松田道之とは? わかりやすく解説

松田道之

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/01 13:17 UTC 版)

松田道之

松田 道之(まつだ みちゆき、天保10年5月12日1839年6月22日) - 明治15年(1882年7月6日)は、日本の内務官僚・政治家。大津県令、滋賀県令(ともに初代)、東京府知事(第7代)などを務めた。琉球処分において中心的な役割を果たしたことで知られる。幼名は伊三郎、は世忠、通称は正人[1]

来歴

鳥取藩家老鵜殿氏の家臣久保居明の次子として生まれる。はじめ藩医木下主計に養われ、のち松田市太夫の嗣子となる。藩校尚徳館と咸宜園に学び、幕末は尊皇攘夷運動に傾倒していた。明治維新後に内務官僚となり、明治2年(1869年)京都府大参事、明治4年(1871年)大津県令、翌年は滋賀県令に就任し、明治8年(1875年)には内務大丞に転任。同年、琉球処分官として沖縄を視察。以後、明治12年(1879年)まで琉球処分官として琉球・沖縄を三度訪問し、明治12年(1879年)の琉球処分断行に尽力した。同年、東京府知事に就任。遠い琉球と日本本土とを往復する処分官としての激務に心身の健康を害していたのか、明治15年(1882年)に満43歳で死去した。戒名は順天院殿三十一海居士。墓所は青山霊園に築かれ、巨大な墓碑が建てられた。

人物

京都府大参事時代の教師として、京都府顧問山本覚馬の記載がある[2]。山本は家では講座を開いて政治や経済に関する講義をされた。これに習った知名の士を挙げると、官員では、槙村正直・松田道之・藤村紫朗らである。松田も藤村も槇村の下の官員で、のち、松田は滋賀県知事・東京府知事、藤村も大阪府知事に栄転した。なかでも松田はもっとも山本と親交があった。

滋賀県令時代より地方制度改革を構想しており、内務大丞時代には地方三新法の制定の中心となった。[3]

主な著書

  • 「琉球処分」1879

脚注

  1. ^ "松田道之". デジタル版 日本人名大辞典+Plus. コトバンクより2023年2月10日閲覧
  2. ^ 青山[2013:163]
  3. ^ 松沢[2013:103-105]

参考文献

  • 木山竹治著 『松田道之』鳥取県教育会 1925年
  • 『鳥取藩史』第一巻 鳥取県立図書館 1969年
  • 青山霞村原著 住谷悦治校訂、田村敬男編集 『山本覚馬伝』 宮帯出版社 2013年 ISBN 978-4-86366-873-7
  • 松沢裕作著 『町村合併から生まれた日本近代』講談社 2013年

関連項目

外部リンク

公職
先代
杉浦譲
戸籍頭
1875年 - 1876年
次代
(廃止)

松田道之

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 05:02 UTC 版)

まんが首里城ものがたり」の記事における「松田道之」の解説

琉球処分官。1875年王府に対して、「琉球薩摩鹿児島ではなく日本支配下に置くこと」を宣言琉球二分する騒動発展独立派は清の助け借りようとするが、失敗業を煮やした松田1879年尚泰引導を渡す形で「琉球」を完全に日本一部再編することを断行する

※この「松田道之」の解説は、「まんが首里城ものがたり」の解説の一部です。
「松田道之」を含む「まんが首里城ものがたり」の記事については、「まんが首里城ものがたり」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「松田道之」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「松田道之」の関連用語

松田道之のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



松田道之のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
大津市歴史博物館大津市歴史博物館
Copyright (C) OTSU CITY MUSEUM OF HISTORY
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの松田道之 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのまんが首里城ものがたり (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS