臨死体験と心脳問題とは? わかりやすく解説

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臨死体験と心脳問題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/25 02:00 UTC 版)

心身問題」の記事における「臨死体験と心脳問題」の解説

心停止状態にある人間臨死体験研究する事は心脳問題アプローチ成り得る臨死体験研究においては脳機能停止(あるいは極端に低下)し意識不明の状態にある患者が、明晰な意識思考保ったまま「身体から抜け出し病室遠隔地光景を(意識回復後に)正確に描写する例などが存在する明る部屋入り電灯スイッチOFFにしても室内がまだ明るいままなら、光源電灯の他にあると考えざるを得ない。従ってこうした臨死体験例は、心や意識が脳とは独立存在する事を示唆していると捉える研究者も多い。 こうした立場によく見られる仮説として、脳を意識フィルターあるいは変換器捉える解釈がある。研究者のヴァン・ロンメル(英語版)やエベン・アレグザンダー東京大学医学教授矢作直樹などの見解挙げられるエベン・アレグザンダー仮説 2012年10月ハーバード大学脳神経外科であるエベン・アレグザンダーは、かつては唯物論者であり心脳一元論であったが、脳の病に侵され入院中に臨死体験により回復するという体験をした。退院後、体験中の脳の状態を徹底的に調査した結果昏睡状態にあった7日間、脳の大部分機能停止していたことを確認した。また臨死体験中には、かつて顔も知らないまま生き別れになった姉に出会うなど、通常の脳機能では知覚し得ない情報得られた。そうした体験から「脳それ自体意識作り出さない」だろうと述べている。。 ロジャー・ペンローズ・スチュワート・ハメロフの仮説 ロジャー・ペンローズスチュワート・ハメロフ心脳問題臨死体験関連性について以下のように推測している。「脳で生まれ意識宇宙世界で生まれ素粒子より小さ物質であり、重力空間時間にとわれない性質を持つため、通常は脳に納まっている」が「体験者の心臓止まると、意識は脳から出て拡散する。そこで体験者が蘇生した場合意識は脳に戻り体験者が蘇生しなければ意識情報宇宙在り続ける」あるいは「別の生命体結び付いて生まれ変わるのかもしれない。」 マリオ・ボーリガードの仮説 モントリオール大学神経科学者マリオ・ボーリガードは臨死体験における心脳問題関連して、「脳が損傷受けたことにより人の精神機能変化起こったからといって精神意識が脳から生まれているという証明にはならないプリズム白い光通過すると、分光起こって様々な色のスペクトル生じる。だが、これはプリズムがあるから光が違って見えるのであり、プリズムそのもの光源になっているわけではない。それと同じように、脳は人間精神意識の状態を受容し、変容させ、発現するが、そこが光源というわけではない」と述べている。 バーナード・カー仮説 クイーンメリー大学バーナード・カー英語版によれば人間精神別の次元相互作用よるものであり、多次元宇宙階層構造になっており、私たちがいる次元はその最下層にあたる」という。そして「少なくとも4つ次元実際にあるが、このうち人間物理的なセンサー3次元宇宙にのみ働いている」「超常現象存在は、精神がこの実体宇宙中に存在しなければならないことを示唆している」と述べている。 前世記憶心脳問題 臨死体験関連研究として前世記憶研究がある。仮に人間前世記憶保持しているとすれば、それは肉体死により意識消滅せずに記憶持ち越されたと考えられるため、心身二元論支持している事となる。 前世記憶研究者としてはヴァージニア大学イアン・スティーヴンソンジム・タッカー挙げられるイアン・スティーヴンソンは幼い子供前世記憶持ってたとする事例2000例ほど集め様々な説(虚偽記憶説や作話説など)を検証した結果、「生まれ変わり説」を結論として受け入れている。ジム・タッカーは「物理世界とは別の空間意識要素存在」し「その意識は単に脳に植え付けられたものではない」と自説述べている。

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臨死体験と心脳問題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 00:56 UTC 版)

臨死体験」の記事における「臨死体験と心脳問題」の解説

脳科学者である茂木健一郎は、臨死体験の不思議は、目の前に見えということの不思議同質のものであり、心脳問題観点から捉えるべき、という内容発言をしている。 臨死体験研究成果普及するにつれて従来神経科学研究前提である「心・意識は脳が生み出す」という心脳一元論疑問を呈する声も出てきている。ヴァン・ロンメルは、臨死体験研究した結果意識は本来は時空超えた場所にあるのではないか考えるようになり「脳が意識作りだすのではなくて、脳により意識知覚される」のではないか述べている。ロンメル意識と脳の関係を、放送局TVの関係に例えている。また、ケネス・リングやエベン・アレグザンダーは、脳は意識加工処理器官であるという説や、脳の機能は本来の意識働き制限し選別するものだという説に傾いている。 明る部屋入り電灯スイッチOFFにしても室内がまだ明るいままなら、光源電灯の他にあると考えざるを得ない。従って脳波フラットな状態での臨死体験例は、心や意識が脳とは独立存在するという事実を示唆している、とサム・パーニア述べている。こうしたNew Dualismとも呼ばれる潮流に対して、まだ仮説に過ぎないとの指摘もある。

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