日本の芸術家作家との接触とは? わかりやすく解説

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日本の芸術家・作家との接触

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/26 07:14 UTC 版)

袁犀」の記事における「日本の芸術家・作家との接触」の解説

23歳袁犀知人紹介から日本人出資新民出版社文学週刊編集仕事を得る。昼間仕事夜間は『貝殻』の執筆を行う。編集課長佐藤原三の仕事の関係から、袁犀は『燕京文学』の日本人左翼画家久米宏一玉城実と知り合う久米宏一はまた袁犀左翼画家小野澤亘を紹介するしばらくして、『新進作家集』の編集携わり長編小説貝殻』を第一号として出版。『貝殻』の出版後読者からの人気博し半年内でもう増刷決まり合わせて4回の増刷が行われた。また、袁犀は『貝殻』の続編『塩』も書く。『塩』は出版時『面紗』に改名され出版された。同時に幾つかの短編小説出版する6月に『鎮上の人々』、7月に『森林寂寞』、8月に『街』、9月に『』などを創作当時文壇大きく三つ派閥分かれていた。そん中、袁犀自分について紹介した時、こういった。「どの派閥にも属したいと思わない。私はただ創作創作創作がしたいだけなのだ。」5月半ば日本文学報国会東京第二回大東亜文学者大会開催し作家林房雄北平状況把握のために派遣三大派閥から均一に代表者を選ぶ。袁犀派閥外に組織された満日文視察団代表として選ばれた。『貝殻』は当時最も長かった小説であったため、第二回大東文学者大会選考作品として送られた。『貝殻』は日本新感覚派創始者作家横光利一推薦受けて副賞獲得当時新民出版社編集課と中国文学研究会引田春海及び彼が主編の『燕京文学』と仕事上の繋がりがあったため、引田春海は『燕京文学仲間中園英助と長谷川宏袁犀紹介引田中園長谷川は共に「芸術至上主義派」に属しており、「国家主義派」に対し反感抱いていた為、『大東亜』という名称に対して反感抱いていた。その為、引田は『貝殻』を退廃的風俗小説称し受賞批判中園は『貝殻』を受賞前に読み賞賛した。そして、袁犀が『親日派』ではないことに驚いた袁犀日本語絶対使おうとしなかった。日本語彼にとって敵の言語であり続けた袁犀日本への見学団参加することに同意し、老作家横光利一久米正雄対面し阿部知二接待される。阿部知二彼に小説集旅人』を贈る。阿部知二北平旅行した際には、袁犀が彼を接待した。二人の間に文学を介して友情築かれた。阿部知二東京大学英文学科卒業して間も無くして文芸活動参加新興芸術派新人として文壇デビューする。しかし、新感覚派と違うところは彼の主知主義側面である。長編小説吹雪』では軍国主義抵抗した自由文人内心世界描き出した袁犀はかつて『文学十日第一号で『阿部知二北京にて』を発表するその中で袁犀は以下のように言った。 「文学取材問題に関して、彼は貴重な意見言った。‘文学者決して嘘をつかない。嘘をつかない信念の元で書かれ作品良い作品である。・・・人間確かに〈善〉の意志がある。今日文学者はこうした〈善〉を描き出すべきである。〈善〉の存在は嘘ではない。〈善〉すなわち〈美〉である。そうすると人にとって、文学者良心も亦自明である。’この日本文学知性最高峰作家については、私はもう彼のことを理解したと言えると思う。」またこうも言った。「私は彼の文章好きだ。彼の人となりも好きだ。彼の表情映し出されるどうしようもなさ、そしていくばくかのアイロニカルさが好きだ。」 この「どうしようもなさ、そしていくばくかのアイロニカルさ」は、当時苦悩していた日中真面目な文学者たちの内面通じるところがある。

※この「日本の芸術家・作家との接触」の解説は、「袁犀」の解説の一部です。
「日本の芸術家・作家との接触」を含む「袁犀」の記事については、「袁犀」の概要を参照ください。

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