分類と代表種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 13:55 UTC 版)
代表的な科と、若干の種について記す。 ツチカメムシ科 草や樹木の根元の地表、地中に生息。植食性(種子食者が多い)。一部に子育て行動(卵・幼虫保護と給餌)。 マルカメムシ科 マメ科やタデ科などの草本の茎から吸汁。胴体を小楯板が覆う。全体は横長の球に近い形。 キンカメムシ科 木本やイネ科草本の種子食者。美しい金属光沢を持つものが多い。アカギカメムシなど一部の種が卵を保護。 アカスジキンカメムシ、ニシキキンカメムシ - 日本一美しいカメムシとも呼ばれることがある。 カメムシ科 アオクサカメムシ、ミナミアオカメムシ、チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ - いわゆるアオカメムシ類で緑色のカメムシ。農業害虫。 クサギカメムシ - 日本(本州以北)で最も多くみられる種の1つ。成虫で越冬する。 クチブトカメムシ - 口を前に突き出すようにして、イモムシに突き刺して食べる。 ナガメ - 黒い体に赤い網目の筋。アブラナ科の花に春に出る。 ウシカメムシ - 両肩の突起をウシの角に見立てた。常緑広葉樹の森を好み人里で見かける機会は少ない。 エビイロカメムシ - 平らで黄褐色のやや大型のカメムシ。ススキに見られる。 ツノカメムシ科 前胸の両側が角状に出る。一部の種で雌が卵を保護。 エサキモンキツノカメムシ - 褐色のツノカメムシ。小楯板に黄色いハート形の斑紋がある。 セアカツノカメムシ - 雄の腹端にある一対の赤い突起は、交尾の際雌の腹端をしっかり挟むのに用いられる。針葉樹から広葉樹まで様々な植物の果実の汁を吸う。 クヌギカメムシ科 集団越冬に人家にはいることがある。卵塊がゼラチン質の栄養物質で覆われ、若齢幼虫がこれを摂取する。 ヘリカメムシ科 腹部の左右端が翅からはみ出す。大型種が多い。臭いも強烈。 ホオズキカメムシ - ナス科などにつく。幼虫は集団で生活。成虫はハーレムを雄が独占。 マツヘリカメムシ - マツの害虫。 キバラヘリカメムシ - マユミやニシキギなどの実に集まり、裏側の黄白色との対照が目立つ。成虫で越冬する。 オオクモヘリカメムシ - 後述のクモヘリカメムシに似るが、大型。 ホソヘリカメムシ科 ホソヘリカメムシ - 大豆など豆類の害虫。幼虫がアリに似ている。 クモヘリカメムシ - 稲の害虫。 ナガカメムシ科 種類数多し。体は細長い。植食性のもの、昆虫食のものが混在。 イトカメムシ科 糸屑のような体。雑草につく。 ヒラタカメムシ科 偏平で、枯れ木の樹皮の隙間などに。朽木の内部の菌類の菌糸を摂食。口針が非常に長い。 サシガメ科 昆虫食、ごく一部にヤスデ食や脊椎動物吸血性。 ハナカメムシ科 ごく小型、昆虫食。 カスミカメムシ科 種類数多し。草食、肉食、菌食など非常に多様な生態。単眼がないのが特徴。2000年くらいまではメクラカメムシという名称を使用していたが、単に単眼を欠くだけで複眼はあり盲目ではないこと、名称が差別的ととられる恐れがあることなどを鑑み変更になった。モチツツジカスミカメ、エドクロツヤチビカスミカメなど。
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