分類と原因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/27 09:57 UTC 版)
日本呼吸器学会咳嗽ガイドラインの定義では、 咳嗽とは,気道内に貯留した分泌物や異物を気道外に排除するための生態防御反応である。 気道壁表層の咳受容体の刺激が迷走神経を介して延髄咳中枢に伝達され咳嗽が発生する。 気道壁表層の咳受容体の感受性亢進を介する経路と,気道平滑筋収縮による平滑筋内の知覚神経の刺激を介する経路の 2 つがある。 更に分類すると 咳嗽反応亢進乾性咳嗽を呈する呼吸器疾患、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)の副作用 (気管支壁表層の咳受容体感受性の亢進による咳嗽と、気管支壁深層にある気管支平滑筋の収縮による咳嗽を含む) 適正な咳嗽反応湿性咳嗽を呈する呼吸器疾患、刺激物の吸入、心因性咳嗽、咳払い 咳嗽反応低下脳血管障害(不顕性誤嚥)、ADL 低下、睡眠、ビタミンB12欠乏、葉酸欠乏、麻酔薬、昏睡、意識障害 痰を伴わない乾いたせきのことを乾性咳嗽(かんせいがいそう)といい、一般的には空咳(からせき)ともいう。痰や喀血を伴う湿ったものを湿性咳嗽(しっせいがいそう)と呼ぶ。乾性咳嗽は、間質性肺炎、異型肺炎、胸膜炎、過敏性肺炎など典型的な肺炎とは異なった肺炎を示唆する。また、湿性咳嗽は気道の炎症性病変や肺水腫を示唆する。
※この「分類と原因」の解説は、「咳嗽」の解説の一部です。
「分類と原因」を含む「咳嗽」の記事については、「咳嗽」の概要を参照ください。
- 分類と原因のページへのリンク