私立串本図書館から町立へとは? わかりやすく解説

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私立串本図書館から町立へ(1923-1945)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 04:16 UTC 版)

串本町図書館」の記事における「私立串本図書館から町立へ(1923-1945)」の解説

図書館設置動き1922年大正11年秋に皇太子昭和天皇)が12月和歌山県行啓することが決まったことを受けて串本小学校長らが記念事業として簡易図書館学校内設置しよう計画したことに始まる。設置資金を得るため、学校職員児童協力して造花小旗手作りし、本之宮神社例祭で「花の日」・「旗の日」と銘打って販売した。その売り上げ205円5銭と町内各種団体からの寄付金944円8銭を原資に、暁光倶楽部からの寄贈書など244冊の寄付をもって1923年大正12年1月1日串本図書館として開館した図書館運営同年6月15日から串本小学校高等科1914年大正3年卒業生結成していた「かなえ会」に委託し施設前町長の田島喜八邸控室移転した。かなえ会は単なる同窓会ではなく当時串本町代表する文化団体として弁論大会を開くなどしていた。 1924年大正13年1月26日串本町会では、「皇太子殿下ご成婚記念事業」として町民108人が建議した町立図書館設置案が審議されていた。建議書では串本町では文化施設乏しいことから町立図書館を置くことが適当かつ緊急であるとし、串本図書館蔵書備品町立図書館へすべて引き渡すことや運営予算職員配置まで提案されていた。町会は「建議全員と町の名誉職有志弁論後援会(かなえ会の弁論大会後援組織)の会員として年1円以上を会費として徴収、これを図書館運営費充てる」という条件付して町立図書館設置決した大正デモクラシー風潮の中で町民弁論熱が高まっていたことから、この勢い図書館設置へと結合させたのであった町立図書館設置決めた串本町当局役場庁舎一角を仮館とし、将来的独立館建てるという方針1924年大正13年10月30日和歌山県から認可得た。しかし職員任命任命権限を持つ県側の都合1925年大正14年2月22日でかかったため、串本町図書館として開館したのは同年3月7日遅れた開館後諸手続きなどに手間取ったようで、実際に串本町民が利用できるようになったのは1926年大正15年になってからであった同年蔵書数は967冊で閲覧者数は1,136人(うち女性195人)、貸出冊数524であった1928年昭和3年)は4月から9月まで分類整理のため休館したため利用実績低く昭和恐慌影響1930年昭和5年)から1933年昭和8年)も低迷していたが、1934年昭和9年以降利用実績伸びた同年串本町事務報告書では文学書偏重だったのが産業・交通法制社会・地理歴史婦人修養などが増えていった旨が記録されている。1936年昭和11年12月2日には「読書及び図書に関する座談会」を開催した参加者10人にすぎなかった。にもかかわらず報告書には「有益だったと書かれており、『串本町史』は戦争迫りくる中で読書の自由も奪われる世の中対する皮肉を込めたではないか解釈している。そして1938年昭和13年)の蔵書数3,280冊、閲覧人数1,969人(うち女性522人)、貸出冊数2,162冊という統計残して報告書から図書館に関する記述なくなった

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