彼女は建築家パトロンにもなり、パリ市内のルイ15世屋敷現在のコンコルド広場)やエコール・ミリテール建築をしたアンジュ=ジャック・ガブリエル出資している。また、彼女は啓蒙思想擁護して百科全書派教会攻撃から守り百科全書刊行実現させた貢献もある。 一方で彼女は「鹿の園」(Parc-aux-Cerfs)と呼ばれる個人的な娼館をつくり、多数若い女性たちに国王への性的奉仕をさせた。「鹿の園」の娼婦一人マリー=ルイーズ・オミュルフィ裸体画現代残されている。この様乱脈な女性関係が元で、国王処女の血の風呂浴しているだの、90人の非嫡出子がいるだのといった淫らな噂がフランス中に流れてしまった。 オーストリア継承戦争ではフランスプロイセン側に立ち、オーストリアイギリスそしてオランダ共和国戦った1742年シャルル・ルイ・オーギュスト・フーケ・ド・ベル=イルフランス軍率いてバイエルン選帝侯カール・アルブレヒト神聖ローマ皇帝カール7世ボヘミア王擁立1745年フォントノワの戦いではモーリス・ド・サックス率いフランス軍イギリス軍大勝している。1748年までにフランス軍オーストリア領ネーデルラント現在のベルギーなど)を占領しフランス長年念願だった国境ライン川にまで押し出すことに成功したかに見えた。 だが、1748年結ばれたエクス・ラ・シャペル条約では元ロレーヌ公フランソワ神聖ローマ皇帝位を承認しカール7世オーストリアの反撃受けてバイエルン占領され1745年崩御)、ネーデルラント占領地返還するという、フランスに全く利益もたらさない結果となったこのためルイ15世国民から酷く不評を買うことになり、その人気は凋落した。

※この「親政の開始とポンパドゥール夫人」の解説は、「ルイ15世 (フランス王)」の解説の一部です。
「親政の開始とポンパドゥール夫人」を含む「ルイ15世 (フランス王)」の記事については、「ルイ15世 (フランス王)」の概要を参照ください。

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