特色について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 06:52 UTC 版)
海賊にはまれながら、スパロウは利他的な性向があることで知られる。彼はよく危険を冒してまで他人を救い出すことがあり、特にウィルとエリザベスには著しくよく見られる。第1作目の脚本では、ジャックの優しさは甘さに通じ、彼の船員が反乱を起こした理由の一つであると示唆している。ジャックが海軍船「インターセプター」上で呪われたアステカの金貨の一つを非暴力的な方法で見つけ出そうと提案した際、バルボッサは「今ならわかるだろう、ジャック。お前はそんな態度だからブラックパール号を失ったのさ。人は死んだようになっている時をうかがいやすいものだ」と言っていた。更にスパロウは「海賊の掟」を重んじる高潔な男として演じられている。彼はまた世の中には「良い」海賊がいるとも信じ、それがビル・ターナーを「靴ひもの」と評価することに繋がっている。 ジャックは自分が「女という生き物の直感」を持つ女好きの男であると思いこんでいる。しかし、彼はみたところでは女性と長期間の関係に傾倒できないようである。ジャックは女性をとりこにする達人として演じられているが、以前の恋人が彼と彼を求める女性に平手打ちで叩く傾向があったようで、口説き落とす女性は彼にとって不快な記憶であるようだ。 スパロウがもっともよく使用するフレーズには、「savvy?(サヴィ?、お分かり?の意)」(デップは「余り連呼するものだから、僕の娘はジャックの本名をキャプテン・ジャック・スパロウ・ザヴィだと思っているよ」とコメントしている)や「bugger(バガ、想定外のことが起きた場合などに用いる)」がある。また彼は「(特定の立場を指揮できる)好都合な瞬間」を待つことにも幾つか言及している。またスパロウがもっとも引き合いに出すセリフは「Why is the rum gone?(なんでラム酒が無くなったんだ?)」である。 またジャックは見たところ真性口臭症に悩まされているようである。彼がノリントンにやや近づいたときはその悪臭で一歩後ろに下がらせ、スワン総督には1作目の最後に猿ぐつわで口を塞がれた(DVD版のコメントで、監督のゴア・ヴァービンスキーはその時のジャックの呼吸が「ロバの肛門内部」に似ていたと述べている)。2作目の「デッドマンズ・チェスト」の中でジャックがエリザベスにロマンチックに接近しようとした時、彼女はお互い違うタイプの人間であると色々なことを指摘し、その中の一つは「身体の衛生」であった。 1作目の「パイレーツ~」シリーズの映画DVDに収録された脚本家のコメントによれば、スパロウはターナー、バルボッサ、ノリントンと比べ最も才能の無い剣士であり、難解な立場を切り抜けるのに剣術よりも頭の回転に頼っているようである。 前述したようにジョニー・デップは海賊を「現代のロックスター」のようだと述べている。これは自らの美意識に忠実、という以外にもロックスターにまつわる話や伝説が通例スター自身よりも大きいものであるからである。1作目でカットされたシーンの中に、置き去りにされた孤島でエリザベスが最初に島から脱出した話がそれほど冒険的でないと知った後、彼の「他の」話で真実があるかどうか尋ねる場面があった。スパロウは表面上その彼女の遠回しな質問を侮辱したようであったが「真実?」と最初に答え、それから体中にある数多くの傷跡をさらした。これには東インド会社によって右手首につけられたPの焼き印、左前腕に沿ってできた原因不明の巨大な傷跡、そして右側の胸部に二つのマスケット銃の弾丸による外傷が含まれていた。それを見たエリザベスは目に見えて震え、一方のジャックは冷たく皮肉を込めて「真実なんか一つもないね」と結んだ。 スパロウは侮辱する言葉として「eunuch(「宦官」「去勢された男」などの意。吹き替え版では「タマなし」)」をよく用い、ウィル・ターナーとの争いの間にも「剣術の練習に長時間費やす傾向があるターナーは「eunuch」か」などと尋ねるシーンがある。第2作目中でも、原住民族の言葉を真似して彼らに何か喋っているセリフの合間に「Eunuchy snip-snip(ユーニッキー・スニップ・スニップ、Eunuch『去勢された男』とsnip-snip『ちょきんちょきん』を掛けているものとも考えられる)」と、鋏のジェスチャーを交えながら言っている。
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