失われたサウンドトラック
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「ルパン三世 (TV第1シリーズ)」の記事における「失われたサウンドトラック」の解説
山下毅雄によるサウンドトラックは、放送直後よりそのマスターテープが紛失しているため、完全な形でのレコード化あるいはCD化が不可能な状態となっている。それでも『TV第1シリーズ』を彩った音楽の音源化を望むファンは絶えず、代替案として過去に3つの企画盤が発売されている。 テレビオリジナルBGMコレクション ルパン三世 〜山下毅雄オリジナルスコアによる「ルパン三世」の世界〜 1980年3月25日、日本コロムビアより発売。 完全新録音による音源を収録しており、メロディー等は劇中で使用されたものと共通しているが、テレビ放映からかなり時間が経って再レコーディングされた事もあり、放送当時のものとは音質やアレンジなどに大きな違いが生じている。当初は本当にオリジナルBGMを収録する予定だったのだが、締め切り直前まで捜索しても音源を発見できず、かと言って発売中止にする訳にも行かなかったのでやむを得ず録音をやり直した、というのが真相である。なお、主題歌は、オリジナルLPでは当時は残っていたTVサイズオリジナル音源にSEやパーカッションの音を被せて収録していたが、2度目のCD化の際にフルサイズに差し替えられ、これが長年にわたって流通することになった。2007年に発売された限定復刻盤では、LPと同じ構成に戻されている。 ルパン三世 '71 ME TRACKS 1999年2月21日、バップ(ミュージックファイルEX)より発売。 アニメ本編を製作工程において作られていたMEテープ(アテレコの前段階に場面に合せて選曲された音楽と効果音だけが収録された音源テープ)を利用し、デジタル処理で再編集を行ったものである。通常、個々の場面でフルレングスで音楽が使用される事はまずありえないため、複数の場面のMEテープを素材に、使用に適した個所を細切れで抽出し、それぞれを繋ぎ合わせて一曲の尺になるように編集が行われている。なお、素材の性質上やむを得ず効果音がそのまま残っている個所が多く、音質も本来レコード化に配慮したものではないため、いずれも芳しくない状態となっている。 ルパン三世 ザ・ファースト・シリーズ・アンソロジー 2003年3月21日、コロムビアミュージックエンタテインメントより発売。 コロムビアで制作された音源を体系的にCD化する企画「ルパン三世クロニクル」の第1弾として、『ルパン・ザ・シングルス』(コロムビアから発売された全シングルを収録)と同時発売。主題歌のTVサイズの各バリエーションを放送で使用された音声から収録、さらに辛うじてオリジナル音源が残っていた「主題歌I」「主題歌II」のTVサイズとレコード用フルサイズ、『テレビオリジナルBGMコレクション』の完全復刻という内容になっている。
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失われたサウンドトラック
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「失われた映画」の記事における「失われたサウンドトラック」の解説
1926年から1931年にかけて制作された映画の中には、ヴァイタフォンのサウンド・オン・ディスク方式によるものもあり、その場合、サウンドトラックはフィルムとは別になっていたため、現在ではサウンドトラック盤が失われたり破壊されており、映像だけが残っているものもある。逆に、こちらの方がありがちな場合であるが、初期の音声付きの映画が、サウンドトラック盤のセットだけで残り、例えば、ジョン・バリモア主演の1930年の映画『The Man from Blankley's』のように映像は完全に失われてしまったり、また例えば、いずれも非常に人気が高く、大きな利益を上げた2色のテクニカラーによる初期のミュージカル映画であった1929年の映画『ブロードウェイ黄金時代 (Gold Diggers of Broadway)』と1930年の映画『悪漢の唄 (The Rogue Song)』のように断片化した映像だけが残ることになった。 1950年代初めから半ばにかけての初期のステレオ・サウンドトラックは、35mmの磁気リールや磁気フィルムに組み込まれて再生される形式のものがあり、フォックス映画の4トラック磁気方式のように標準的な磁気ステレオもあったが、これらは現存していない。『肉の蝋人形 (House of Wax)』、『底抜けやぶれかぶれ (The Caddy)』、『宇宙戦争 (The War of the Worlds)』、『ドクターTの5000本の指 (The 5,000 Fingers of Dr. T.)』、『地上より永遠に (From Here to Eternity)』といった作品では、もともと3トラックの磁気記録されたサウンドがあったが、現存するのは光学的に記録されたモノラルのサウンドトラックだけである。三酢酸セルロース・フィルムに磁性体を定着させる化学作用が自触媒反応を起こし、フィルムの劣化(ビネガーシンドローム)に至る。映画スタジオの経営陣の間では、モノラルの光学サウンドトラックを含むネガフィルムがあり、上映用プリントを作り出せるなら、ステレオ・バージョンのサウンドトラックを保存しておく必要はないと考えられたのである。
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