相撲関係者・協会OBの反応
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「朝乃山英樹」の記事における「相撲関係者・協会OBの反応」の解説
NHK大相撲解説者の北の富士(第52代横綱)は5月20日のコラムで、「意見をする者がいなくなりやりたい放題になってやせぬか、一度大関から落ちた方がいいと書いたが(8日目、17日)、図らずもその通りになってしまったのだから冗談も言えない。罪を憎んで人を憎まずとも言います。何とか立ち直ってもらいたいと願うばかりである」と嘆いた。同月24日には、「朝乃山は座禅でも組んで精神面を磨くこと。私も大関で不調が続いた時、座禅を組みに行ったものだ。しかし、2日で帰ってきたのでこんなことも言う資格はない。とにかく稽古せよ。キャバクラは人の目に付くのでお座敷にしなさい。それに神楽坂は俺の縄張りだから注意した方がいい。とにかくコソコソ遊んでないで堂々と遊ぶこと。今度、俺が教えてやる。」と自虐と諧謔を交えて激励している。朝乃山の出場停止3場所目となる2021年11月場所千秋楽(29日)のコラムでは、「テレビでも少し話したことだが、そろそろ謹慎を解いてはどうか。あと3場所休場すると、三段目まで落ちることになる。大関に返り咲くのは2年後になってしまうことになる。下手をすれば貴重な財産を協会は失うことになりかねない。協会の規則を破ったのはもちろん悪いことだが、たかが酒を飲みに行っただけのことではないか」と意見を述べていた。 高砂部屋出身の元朝青龍(第68代横綱)が同20日に自らのTwitterを更新し、「朝乃山よ新聞記者に信じてダメ! クズばっかりだから!(原文ママ)」とツイートしている。元朝青龍は同年11月に来日した折に高砂部屋の九州宿舎を訪れて朝稽古を見学し、「もう一度、関取になるまで一回も負けずにいきなさい。戻ってこい」と朝乃山を激励した。自らのTwitterには、朝乃山とのツーショットとともに「朝乃山に勇気、張り手一発」と投稿している。 一部報道では、朝乃山は大人しく夜遊びするような印象がなかったため、親方衆や力士たちは一様に驚いていると伝えられている。20日に朝乃山から連絡を受けた東京後援会幹部も「驚きしかないですね。すごいショック」「彼は真面目で感染対策には非常に気をつけていました。とても自ら夜に出る男じゃないんだけど…」と話していたという。一方、自分に甘い面があり、高校時代からサボり癖や手抜き癖などで相撲部監督に叱責を受け、大相撲入門後も巡業で稽古をつけた日馬富士が「(自分たちは)横綱に胸を貸してもらったら必死だった。遊びじゃない。もっと厳しい稽古をしてほしい」と語っていたという。 場所後の24日に横綱審議委員会の定例会合が行われ、矢野弘典委員長は「正直、失望しました。日ごろ部屋の師匠(8代高砂)はどういう指導をしているのか疑問が残ります。何と言っても、協会の看板力士ですから。次の横綱に一番近い。あまりにも軽率で自覚が足りない」と朝乃山と師匠を厳しく非難した。しかし「心を入れ替えてやり直してほしい。素晴らしい素質を持っている力士だというのはみんなが認めていますから。今回のことが本当の意味の反省材料になれば、次の道も開けるんじゃないでしょうか」と反省の後の再起を期待するコメントをしている。朝乃山の休場4場所目が終わった2022年1月24日に行われた同委員会の定例会合後の代表取材に対して、朝乃山の休場処分について委員から雑談レベルではあったが「何とかならないか。再考の余地があるなら、再考してもらいたい」という声が出たことを明かしている。相撲協会は軽減を否定しているという。英乃海のカジノ賭博問題の処分が決定した際は、一部報道から「法律違反をしていない朝乃山が6場所出場停止で、違法賭博で書類送検までされた英乃海が1場所出場停止なのは妥当だろうか」という声が聞かれた。 15代武蔵川(第67代横綱・武蔵丸)も同月25日のコラムで、「お相撲さんだけでなく、みんながそれぞれに我慢しているなか、緊張感もなく、大関としての自覚もなかった」としながらも、とことん反省したあとは落ち込まずに復帰に向けて稽古をするように勧め、「どこか『心』が足りていなかったんだろうけど、ここで『心』の稽古もし直すんだ。大丈夫だよ、まだ若いんだから」と励ましている。 報道は処分の厳しさについて「事実上の引退勧告」であると伝え、一部は高砂部屋へのペナルティーでもあると報じている。かつては所属の横綱・朝青龍が多くの問題を起こしており、朝青龍が泥酔暴行問題を起こして引退したときに師匠(当時は7代高砂、後に18代錦島)は監督責任を問われ役員待遇委員から主任へと2階級降格している。「高砂部屋は何一つ変わってない」と話す親方もいたという。 6月22日に電話取材に応じた大関の正代は「同じ『大学出身力士』だから気にかけるところはありました」としながらも、自身がカド番であったため「僕も人のことを考えている場合じゃなかった。心配しつつもそこの余裕はなかったという感じです」と5月場所中を振り返った。「(出場停止は)1年間(6場所)ですよね。休場が明けたらすぐに戻ってくると思いますよ」と話している。
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