臨死共有体験とは? わかりやすく解説

臨死共有体験

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 02:19 UTC 版)

臨死体験」の記事における「臨死共有体験」の解説

研究者であるレイモンド・ムーディは、臨死体験死にかけた者のみならず周りにいる健康な人々にも共有されるという「臨死共有体験」が存在する事から、脳内現象説否定的な見解示している。 ムーディによれば臨死体験死にゆく者の周りにいる人と共有される事がある。死の際にいる患者一人付き添っている者に起きることもあれば、複数人共有されることもあり、「光体験」や「体外離脱体験」、「人生回顧体験」など臨死体験とほぼ同様の現象起きるという。また、この世のものとは思えない音楽周りの者と共に聞くという「音楽体験」や、自分のいた部屋空間膨張するなどの「空間変容体験」の証言が多い。この現象は、1980年代からムーディにより事例収集が行われた。 歴史的には、7世紀に迦才が臨死体験収集書である「浄土論」を編集している。そこに収録され20例のうち1例は臨死共有体験であり、臨終者の側にいた全ての者が神仏の姿を見た、と記されている。1889年にはヘンリー・シジウィック率いSPRチームが17000人を対象アンケート取った結果163名が「既に死亡している人物」の出現を目にしたことがあると回答した(うち殆どのケースでは、本人死亡してから1時間以内目撃されていた)。後にウォルター・プリンス(英語版)は、死亡した人物の幻姿を目撃する事で、その人物の死を初め知ったというケース107収集した20世紀初頭には、ダブリン王立科学大学の物理学教授ウィリアム・バレット著書臨終の床体験」の中で、複数共有体験例を紹介している。現在においてはイギリスの王精神科医大学のピーター・フェンウィックの臨床例に、4例の臨死共有体験が含まれている。 臨死共有体験は、病気でもなく脳に損傷もない健常者に起こるため脳内現象説では説明難しい。ピーター・フェンウィックは「人が死んだ際、その死を知らない身内人々に、死の光景見せられる場合がしばしばある」、「病床付き添って世話している人々が、その場超自然的な光景を見る場合もある」と報告し、「それらは幻覚とは言えない」と述べている。ウィリアム・バレットは「互いに連絡し合っていない複数人々が、内容合致する出来事目撃したという事実」が臨死共有体験の価値であると記している。 脳内現象説は「死にゆく者」の脳の生理的変化に基づく仮説であるため、臨死体験一部健常者起きていた事が事実であれば、その前提崩れ可能性浮上する

※この「臨死共有体験」の解説は、「臨死体験」の解説の一部です。
「臨死共有体験」を含む「臨死体験」の記事については、「臨死体験」の概要を参照ください。

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