構成と色使い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/02 08:20 UTC 版)
「ヨアヒム・パティニール」の記事における「構成と色使い」の解説
パティニールはマニエリスム様式の典型ともいえる三色、画面前景は茶色、背景は青みがかった緑色と白に近い青色を使って、この「世界の風景 Weltlandschaft」を描いている。パティニールが普及させたと認識されているこの手法は、風景画に広大な奥行きと、鳥瞰図的な視点をもたらした。さらに選択されている色は効果的に天国と地獄、善と悪を描き分けている。画面左の天国は明るい青色の空、クリスタルのような青い川、輝く泉、草に覆われた緑の丘には天使が描かれている。一方画面右奥には暗い空が地獄を取り巻き、ハデスの門の上では罪人がつるされて、丘では炎が燃えさかっている。 画面前景は、天国の茶色い岩と地獄の茶色い樹木で構成されている。画面中景は川と緑色と青色で彩られた草が茂る小島が描かれて、水平線で区切られた画面背景は雲が点在する青白い空と、やや暗い青色の川とに塗り分けられている。
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