構成と特色とは? わかりやすく解説

構成と特色

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/25 20:26 UTC 版)

南方録」の記事における「構成と特色」の解説

全7巻であり、その構成以下の通り覚書 南坊宗啓が書き留めた利休談話聞書利休茶会記 紹鴎棚中央卓などの棚飾り規則 書室礼規則 台子 後述するカネワリ法(曲尺割法)による台子飾りの図集。茶道具位置曲尺寸法を測ったのでこの名がある墨引 カネワリ法を中心とした理論書であり、章題秘伝として墨を引いて消したという意味 滅後 利休自刃後に南坊が記録した回想録 現存しない原本である南坊自筆本は、体裁としては南坊宗啓が書いた後に、利休証明として在判(「墨引」のみは焼却するようにとの注意書き)をもらっていることになっているが(利休没後書き足された「滅後」は除く)、実山の創作による演出捉えられている。 本書特性は「わび」を強調して、これを「清浄無垢の仏世界」と規定する仏教禅宗中心主義立場明確にとっている点である。禅宗強調する点は利休時代確実な秘伝書である『山上宗二記』にも見られるものの、同時代書に較べる精神論比重際立って高く用いている用語に関しても『禅録』のような江戸時代書に近い。これは実山の実兄禅宗の僧であったことも影響していると考えられる。しかし著者の南坊宗啓は禅宗僧だから禅の精神論本に取り入れられるのは不思議ではないとも考えられる また、台子」や「墨引」では、書院用い台子飾りに関して、「カネワリ法」と呼ばれる煩雑な規則詳述している。この「カネワリ法」は中国陰陽論を基にした理論先行体系であるが、本来は大工工芸家寸法比例関係用いていたものであり、茶の湯における「カネワリ法」の資料はこの『南方録』のほかに類例少ない。その発生時期からして不明であり、西山松之助によればこれが芸事応用されるうになるのは江戸時代初期からとされている。 本書には、「わび茶」と「書院」という二種類別個に自立性持った喫茶文化並存しており、理論的に主張一貫していない。これを根拠に、かつて利休北向道陳から学んだ書院と、武野紹鴎から学んだわび茶止揚したと主張する説もあるが、後述するように複数秘伝書から編纂された痕跡捉えるともできる

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構成と特色

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/08 23:06 UTC 版)

山上宗二記」の記事における「構成と特色」の解説

主に茶入茶壺掛軸掛幅)といった茶道具とその所持者を評価の高い順序に従って列挙しており、これにより当時茶道具ヒエラルキー判明する。またそれぞれの道具に関して心得記されているが、要所要所で「口伝と言って筆を止めており、金子金銭)による口伝伝授が行われていたと推測されている。後半になると「茶湯覚悟十躰」として、「一期一度」など茶人心構え説かれる。しかし特に重要視されているのは、「名物」を持たない「侘数寄であっても名士などに気後れをしてはならないといった態度であって、『南方録のような禅宗特別に強調した過剰な精神論ではない。 「二月本」には冒頭に「珠光一紙目録」という資料掲載され、自らの茶の湯起源村田珠光応永30年1423年 - 文亀2年1502年)に遡らせて権威付けている。しかしここでは珠光能阿弥応永4年1397年 - 文明3年1471年)を通じて東山時代足利義政永享8年1436年 - 延徳2年1490年)に茶の湯教えたとしているものの、義政小川御所出て東山隠棲したのは能阿弥没後文明7年1475年であるから、この部分に関して信頼する足らない。ただし、義政隠居決意したのは1464年寛正5年)であり、能阿弥君台観左右帳記編纂させるなど東山時代以前趣味生活入っているから、珠光能阿弥を介して小川御所時代義政教えた可能性はなお残る。なお、「珠光一紙目録前半部は、他の部分明らかに筆致違い、あるいは「坊主利休)より請け取り申し候は、今度身上乱れ候時、失い申し候」と記す一巻正確になぞったものとも考えられる

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