M47_(天体)とは? わかりやすく解説

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M47 (天体)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/28 18:28 UTC 版)

M47
Messier 47[1]
散開星団 M47 (提供:ESO
仮符号・別名 NGC 2422[1], Mel 68[1]
星座 とも座
見かけの等級 (mv) 4.4[1]
視直径 30.0' [2]
分類 散開星団[1]
発見
発見日 1654年以前[3]
発見者 ジョヴァンニ・バッティスタ・オディエルナ[3]
発見方法 望遠鏡による観測
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α)  07h 36m 35s[1]
赤緯 (Dec, δ) −14° 29′ 00″[1]
赤方偏移 0.000122[1]
視線速度 (Rv) 36.72 km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: -3.64 ミリ秒/年[1]
赤緯: 1.78 ミリ秒/年[1]
距離 1,600光年[2](約0.49kpc)
M47の位置
物理的性質
直径 12光年
年齢 78×106[2]
Template (ノート 解説) ■Project

座標: 07h 36m 35s, −14° 29′ 0″

M47(NGC 2422)はとも座にある散開星団である。

概要

肉眼でも冬の銀河の中に簡単に発見でき[4]、ぼんやりとかすんで見える。双眼鏡で明るい星が3角形を形作っているのがわかり、となりのM46と全く印象の異なった姿との対照が面白い。色が違った星が口径10cmの望遠鏡から見え始める。口径20cmの望遠鏡で見たジョーンズは明るい星の配列がオリオンのミニチュアだと表現した。

M46とM47はすぐ隣りにある星団で、規模も同程度であるため、南天の二重星団[5]と表現されることもある。M47は明るい星がバラバラとあるので、荒々しい印象から「男性的」と表現されることもある。

1北には散開星団NGC 2423、さらに2.5度北に散開星団Mel 71があり、ここまで200mm望遠レンズで同一視野に入れられる[4]

観測史

1654年以前にジョヴァンニ・バッティスタ・オディエルナが発見しているが、1984年までその業績は知られていなかった[2]

シャルル・メシエが1771年2月19日に独立発見し、隣のM46よりも明るい星団として記録したが、メシエはM47の座標を計算した際に符号を誤るというミスを犯した[2]。そのため、1959年に T.F. Morris がその誤りを正すまで失われた天体であった[2]。M47に関するメシエのミスについては、「1934年にオズワルド・トーマスにより、メシエが位置測定の時に+と-の記号を取り違えて計算したことが確認された[4]。」とする説もあるが、これはM48と混同したものであるとされる[2]

メシエがミスをした結果、ウィリアム・ハーシェルが1785年2月4日に独立して発見し、H VIII.38 という符号を付けている[2]。なお、メシエのミスにもかかわらず、カロライン・ハーシェルは1783年までに少なくとも2回M47を観測し、M47と認識している[2]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l SIMBAD Astronomical Database”. Results for NAME M47. 2016年1月13日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i Hartmut Frommert,Christine Kronberg (2007年8月30日). “Messier Object 47”. SEDS. 2016年1月13日閲覧。
  3. ^ a b Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2008年3月27日). “Messier 47 - Observations and Descriptions”. SEDS. 2016年1月13日閲覧。
  4. ^ a b c 藤井旭 1978, p. 296.
  5. ^ 浅田英夫 1996, p. 130.

参考文献

関連項目




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