作品における呪文の位置づけ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/06 03:30 UTC 版)
「ドラゴンクエストシリーズの呪文体系」の記事における「作品における呪文の位置づけ」の解説
ロールプレイングゲームには様々な魔法・呪術が登場しているが、本シリーズでの魔法は詠唱が必要であるため、魔法そのものを「呪文」と呼ぶことが多い。 勇者、魔法使い、僧侶など使用可能な職業によって分類されることもあり、シリーズによっては複数の系統の呪文を身につけることもできる。味方のみならず、敵キャラクターにも呪文を使用するものが存在し、中には敵キャラクター専用の呪文も存在する。 シリーズの代名詞といえる要素の一つでもあり、派生作品でも世界観を成す上での重要な役割を担っている。その扱いは作品によって様々であり、誰もが訓練次第で使えるようになる世界もあれば、呪文使用者自体が非常に珍しい世界もある。しかしいずれにおいても、限られたもののみが使用できる強力な呪文の存在がある。 呪文には、敵との戦闘中のみ使用できるもの(攻撃呪文・攻撃補助呪文・補助呪文)、戦闘中と移動中の両方において使用できるもの(回復呪文)、移動中のみに使用できるものがある。作品・呪文ごとに消費MP(マジックパワー)が定められており、呪文を使用するとその者のMPが消費MP分減算される。キャラクターの残りMPが呪文の消費MPよりも少ないと、呪文を使用することはできない(敵キャラクターの場合は使用しようとして不発に終わる場合が多い)。本作では基本的にMPの自然回復がないため、宿屋に泊まるか、「まほうのせいすい」などのアイテムで回復させる必要がある。MPの回復はHPの回復より困難な位置づけとなっている。 呪文は基本的に、経験値をためてキャラクターのレベルが上がることによって覚えるが、『VI』以降では「職業レベル」や「スキルポイント」によって覚えるケースもある。また、一部のイベントによって覚える呪文もある(これは特技についても同様である)。『IX』では職業のレベルアップによって覚えるようになったが他の職業では使えなくなった。また、3DS版『VII』では人間の上級職で習得できる大半の呪文・特技が他の職業では使えない仕様に変更されている。 プラットホームの制限と実装の工夫(ドラゴンクエスト#容量削減を参照)から由来する独自の呪文の多くは、その呪文の形態に応じて名前が付けられている。英語を割とそのまま使用するファイナルファンタジーの「魔法」に対して、ドラゴンクエストの呪文は日本語由来のものが多い(例として、メラは「めらめら」という炎の形容、モシャスは「模写」の形容)。中には過去のアニメから取ったようなネーミングもあり、「ラリホー」は『スーパースリー』に登場する主人公たちのかけ声でもある。また、「イオ」は爆発系呪文である。他にも地方の方言を入れたと思われる物もある。例えば「ヒャド」は冷たいことを「ひゃだるっこい」という地方もある。系統によって接頭語・接尾語的なものもあり、魔法関係は「マホ〜」みんなで唱えるものは「ミナ〜」、威力が強くなるものは「ベ〜」「〜マ」がつく傾向がある。 ほとんどのシリーズでは攻撃呪文のダメージは、呪文を受ける側に耐性がない限り使用者のレベルや能力に関係なく一定となっているが、『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』では「賢さ」、『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』では「攻撃魔力(一部は回復魔力)」と、それぞれのステータスの数値によって威力が上下する。 『V』までは呪文の名称はどんなに長くても5文字までであったが、『VI』以降で「マジックバリア」「メダパニーマ」「メラガイアー」等6文字以上の呪文が多数登場し、この定義は覆された。 「Dragon Warrior」としてリリースされた初期シリーズの英語版では、オリジナルのような文字制限が無かったこともあり直接効果を示す英単語に英訳されている。その後、「Dragon Quest」としてリリースされるようになった後のシリーズでは独自のニュアンスを盛り込む形の翻訳が試みられておりローマ字表記や直訳ではなくメラをfrizz(ちぢれ髪)、ラナルータをTick-Tock(時計の音)と訳すなど、効果を連想させる言葉が使われている。
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