私立上郷図書館とは? わかりやすく解説

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私立上郷図書館(1936-1941)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/13 00:42 UTC 版)

飯田市立上郷図書館」の記事における「私立上郷図書館(1936-1941)」の解説

1936年昭和11年7月21日13時、上郷図書館開館式を挙行した。式典には新図書館を準開架式にすることを発案した県立長野図書館長・乙部泉三郎の姿もあった。建設要した費用は3,19880銭と計画大幅に上回り超過分は青年会借入金賄った新館1階図書館2階青年会館として利用され入り口門柱には「上郷青年会館」と「上郷図書館」の文字掲げられた。図書館部分は奥行4間(≒7.3 m)×間口6間(≒10.9 m)、床面積24坪(≒79.3 m2)であり、1,579冊を備えて出発となった。翌1937年昭和12年)には図書館規則職員規定定め館長青年団長、司書図書部長とすることを決定した利用者目当ての本をガラス越しに見つけ、書名などを記入して出納口に提出し取り出してもらうことで本を読むことができた。開館日従来通りで、13時から16時まで女子青年会員が、19時から21時まで男子青年会員が貸出業務行った来館者は1日100人以上に達し他村からの見学者応対重なって図書部員重労働であった貸出冊数・貸出期間村民であれば誰でも貸し出すことができるのも従来通りであったが、この時貸出料が撤廃された。貸出無料化乙部泉三郎助言よるものとみられる。 詳しい事情不明であるが、図書館運営委員会購入図書事後承認を行うことになり、委員会には青年会員のほかに村長小学校長、婦人会軍人会などの団体代表者参加していた。体制批判をするような本は姿を消し国家主義的国策的な本、農業系の実務書、島崎藤村夜明け前』、山本有三真実一路』などの純文学連なり三上於菟吉雪之丞変化』、吉川英治『宮本武蔵』など娯楽的色彩の強い作品増加した貸出実績娯楽的な本が良く国策物は青年会入りたての新入会員教科書として利用された。 上郷図書館模範的な図書館目され1939年昭和14年3月帝国図書館長・松喜一視察訪れ1940年昭和15年11月長野県から優良図書館表彰受けた一方時代太平洋戦争へと向かっていった。飯田警察署からは定期的に利用図書調査書送られるようになって自由な図書利用支障来し左翼的な本を借りる者は皆無となった。また運営面でも利用面でも中心的な役割果たした青年会員は次々と戦場送られ利用実績低下し1941年昭和16年)には上郷青年会解散した

※この「私立上郷図書館(1936-1941)」の解説は、「飯田市立上郷図書館」の解説の一部です。
「私立上郷図書館(1936-1941)」を含む「飯田市立上郷図書館」の記事については、「飯田市立上郷図書館」の概要を参照ください。

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