NGC5024
名称:NGC5024(M53)/環状星雲
小分類:球状星団
属する銀河群:銀河系銀河
属する星座:かみのけ座
しし座とうしかい座の間にある小さな星座、かみのけ座のアルファ星のすぐ近くにある球状星団が、NGC5024(M53)です。一般に球状星団の年齢は100億年を超え、範囲としては銀河系全体に匹敵する規模に分布しています。M53の地球からの距離は5万6400光年、明るさは、写真等級8.3です。
1.見つけ方のポイントは?
NGC5024(M53)の属するかみのけ座の午後8時の東京での南中は、5月下旬です。かみのけ座のアルファ星の北東、すぐ近くに明るい球状星団M53が見えます。
2.どのような特徴があるの?
双眼鏡ではにじんだ恒星状に、口径8cmクラスの望遠鏡では、中心が明るい円形の星雲状に見えます。高倍率にしても周辺部の星まではっきり分解するのはむつかしい見え方です。
4.地球からはどれくらい離れているの?
約5万6,400光年離れています。
※参考文献:河島信樹・監修/三品隆司ほか編「改訂版[図解]スペース・アトラス」PHP研究所、小平桂一ほか編「平凡社版天文の事典」平凡社、浅田英夫「MY DATA 図鑑星空フィールド日記」山と溪谷社、国立天文台・編「理科年表」丸善、高倉達雄・監修「現代天文学小事典」講談社
NGC6720
名称:NGC6720(M57)/環状星雲
小分類:惑星状星雲
属する銀河群:銀河系銀河
属する星座:こと座
環状星雲とも呼ばれる惑星状星雲が、NGC6720(M57)です。こと座のベータ星とガンマ星の間で、美しい環の形に輝いています。明るさは、9.4等級。亜鈴星雲(1764年発見)より暗いため、1779年に発見されました。
1.見つけ方のポイントは?
NGC6720(M57)の属すること座の午後8時の東京での南中は、8月下旬です。南を見て、天頂の0等星ベガを見つけます。アルファ星ベガを手がかりにベータ星とガンマ星の中間を探ります。
2.どのような特徴があるの?
中央に穴の開いたリングのような美しい惑星状星雲です。星雲ガスが1万Kの高温で、中心の星が放射する紫外光により、電離されて輝いているのです。
4.地球からはどれくらい離れているの?
約2,600光年離れています。
※参考文献:河島信樹・監修/三品隆司ほか編「改訂版[図解]スペース・アトラス」PHP研究所、小平桂一ほか編「平凡社版天文の事典」平凡社、浅田英夫「MY DATA 図鑑星空フィールド日記」山と溪谷社、国立天文台・編「理科年表」丸善、高倉達雄・監修「現代天文学小事典」講談社
環状星雲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/20 02:21 UTC 版)
環状星雲 Ring Nebula[1] | ||
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![]() | ||
環状星雲 (M57)
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仮符号・別名 | M57, リング星雲[2], ドーナツ星雲[2] | |
星座 | こと座 | |
見かけの等級 (mv) | 8.8[3] | |
視直径 | 1.4' x 1.0'[3] | |
分類 | 惑星状星雲[1] | |
発見 | ||
発見日 | 1779年1月31日 | |
発見者 | シャルル・メシエ | |
位置 元期:J2000.0[1] | ||
赤経 (RA, α) | 18h 53m 35.079s[1] | |
赤緯 (Dec, δ) | +33° 01′ 45.03″[1] | |
赤方偏移 | -0.000064[1] | |
視線速度 (Rv) | -19.2km/s[1] | |
距離 | 2600光年[3](約0.71kpc) | |
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M57の位置
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他のカタログでの名称 | ||
NGC 6720[1] | ||
■Template (■ノート ■解説) ■Project |
環状星雲[2](Ring Nebula 、M57、NGC 6720)はこと座にある惑星状星雲である。地球からの距離は約2600光年。リング状の特徴的な姿をしており、惑星状星雲の中では最も有名な天体の一つで、「リング星雲」「ドーナツ星雲」の別名がある。惑星状星雲としては亜鈴状星雲 (M27) に次いで発見された。
特徴
星雲の中心にはWD 1851+329と呼ばれる白色矮星あるいは惑星状星雲中心星が存在する。この星から数千年前に放出されたガスが白色矮星からの紫外線を受けて蛍光灯のように輝いている。リング部分の青い色はヘリウム、緑色は酸素、赤色は窒素の輝線スペクトルである。
小口径の望遠鏡でも見ることができる。口径5 cmの望遠鏡でリング状になっていることは確認できる。口径8 cmの望遠鏡では楕円形になっていることがわかり、15 cmでとがっている先がすこし暗くなっていることがわかり、20 cmでさらに輪郭が明らかになってくる。中心星(15等級)を見るには最低でも口径30 cmの望遠鏡を必要とする。カラー撮影するとリングの内と外で異なった色をしていることが分かる。
観測史
環状星雲は、彗星探索中のシャルル・メシエによって1779年1月31日に発見された[3]。これは、先だってこと座の領域に発見した彗星C/1779 A1[注 1]の観測を継続している際のことであった[4]。メシエは「γとβの間にある光の集団。1779年の彗星の追跡中に発見した。形はまるく非常に微かな星から構成されているに違いない。しかし、最も良い望遠鏡でもこれらの星をはっきりさせることはできなかったため、ただの推測に過ぎない。」と記している[4]。同年2月半ばにメシエの彗星発見の報を新聞で知った[5]フランスの天文学者アントワーヌ・ダルキエ・ド・ペルポワ(英語: Antoine Darquier de Pellepoix)は、口径約3インチの望遠鏡で彗星を追観測していた際に偶然に発見し「大きさは木星ほどで、惑星をうすめたような感じで、ぼんやりしているが輪郭ははっきりしている」と記している[4]。以上のように、メシエもダルキエもリング状の形状を確認するには至らなかった。
ウィリアム・ハーシェルは「穴の開いた星雲で、中心部に暗い星があり、おそらく星からできたリングであろう。楕円形で長短軸の比は83:100。この光は分解される性質のもので(すなわち、まだらで)、北側には3個の非常に微かな星、そして南の部分は1~2個の星が見られる」とした[4]。ジョン・ハーシェルは「環の内部は、微かではあるが星雲状の光で満たされており、タガの上にガーゼを貼った感じがする」とした[4]。ロバート・ポールは「たばこの煙でできた環のようだ。中に穴のある星雲」とした。ロス卿は「とくに短軸方向は分解されそうな気配を示し、そこに隙間があり、空間に入り込む枝状のもので破損しているように見える」とした[4]。
星雲の中心星は、1800年にドイツの天文学者フリードリッヒ・フォン・ハーンにより発見された。ハーンはメクレンブルクの私設天文台の焦点距離20フィートの反射望遠鏡を用いて発見したとされる[3]。
ギャラリー
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ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した環状星雲
脚注
注釈
- ^ この彗星はボーデが既に発見していたが、メシエはそれを知らず独立発見している。
出典
- ^ a b c d e f g h “M 57 -- Planetary Nebula”. SIMBAD Astronomical Database. CDS. 2021年5月9日閲覧。
- ^ a b c “M57”. メシエ天体ガイド. AstroArts. 2015年12月25日閲覧。
- ^ a b c d e Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2018年10月28日). “Messier Object 57”. SEDS. 2022年10月6日閲覧。
- ^ a b c d e f Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2005年5月30日). “Messier 57 - Observations and Descriptions”. SEDS. 2022年10月6日閲覧。
- ^ Blaschke, Jayme (24 April 2017). "'Celestial Sleuth' credits Messier with discovery 238 years after the fact". Newsroom (Press release). Texas State University. 2022年10月6日閲覧。
「環状星雲」の例文・使い方・用例・文例
- 環状星雲という星雲
環狀星雲と同じ種類の言葉
固有名詞の分類
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