文化の保護者として
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「クリシュナ・ラージャ4世」の記事における「文化の保護者として」の解説
クリシュナ・ラージャ4世は近代化を押し進めたが、その一方では古典といった文芸、芸能、伝統医学なども手厚く保護し、宮廷では伝統的文化が栄えていた。1909年から彼は神話学会の後援者であった。 このように伝統に彩られた藩王はさまざまな年中行事のみならず、インド総督が開催するダルバール(謁見式典)などといった中心行事の機会に際し、国内外の多くの人々に向けて発揚したという。イギリス従属下の藩王国は軍事および外交上の権限を完全に剥奪されていたため、当時の藩王らは文化の保護者となるものが多かったが、クリシュナ・ラージャ4世はまさにその典型ともいえる存在であった。 また、クリシュナ・ラージャ4世は文化の保護者であったばかりか、自らもまた文人であり、彼はその治世に多くのカルナータカ音楽とヒンドゥスターニー音楽を手掛けた。彼はヴィーナやムリダンガム、シタールといったインドの楽器のみならず、ピアノ、フルート、ヴァイオリン、サクソフォーンなどヨーロッパの楽器まで演奏した。
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文化の保護者として
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「ガイウス・マエケナス」の記事における「文化の保護者として」の解説
マエケナスは若い文学者・詩人を支援した人物として最も有名であり、マエケナスの名前は「文筆家・芸術家のパトロン」の代名詞ともなった。 名誉として『農耕詩』を書いたウェルギリウスを援助した他、ホラティウスは彼が作った詩を読んで感銘を受けたウェルギリウスによってマエケナスへ紹介され援助を受けることとなった。ホラティウスは、新しい支援者であるマエケナス宛に最初のオードを発刊した。 ホラティウスは、ギリシアの「エヴェルジェティズム」(Euergetism)と近い精神でサビネ山の私有地と同じぐらいの十分な金銭的支援をマエケナスより与えられた。 セクストゥス・アウレリウス・プロペルティウスも支援を受けた一人であり、ルキウス・ウァリウス・ルフス (Lucius Varius Rufus) やプロティウス・トゥッカ (Plotius Tucca) 、ガイウス・ウァルギウス・ルフス (Gaius Valgius Rufus) 、ドミティウス・マルスス (Domitius Marsus) などの知名度が高いと言えない詩人もまたマエケナスの保護を受けた。 文学に対する気前の良い支援者としてのマエケナスの行動(マエケナスの名を取って称される「メセナ」の語源)は、マルティアル(Martial)やユウェナル(Juvenal)らに支援を受けた者からの感謝が記された書簡から証明されている。 マエケナスの援助は、虚栄者やディレッタンテ(学問や芸術を単に趣味として愛好する人)ではなく、より高いレベルの文学を生み出す人材へと実行された。宮廷での装飾的な技巧だけでなく、新しい発想を持って今までの物事の条理に合わせられる力などを持った才能の豊かな文筆家・詩人をマエケナスは認めた。 ウェルギリウスの『牧歌』と『農耕詩』の間に起こったテーマの大きな変化は、ウェルギリウスの才能をマエケナスが示した指導で生み出された結果でもあった。ホラティウスについても、最初に発刊したオード(エピクロス主義を宣言)と第3集のオード(ホラティウスの最も著名な作品)の間に起こった変化は、ウェルギリウスと同様にマエケナスによる影響を受けた結果であったと言える。 プロペルティウスに対しても、マエケナスは公共の利益のテーマへの愛に関して絶えずハープを弾きながら、それほど男性的でない特質を楽しませることに尽力した。 マエケナスの文人への支援活動の動機が政治的なものであったなら、マエケナスの支援を受けた詩人・文筆家に対して影響を及ぼすことは出来なかったであろう。マエケナスのサロンを形作る才能ある人物を多く集めたマエケナスの大きな魅力は純真さと誠実さであった。 マエケナスが仲間として認める特別な基準は無かったけれども、マエケナスが価値を見出した人物は、仲間として認められて扱われた。マエケナスの知恵の多くは、ホラティウスの『風刺詩』や『詩論』に生かされている。また、ウェルギリウスの『農耕詩』、ホラティウスのオードの最初の3冊や最初に発刊した『詩論』などの多くの書物にマエケナスの名前が取り上げられた。
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