作家としての特徴とは? わかりやすく解説

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作家としての特徴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 09:55 UTC 版)

井上ひさし」の記事における「作家としての特徴」の解説

難しいことを易しく易しいことを深く、深いことを面白く」を創作モットーとしており、文体軽妙であり言語感覚に鋭い。 言葉に関する知識が、「国語学者も顔負け」と称されるほど深く、『週刊朝日』において大野晋丸谷才一大岡信といった当代随一言葉使い手とともに日本語相談』を連載するまた、私家版日本語文法』や『自家製文章読本』など、日本語に関するエッセイ等も多い。 自他共に認めるたいへんな遅筆で有名。自ら「遅筆堂」という戯号用いるほどで、特に戯曲パズル完成に間に合わず雲隠れしたパズル事件」は有名。休演初日延期事態になった場合損失には私財投じて補塡したという。1983年自作戯曲専門上演する劇団こまつ座」を創立したが、その後唯一の座付き作家である井上遅筆により、公演中止幕開け初日延期による公演期間短縮などの騒動何度起こしている。 あまりの遅筆のため、ふつうは上演前に台本原稿仕上がると業者回して謄写版切ってもらうのだが井上場合それが間に合わず、自らガリ版を切ることが多かった。娘の麻矢によると「書き始めると早いのだが、それまで時間かかったとのこと親交のある永六輔によると「『遅筆がひどいのでパソコンで字を書こう考えている』と話していたが、どちらにしても同じだからやめなさいと説得し結果やめていた」という。ただし、自ら台本ガリ版切っていただけあって、井上原稿は丁寧で大変読みやすいのだった戯曲完成度の高さ現代日本においては第一級のものであり、数々役職含め日本代表する劇作家として確固たる地位確立した死去に際しては「国民作家の名にふさわしい」(別役実産経新聞)「井上作品のあの深み重み。同じ方向行って勝てわけはないですから」(三谷幸喜朝日新聞)「父のような存在でした。いつか“ライバルです”って、言ってたかった」(野田秀樹、同)と、当代代表する劇作家たちから最大級賛辞追悼コメントとして並んだ。また井上作品ムサシ』の英米公演控えた演出家蜷川幸雄訃報を受け「井上さんの舞台世界最前線にいるんだということ伝えたい」(報知新聞)と語っている。彼の書評眼の鋭さ対す賞賛の声もまた存在している。 膨大な資料収集して作品を描くことでも著名で、蔵書後述の「遅筆堂文庫」として寄贈された。同様に膨大な資料元に作品を描くことで有名な司馬遼太郎と同じ資料探していて、一足違い先を越されエピソードもある。 井上政治的姿勢抗議電話をかけてきた右翼対しあなたは歴代天皇の名前が言えるのか、自分言える」とやりこめた逸話もある。 井上には戯曲父と暮せば』や『紙屋町さくらホテル』、朗読劇少年口伝一九四五』と広島への原爆投下題材にした作品も多いが、これについて2009年7月広島市行われた講演会で「同年代の子どもが広島長崎地獄見たとき、私は夏祭り練習をしていた。ものすご負い目があり、いつか広島書きたい願っていた」「今でも広島長崎聖地考えている」と話した後年作家となった井上ひさしは、彼独特のユーモア交えてこんな言葉を残してます。浅草フランス座は、ストリップ界の東京大学だった。』

※この「作家としての特徴」の解説は、「井上ひさし」の解説の一部です。
「作家としての特徴」を含む「井上ひさし」の記事については、「井上ひさし」の概要を参照ください。

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