再放送・映像ソフトの経緯
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「ドラえもん (1979年のテレビアニメ)」の記事における「再放送・映像ソフトの経緯」の解説
2005年3月の放送終了以降、放送回数の莫大さ故に容易な再放送が行えないため、本作の本放送用マスターを使用した純粋な再放送は一度も行われていない。これについては帯枠時の617回分が10分番組故に細々し過ぎてしまう点や、それ以降の新作と再放送作を合わせて放送した番組の編成形態などにも問題がある。純粋な再放送は放送30周年を記念した2010年の特番と2019年の放送40周年を記念した特番のみで、2010年には当時の10分番組として開始した第1回放送分である「ゆめの町ノビタランド」を、オリジナリティを考慮したうえでそのまま放送し、2019年には「恐竜ハンター」が再放送された。 このため、後年の再放送や映像ソフト化にあたっては、本放送時のフォーマットを使わずに再放送や映像ソフト用に編集されているものが多い。主な変更点としては、OPとEDの曲順が異なったり、次回予告が削除されていたり、スタッフのクレジット表記が前者および後者にそれぞれ差し替えられている点など。 ビデオ・DVDはすべて小学館より発売されている。本作のビデオソフトは、劇場版が85年に「のび太の恐竜」を筆頭にVHSソフトでレンタルされていたが、テレビシリーズの方は放送開始時から長らく発売されていなかった。1993年に放送15周年記念としてVHSソフトが順次刊行されたが、「傑作選」として発売しているため、収録されているものは一部である。このため、未収録話が多数存在するほか、収録順も放送時とは異なる。 2000年からはDVDが販売開始されたものの、一部のTVシリーズ、特に初期の劇場版に関してはDVD用の再テレシネ及びデジタルリマスターは一切行われておらずVHS時代のマスターを流用しているものが多い。特に後期の劇場版に関してはレターボックスで収録されているものも存在する ため、DVDとしては非常に粗悪なものとなっており、特に初期作品に関しては再放送や幾度も再発売が行われたこともありマスターの劣化が著しい物も少なくない。TVシリーズに関してはエピソードによって著しく画質・音質が低かったりするものも存在し、この問題は放送用マスターがD2-VTRになる90年代後半以降の作品で改善される。またDVDでは全てモノラル収録となっているが、ステレオ化以降の作品はそのままステレオ音源で収録されている。 2009年にTV放送30周年記念として1979年度放送分(10分番組)を全話収録したDVD-BOX『ドラえもんタイムマシンBOX1979』が発売された。続巻は発売されず、これ以降は収録話数・価格を抑制した『ドラえもんTVシリーズ名作コレクションDVD』(ISBNにより書店でも販売)に転換している。ただしコレクションDVDに収録される作品はほとんど特番用作品で、今作のレンタル用DVDに収録されているものとも収録作品がかなり重複している。そのため、日本で放送が長期化している主に国民的アニメと言われている作品の中では現在まで一切映像ソフトが発売されていない『サザエさん』を除いて、映像ソフト未収録作品の割合が極端に多い。また、放送当時は問題とされていなかったが現在になって差別描写として扱われるようになった演出 の含まれる作品も、現在では本編の前に注意書きと断りのテロップを挿入したうえで収録する事で、問題をクリアしている。 また2010年に発売されたDVD『藤子・F・不二雄TVアニメアーカイブス』シリーズ(TCエンタテインメント)内に本作の内計8本、及びVHSのみの収録だった『ドラえもんめいさく劇場』が収録されている。 2012年4月23日、小学館は2011年発売の『ドラえもんTVシリーズ名作コレクションDVD』ゆめの町ノビタランド編と『ドラえもんタイムマシンBOX1979』に収録されている「一生に一度は百点を」で、制作当時のいたずら書きに不適切な表現 があったとして該当部分約2秒を削除したDVDに交換することを発表している。 2014年からは前述のとおり、CSのテレ朝チャンネルにて「ドラえもん名作コレクション」として放送中。ここではEDこそカットされたものの、1話から順番に本放送を踏襲したものを放送している。2015年の大晦日には地上波の新作大晦日特番の番組宣伝を兼ねて、歴代の「大晦日だよ!ドラえもん」1980年~2004年分、現声優陣の「大晦日だよ!ドラえもん」2005年~2013年分の一斉再放送が行われた(ただし、提供クレジット部分の一部カットと本放送時にあったCM入り時テロップ「CMのあとは○○だよ!!」などの表記削除が行われている。それ以外の本編はオリジナル)。大晦日の特番に関してはCSではあるが初のノーカットであり、権利関係が厳しい中、テーマ曲をカットせずに放送された。2018年末には2→1のリレー放送で、2017年までの再放送が行われた。2019年3月をもって通常放送枠での新作の放送はストップしていたが、2020年6月24日より約1年2ヶ月の放送休止期間を当て、再び新作の放送が開始された。
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