常時観測対象の火山
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 10:09 UTC 版)
「今後100年程度の中長期的な噴火の可能性及び、社会的影響を踏まえ、火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山」として常時観測を行う50火山が選定されている。これらの火山には、気象庁や防災科学技術研究所の火山基盤観測網、大学などの機関が地表地震計、ボアホール型地中地震計、傾斜計、空振計、GPS観測装置、遠望カメラなどの観測施設を整備している、しかし観測適地であっても、国立公園法、森林法、温泉法等に基づく制約を受けるほか、観測施設建設のための掘削機や重機搬入が困難で有ったり、地すべり地帯で有る事が多いため最適な観測機器の設置を断念する場合がある。 火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある50火山選定理由火山数火山名1. 近年、噴火活動を繰り返している火山過去数十年程度の間、頻繁に噴火している 100年以内の間隔でマグマ噴火を繰り返している 26 雌阿寒岳 十勝岳 樽前山 有珠山 北海道駒ヶ岳 秋田焼山 秋田駒ヶ岳 吾妻山 那須岳 草津白根山 浅間山 新潟焼山 焼岳 御嶽山 伊豆大島 三宅島 硫黄島 阿蘇山 霧島山 桜島 薩摩硫黄島 口永良部島 諏訪之瀬島 八甲田山 十和田 弥陀ケ原 2. 過去100年程度以内に火山活動の高まりが認められている火山地震活動 過去100年程度の山体浅部の地震活動(マグマの動きに関連したものなど) 地殻変動 過去10年程度のマグマ貫入等に伴う地殻変動 噴気活動・地熱活動 過去100年程度の活発な噴気活動、地熱活動 18 アトサヌプリ 大雪山 恵山 岩手山 栗駒山 蔵王山 安達太良山 磐梯山 日光白根山 乗鞍岳 白山 箱根山 伊豆東部火山群 新島 神津島 八丈島 鶴見岳・伽藍岳 九重山 3. 現在異常はみられないが過去の噴火履歴等からみて噴火の可能性が考えられる 4 岩木山 鳥海山 富士山 雲仙岳 4. 予測困難な突発的な小噴火の発生時に火口付近で被害が生じる可能性が考えられる 2 倶多楽 青ヶ島 特に活動が活発で、噴火が経済活動に与える影響が大きな火山(有珠山、岩手山、那須岳、浅間山、富士山、伊豆大島、三宅島、小笠原硫黄島、阿蘇山、霧島山)は、防災科学技術研究所の火山活動観測網 VIVA によっても連続観測が行われている。 重点火山 2008年に文部科学省測地学審議会において、火山噴火予測の高度化に資する研究を進める価値の大きいと選定された16火山。 大学や国の研究機関においてはそれらの火山を中心に重点的な観測研究が行われた。それまで研究対象とされていた御岳山が外されたが、2014年の御岳山噴火災害を契機に他火山と共に追加指定されて 現在は 25火山となっている。 十勝岳、樽前山、有珠山、北海道駒ヶ岳、岩手山、草津白根山、浅間山、伊豆大島、三宅島、富士山、阿蘇山、雲仙岳、口之永良部島、諏訪之瀬島、霧島山、桜島 雌阿寒岳、十和田、蔵王山、吾妻山、那須岳、弥陀ヶ原、焼岳、御岳山、九重山 (9火山)2014年 追加指定:
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