容量削減
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 05:30 UTC 版)
ドラクエ2は1Mbitロム、ドラクエ3は2Mbitのところ、本作で使用されたROMの容量は512kbit(64KB)と非常に小さいため、主にゲーム中使用されるテキスト部分においてデータ量の削減のためにさまざまな工夫が行われている。 カタカナ文字の制限 カタカナは50音すべてが搭載されておらず、文字種を限定した上でアイテム名や魔法名などを付けていた。具体的には、使用したカタカナは以下の20文字である。 イ、カ、キ、コ、シ、ス、タ、ト、ヘ、ホ、マ、ミ、ム、メ、ラ、リ、ル、レ、ロ、ン これに濁点(゛)と音引き(ー)を組み合わせ、全てのカタカナ表現を行った(以上ガンガンコミック『ドラゴンクエストへの道』112ページより)。実際にはカタカナの「ヘ」「リ」は平仮名の「へ」「り」に似ていることを利用し、そのままカタカナの「ヘ」「リ」に代用し、18文字分の文字キャラデータでカタカナ20文字を表現した。これはシャーロックホームズのファンであった堀井雄二が「よく使われる英語文字」をヒントにして、ライター業の中で考案した「よく使われるカタカナ」である[要出典]。 濁点込みのフォントとして用意されたカタカナについては「ド」の字だけになっている。 グラフィック面の制限 グラフィックに関しても、容量を考慮した仕様が目立つ。主人公をはじめとするキャラクターには横や後ろを向いたパターンが用意されておらず、前向きのグラフィックのみである。このため、プレイヤーから見ると横方向に歩くときも前を向いたまま歩いているように見え、当時は俗に「カニ歩き」と呼ばれた。ほとんどのキャラクターの場合、左右対称にデザインした上でポーズを付けた1枚の画像を、左右反転表示し続けることで足踏みの2コマアニメーションを表現していたが、王様、姫、竜王は完全な左右対称・静止画となっていた。敵キャラクターも静止画であり「動き」を表現できるほどのリソースも無いため、堀井雄二や中村光一の提案で「ダメージを受けると画面が揺れる」「HPが少なくなると文字の色が変わる」など後のRPG作品の基礎となる部分も作られた[要出典]。
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