真純実愛会
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/03 16:36 UTC 版)
宗教団体。「実愛会」と略称で呼ばれる。佑河家から止界術を奪い取ることを目的に、誘拐事件を起こした。止界術を熟知していた実愛会の創始者が書いた「大円行記」を教義書とし、止界に関する知識を共有している。母体となる集団は200年以上前から講社という形態で存在していたが、明治時代には止界の信仰は廃れていたらしい。その後、戦後すぐの時期に、「総主」と呼ばれる教祖を中心とした現代的な宗教組織に作り変えられる。約20年前に総主を継いだ佐河が、隠されていた属石を発見し、止界信仰が再興された。佑河家のじいさんが止界術を発動すると同時に、属石を用いて止界に侵入した。教団の人間9人と、金で雇った外部の人間9人の、合計18人で止界に入った。 佐河 順治(さがわ じゅんじ) 声 - 郷田ほづみ (青年-浦尾岳大、少年- 鶴翔麒) 真純実愛会の現教祖で、信者からは「総主」と呼ばれている。会の創始者の思想を受け継ぐ。 真の誘拐を企てた張本人である。誘拐事件の目的は、佑河家に家族を助けるため本石で止界術を使わせ、属石で同じ止界に侵入して本石を奪い、佑河家を抹殺して止界術を我が物とすること。そのために、数人の狂信的な信者を選抜したほか、荒事の実行部隊としてチンピラを金で雇い、止界に連れて入った。 目的のためには手段を選ばない冷徹そのものの性格であり、真理の探究という好奇心を原動力として動いている。止界や霊回忍の知識を得るために、金で雇った人員や敵対する佑河家どころか、自分を崇敬する実愛会の信者や自分自身の身体すらも、躊躇なく実験材料として利用する。 非常に頭の回転が早い人物であり、わずかな情報から状況を的確に判断する能力に長けている。また、教祖という立場にふさわしくかなり弁舌が立ち、どことなく芝居がかった言い回しを多用する。長きに亘って止界の信仰が廃れていた実愛会で、飾り物にされていた属石を発見し、創始者の残した教義に基づいて止界信仰を再興した。 35 - 37歳だと思われる。10代半ばで前教祖だった父(声 - 高瀬右光)が死に、実愛会の教祖の座を世襲した。また、アニメでは幼少時代も描かれており、名前不明の友人(声 - 吉田丈一郎、櫻井優輝(幼少))も登場している。 間島 翔子(まじま しょうこ) 声 - 瀬戸麻沙美 佐河の相談役と認知されている女性。樹里と同年代だと思われる。 22年前の幼いころ、母方に受け継がれていた属石を、止界術のことは何も知らずに相続した。その直後、樹里が初めて祖父と止界に入った時に、たまたま兄の洋介(声 - 山崎智史)の涙が流れ込んだ属石が反応し、家族とともに止界に閉じ込められた。両親と兄はその状況に自我を保てずに消えてしまった。自身は樹里の能力で追い出されたことで生還する。 もう一度止界に行って家族を探し出すために実愛会に入った。それと並行して、探偵事務所などを使って独自の調査を進め、本石を持つのが佑河家であることを突き止めて、佐河に報告した。このことが、佐河が誘拐事件を計画する発端となる。 止界に対して独自の考察を重ねてきたようである。止界での現象への理解力が高いことが、生き残るための強みとなっている。 父(声 - 保村真)と母(声 - 高橋理恵子)はすでに死亡していたが、兄だけは助けることに成功した。 柴田(しばた) 声 - 山内健嗣 実愛会ナンバー2の男。実愛会内部では唯一、佐河と敬語抜きで喋り合う。 止界術を身に付け、暗殺請負人になろうと目論んでいる。裏社会に通じており、計画遂行にあたって実行部隊を集め、指揮を執る役目を果たしている。自身も他者に暴力を振るうことに躊躇がなく、人を殺した経験があることも佐河によって示唆されている。しかしその性格が仇となり神ノ離忍に攻撃を仕掛け、尚かつ挑発するかのように止者を殺そうとしたため反撃に遭い、死亡した。 宮尾(みやお) 声 - 外崎友亮 実愛会のチーフ格。信仰心が異常に強く、止界術を使い世直しを目論んでいる。その信仰心の強さから、偶然知った佐河の真の目的に強い怒りを持ち対立、一時的に佑河家と手を組んだ。最初に樹里とじいさんと襲撃した時には、殺すことをためらうなど気の弱い一面も見られたが、佐河相手にはナイフやお手製の槍で攻撃をしかけるなど、敵と認識した相手にはかなり好戦的な態度をとる。佐河が神ノ離忍化した際に逃げ遅れ、右腕をもぎ取られるもなんとか生存。繭の状態になった佐河に養分にされかけたところで樹里によって止界から出された。 田辺(たなべ) 声 - 粟津貴嗣 実愛会の会員。宮尾と同様に佐河の真の考えを知り攻撃を仕掛けるも片腕を粉砕され、実験台に使われる。実験のため止まっている翼を殺せと佐河に命令され、ナイフを振り上げたところで樹里によって止界から出された。 山井(やまい) 声 - 若林佑 実愛会の会員。宮尾、田辺と同様に佐河の真の考えを知った1人。佐河と宮尾の言い争いを止めようとしたが、神ノ離忍化した佐河に首を握りつぶされ死亡。 下坂(しもさか) 声 - 山橋正臣 実愛会の会員。佐河の指示で佑河家に向かったところ、偶然帰ってきた翼と真を待ち伏せし攻撃した。容赦なく包丁で翼を刺しにかかるなど、人を殺すことに一切の躊躇がない。しかし一瞬の隙をつかれ、翼に絞め落とされた。その後は不明。 井本(いもと) 声 - 佐治和也 実愛会の会員。雇われ組と共に佑河家で樹里とじいさんを待ち伏せしていた。しかし樹里の手によって霊回忍を追い出され止者となった。
※この「真純実愛会」の解説は、「刻刻」の解説の一部です。
「真純実愛会」を含む「刻刻」の記事については、「刻刻」の概要を参照ください。
- 真純実愛会のページへのリンク