奥の院・神祇庁
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 19:18 UTC 版)
ネーチュラー・ゲーゼ 奥の院に仕える神祇官でイクシオラの女性。その中でも「特殺官」と呼ばれる奥の院の暗部をなす役職についており、予め指定された対象者をその場で殺害する暗殺者である。過去、政治的理由から当人には罪は無いが連邦にとって存在自体が不都合な無抵抗の人物を殺害したこともある(『迷宮の王』)。「神話時代 - 帝国時代のブラックボックス」を解く呪文を正確に発音できる人種がアルタ人とエネマ人に限られるため、一部の神祇官はアルタ人である必要があるらしいが、それ以上に能力的に優れるためか、アルタ人としては破格の高待遇を受けており、かなりのエリート。怜悧な判断力と業務遂行能力を持つが、やや高慢さが目立つ。 針のような武器を取りだし投げつけたり刺したりして戦う。その針は彼女の肉体から生成しているため、生体防壁を突き破りさらに免疫不順を引き起こさせるため傷以上に痛みを伴う。ゴメスによれば立て続けに生成すると自身の肉体にもダメージが及ぶらしい。 知的ではあるが人付き合いを好まず、誰とも距離を置いている。幼少時のバーディーを知っているほか、同時期のメギウスとも面識がある。無邪気さが抜けないバーディーに対しては屈折した感情を持っているらしく、原作でも『DECODE』でも「嫌いだ」と言いながら、バーディーの危機に際して助けを入れている。一方のバーディーはネーチュラーに対して厳格すぎる所を煙たがりながらも憧れの感情を持っていたらしく、ネーチュラーの死後自らのスーツのデザインを彼女のスーツに近いものに変えている。 カシュー・ゲーゼとは同郷で、恋人関係にある。カシューと肉体関係を持ったことを「堕落」と見なされたことが、特殺官になった(された)原因であり、心の拠り所としてカシューとの関係を続けつつも、神祇官としての信仰との間で葛藤している。 辺境観測船オプラ・ガルテに同乗し、同船の遭難の際にはバーディーらとともに脱出し地球に降下。『EVOLUTION』では、バーディーとともに浄火学館に囚われ、脱出の際に暴走(奥の院により、マインドコントロールされていたと思しき描写あり)。止めに入った恋人のカシューを殺害した後、バーディーによって命を絶たれた。 レー・シグナ 「奥の院」第七席審神者。様々な種族で構成される連邦人の中でもかなりの巨体で、異様な姿をしている。神祇官からは「猊下」と呼ばれている。神祇官としてバーディーを育てる案を温めていた。レビの起こしたテロにより死亡。 チュニカ・シフォン クリステラ・レビの回想に登場。レビの少年期、オリオテーラの神祇庁神学校での同級生。神祇官とされるべく純粋培養されたイクシオラの少女。レビの前で平気で裸になるなど通常人としての常識が欠落しており、更に神祇官としての制服しか持たされておらず普段着すら持っていなかった。レビによって少しずつ打ち解けてくるが、テロに巻き込まれレビとともに瀕死の重傷を負い、奥の院の示唆による手術により、レビと融合。彼女の存在がレビに「イクシオラに対する普通教育法」を制定させるきっかけとなった。 マクセール・ペリダン クリステラ・レビの回想に登場するアルタ人男性。愛称は「マクス」。レビの神学校時代の上級生にして友人。大学校までを修めて教会改革を唱え、志を同じくする科学省総監に就任したレビの私的なアドバイザー役も務めた。レビの失脚後(約30年前)、禁書の研究を始めたのが教会の逆鱗に触れて破門となり、故郷のコデインに帰って宗教組織「コデイン修道会」を起こしたが、異端視・弾圧され武装蜂起する。しかし、蜂起は武装警察軍によって鎮圧され、その際に自殺したとされる。 異端認定の理由は、禁書を所持していたことであり、その禁書は修道会陥落の後、レビの手に渡っている。 メース レビ暗殺のため、地球に派遣された特殺官たちのリーダーで、司教。功を焦って、同時に派遣されていたネーチュラーの帰りを待たずに特殺官たちを動かした挙句に失敗。それをネーチュラーに詰られたのを恨み、ネーチュラーが浄火学館東京本部に囚われた際には、宇宙船から地球を砲撃し、標的であるレビとともに亡き者にしようとした。攻撃が失敗したのを悟ると再度の攻撃を試みるが、事態の悪化を恐れた部下に殺害された。
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