琉球処分直後とは? わかりやすく解説

琉球処分直後

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/19 03:10 UTC 版)

旧慣温存政策」の記事における「琉球処分直後」の解説

ともかく沖縄県設置後前述のように改革穏便にすべき方針上げながらも、1885年明治18年)までに内地日本本土並み政令施行計画していた。 しかし、尚泰東京へ移住が決まるや否や、旧三司官亀川盛武親方筆頭とする「亀川党」、久米士族らが秘密裏清国救援求めるなど、抵抗動き始める。処分松田旧藩士族らを一堂集め旧制改革を迫るが、旧士族らの団結固く聞き入れられなかった。1879年5月18日には初代沖縄縣鍋島直彬赴任した折しも清国からの抗議により琉球を巡る交渉始まっており、沖縄動揺外交交渉悪影響を及ぼす虞があり断じて回避する必要があった。結局当初鍋島松田穏便改革路線踏襲せざるを得なかった。旧首里士族らは県庁杜撰な書類提出したりして抵抗鍋島らは地方地頭役人らの説示遊説しようとするも、首里士族からの報復恐れてこれら地頭役人は隠遁回避するなど失敗続きであったこのように処分自体への士族層の不満は大きく、これが同年7月サンシー事件や「旧藩血判誓約書」などの具体行動現れることとなった。しかし、これらの事件など明るみに出る形成逆転し沖縄県庁警察官吏の実力介入を招くこととなったまた、県庁への貢納反対一環として宮古八重山から那覇秘密裏運ばれ年貢米縣警察官吏押収された。県庁側の動き早く7月末には県警察署、那覇分署首里分署設置早々に決定された。 士族層が具体反抗出たのを契機県庁弾圧への動き強め態度改めなかった御物奉行安室親方や旧三司官浦添親方拘留尋問しこれに拷問加えた。また地方や諸離(離島)に警察官派遣し亀川党と目された非協力地頭役人ら100余名拘束しこれらに拷問加えた残された旧三司官富川親方清国からの救援期待し面従腹背姿勢を取ることに決め9月には始末書的な嘆願書提出拘束され士族重鎮らは解放され県庁は「寛大な処置として」裁判および求刑免除することとした。 このように県庁不平士族実力弾圧する一方で、不処罰など寛刑措置、さらに浦添親方初めとする上級士族県庁への登用など士族層の懐柔策図り表立った抵抗運動沈静化した。 なお、後にこのような懐柔策への不満や、そもそも三司官久米士族中心として琉球国体の骨幹為していた琉球国学に骨の髄まで存在原理依拠していた上級士族中華秩序)と、その中華たる清国列強蚕食され当時東アジア情勢の下で、欧米列強追い付き追い越すことを国是とし急速な西洋化近代化推し進めたい新政府県庁政策との間で政治原理につき相互理解不能であったなどの理由で、富川親方脱清し、県庁登用され上級士族多く辞職している。

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琉球処分直後

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/20 04:34 UTC 版)

脱清人」の記事における「琉球処分直後」の解説

琉球処分直後の動向として、琉球王国士族層を過度に刺激して清朝との琉球帰属交渉悪影響が及ぶことを懸念した日本明治新政府は、沖縄急激な改革は望まず、琉球士族層を弾圧しつつもその利権温存図り懐柔すると言うアメとムチ政策旧慣温存政策)を内々方針としていた。これは、性急な開化政策のあまり士族反乱から西南戦争招いた事の自戒にも立っていると考えられている。 このような中、一時は旧三司官筆頭とする上級士族層を新政府沖縄縣廳配下登用する動きもあった。しかし、そもそも三司官久米士族中心として琉球国体の骨幹為していた琉球国学に骨の髄まで存在原理依拠していた上級士族中華秩序)と、その中華たる清国列強蚕食され当時東アジア情勢の下で、欧米列強追い付き追い越す事を国是とし急速な西洋化近代化推し進めたい新政府沖縄縣廳政策との間で政治原理につき相互理解不能であった事が表面化富川親方脱清し、縣廳登用され上級士族多く辞職した反動組織として、旧三司官亀川盛武親方筆頭として「亀川党」(のちの「頑固党」)を組織し脱清人指導あたった亀川亀川頑固党反動勢力指導者であった

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