参謀としての軍師の歴史とは? わかりやすく解説

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参謀としての軍師の歴史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 15:17 UTC 版)

軍師」の記事における「参謀としての軍師の歴史」の解説

中国では、周の文王呂尚太公望姜子牙とも呼ばれる)を師に立て、子の武王のときついに殷を滅ぼしたことや、副将立場だが軍略大きな戦功挙げた孫臏などが『史記にみえるように、古くから軍師にあたる者が存在した。漢の高祖劉邦仕えた張良野戦功績1度無かったが、「謀を帷幄のなかにめぐらし千里の外に勝利を決した」と高祖言わしめ、軍師典型として知られている。 前述通り後漢の頃になって正式な職名として軍師の名があらわれ後漢末から三国時代には「軍師祭酒」などの官名あらわれた。この時代軍師官名帯びた者の中では、劉備出仕すると「軍師中郎将」の官名与えられ、のちに「軍師将軍となった諸葛亮が特に有名である。諸葛亮劉備相談役として劉備に「自分諸葛亮必要なのは必要なようなものだ」と言われるほど重用されており、外交官政治家武将として重用された。曹操仕えた荀彧は、曹操に「我が子房(張良の字)」と賞賛され、優れた洞察力有用な進言曹操盛り立て多く有能な人材推挙し曹操政権基盤築いた孫権仕えた魯粛は、赤壁の戦い曹操対立する劉備との同盟勧めて勝利貢献しその後劉備との同盟主導し曹操孫権劉備三国鼎立確立貢献したまた、明の建国功臣一人劉基も、軍師同様の役割果たした事で中国ではよく知られ存在である(『三国志演義』諸葛亮像は劉基モデルにしたとする説もある)。 呂尚諸葛亮劉基のように歴史上有名な軍師たちは、やがて講談演劇のような歴史物語の中で神がかった智謀魔術めいた策略自在に使いこなし更には本当妖術まで使うようなスーパースターとしてもてはやされた。歴史物語の中で軍師欠かせない存在となり、架空の歴史物語である『水滸伝』においても呉用朱武梁山泊軍師として登場する日本では中世軍師呼ばれる人々現れとされる。しかし、中世軍師という呼称やそれに相当する役職はなく、実際に存在したのは陰陽道影響受けた占星術、易などの占術学び合戦における縁起担ぎ取り計らう軍配者だったと言われる近世軍学でも天候予測に関する占星術などは大きな比重をしめており、このため近世において「軍配者概念が「軍師概念のなかに包含されと言われることもある。しかし、「軍師」という言葉史料上に現れる近世初期でも両者概念区別されている場合見られるため、上記の説には一定の留保が必要とする論者もいる。 戦国時代終焉して江戸時代に入ると、太平時代風潮からかえって戦国大名戦場用いた戦法研究する学問として軍学生まれ軍学者によって甲斐国武田信玄仕えた山本勘助越後国の上謙信仕えた宇佐美駿河守定行駿河国今川義元仕えた太原雪斎豊後国大友宗麟仕えた立花道雪などの伝説的な武将軍学始祖として称揚された結果戦国大名家には軍師職制存在し、彼らが実際に活躍した軍師であると信じられるようになったまた、江戸時代には戦国時代合戦取り上げ軍記物数多く書かれ戦国大名仕える名参謀たちが描かれ、さらに明治以降には軍記物講談歴史小説題材取り上げられて、豊臣秀吉軍師竹中半兵衛などの軍師イメージ一般に広まった秀吉竹中半兵衛迎えるために七度彼の庵に通ったという有名な物語劉備諸葛亮三顧の礼逸話に基づくことが明らかであるように、日本軍師イメージは、多く中国の歴史物語に範をとって江戸時代以降作り出されたものであると言える中国日本の歴史物語の中軍師は、ある君主仕えて軍事政略謀略めぐらす人物として描かれた。このため一般的な言葉としては、軍中参謀限らず東アジア諸国において政略相談役として活躍した人物のことを広く軍師と呼ぶことが多い。本記事では以下にそのような広い意味での軍師の例を挙げる

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